ピロリ菌 除菌した人の胃癌発生率は1.1%、除菌しなかった人のそれは 1.7%

院長のここでしか・・・

健康寿命

喫煙者を集めるとその中でどれくらいが肺癌になるのか。5%ですよ、5%。ピロリ菌のデータも面白いですよ。胃癌になった人を調べると99%にピロリ菌が 見つかるんだそうです。素人にはこれだけで十分ですか。でも肺癌のデータのように裏があります、

ピロリ菌感染者のうちどれだけの人が胃癌になるのか。こち らは何と1%以下だそうです。

ピロリ菌を持ってる(感染者)は国民のほぼ半数6000万人、胃癌になる人は年間12万人。もう一つデータがあります、抗生 物質を飲んでピロリ菌を退治する、除菌すると呼びますが、それによって胃癌を予防できるか。

除菌した人の胃癌発生率は1.1%、除菌しなかった人のそれは 1.7%だったんだそうです。

それでもガン予防学者は言います、大規模な疫学調査では(つまり分母を大きくして個人差を無視すると)ピロリ菌に感染してい る人は、陰性の人より5~10倍胃癌のリスクが高くなると。

リスクってのが眉唾モノなのですが、ここでは言いますまい。皆様におかれましてはデータの比較 を%でしているもの、リスクとか危険とかで比較しているものは疑ってかかられればいいです。

5人中2人が3人に増えるのも、500人中2人が3人に増える のも、50%増ですから。健康寿命の話があらぬ方向へ進みました。すみません

 

参考までに こちらも↓

ピロリ菌で癌になるって本当? 2008年5月 1日

先日の厚生労働省の発表で、ヘリコバクター・ピロリ菌(以下Hp)の保菌者の胃がん発生率が、健常者の5倍という非常にインパクトのある研究結果がマスメ ディアを賑わしていたのは記憶に新しいところです。折しもHpの発見者であるオーストラリアのマーシャル博士のノーベル医学生理学賞受賞の報があって、 Hpの認知度が上がっていた矢先でもあり、心配される患者様からのご相談を多数受けました。 

この研究の具体的な内容の一つが、「Hp抗体(以下HpAb)陽性者の胃がんリスクは、陰性者の5.1倍である」というものです。5倍といえばかなり高い 相対リスクですが、どれくらいの頻度かといえば、10万人当たり1年間で概算すると、約7万5千人のHpAb陽性者から75人(0.1%)が胃がんになっ たのに対し、約2万5千人のHpAb陰性者からは5人(0.02%)が胃がんになったことになります。この結果を多いととるのか、そうでもないととるの か、これは個々で意見の分かれるところだと思います 。 

恐らく読者のみなさんが最も気になるのは、「Hp感染で胃がんリスクが高くなるのならば、除菌による胃がん予防効果があるのかどうか?」という点でしょ う。現状では、除菌で胃がん予防が可能という確実な証拠が揃っているとは言えません。さらに、薬による副作用や他の病気への影響、効果が期待できる時期な ど、未解決の問題も多いのが現状です。 

今回の対象者は2006年現在56歳以上の集団ですが、そのほとんどがHpに感染したことがあるという結果でした。感染者の胃がん相対リスクがかなり高く なるにしても、そのうち実際に胃がんになる頻度はわずかです。今後、臨床試験によって除菌による胃がん予防効果の確実な結果が出るまでは、まず、高塩分や 喫煙、野菜・果物不足など胃がんリスクを高くするような生活習慣を改善し、その上で、胃粘膜萎縮が指摘された方は、定期的な胃がん検診を受けることをお勧 めします。

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