期待されるエジプト・イランの和解に希望

佐々木良昭
期待されるエジプト・イランの和解に希望

ただ、エジプトとイランとの間には、これから解決していかなければならない、幾つかの問題が横たわっていることも確かだ。
イランの側からすれば、イラン・イラク戦争時に、エジプトがイラクを支持したことは、忘れられない敵対行為であったろう。また、エジプトがサダト大統領の時代に、イスラエルとの外交関係を正常化させたことも、許せないことだった。
加えて、ホメイニ革命が戦い、遂には打倒したイランのパーレビ国王が、国外脱出した後、エジプトが最終的な死に場所を与えたことも、不愉快なことであったろう。
パーレビ国王の墓は、いまだにカイロの一角にあるモスクの中にあり、そこでは、イマームが毎日コーランを読誦してもいるのだ。エジプト側からすれば、当然の善意の証ということであろう。
しかし、多くのイラン国民を、圧政下に置いたパーレビ国王が、たとえ死亡した後とはいえ、厚遇されることは不愉快なのであろう。うがった捉え方をすれば、エジプト政府はいまだに、パーレビ王家の末裔を支持している、とも取れるからだ。
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