(読者の声2)地下鉄の駅キオスク新聞スタンドの宣伝ビラをみていたら「習近平、軍事クーデターを懼れる」(夕刊フジ、3月20日)とあり、すぐに買いました。記事中に宮崎正弘先生のコメントが大きくありました。
まさか現代中国で、軍事クーデターなんてあり得ないと思っていましたから、こういう分析は目から鱗です。もっと詳しくお聞かせ下さい。
(TY生、さいたま市)
(宮崎正弘のコメント)軍事クーデターは大いにあり得るシナリオ、もう一つは「暗殺」です。
以下に概要を。
「この防衛策として、習近平は身辺を警護する「ボディガード軍団」の幹部人事を大幅に入れ替えた。暗殺を懼れるためだ。歴代皇帝は権力を万全なものとするため、周辺に身内をおくのは当然であり、中枢を固めてから次に政敵の排除に乗り出すのは定石である。
習近平も過去のひそみに倣い、とくに装備にも恵まれたエリート軍団「保定38軍団」などに自派の軍人をつぎつぎと抜擢し、共産党幹部が住む中南海警備を万全にした。保定には嘗て軍幹部学校がおかれ、蒋介石もここで学んだという場所である。
中南海は中国共産党の権力中枢、この重要地域を守る軍人エリート集団は昔から「御林軍」とも呼ばれた。「王城の護衛者」である。
最高権力者が信頼する軍人が指揮するのは「北京衛生区」だ。ここを守る軍人単位は「保定38軍」と「陸軍39集団」が中核である。前身は林彪が指揮した第 四野戦軍で嘗て毛沢東が死んで四人組が台頭し、権力中枢を掌握したとき、華国鋒はこれらの部隊を動かし、一種の軍事クーデターをおこして江青らを追放し た。
すでに習近平は軍の総政治部、総参謀部、総後勤部、総装備部、そして第二砲兵軍の高層部人事を大幅に入れ替え、四十名ほどの高級軍人が移動 した。ただし党中央軍事委員会副主任の許基亮と氾長龍は団派のボスでもあり、総参謀部長の房峰輝とともに胡錦涛人事によるものだから、手出しをしていな い。団派を正面の敵には回せないからだ。
次に習近平が手を付けたのは権力中枢をまもる部隊の人事である」(以下略)。
もっと詳しくは拙著新刊『中国、韓国は自滅し、アジアの時代がやってくる』(海竜社)をご参照ください。
中共崩壊まで あと2年 着々と進行しています