母の本を整理していたら、古いふる~いミニ冊子が目にとまりました。
30年程前にS銀行が創立40周年にちなんで発行した評論家の鷲津美栄子さんの本でした。
御挨拶はこんな一文から始まっています。
日々の暮らしの中で、何気ないおもいやりや、気くばりを受けたことにより、気持ちに大きなゆとりがうまれてくるということがあります。お互いのちょっとした思いやるという気持ちが、お付き合いの輪を大きくも小さくもするのです。
良く言えばおおらか←実は鈍感?
気くばりが苦手な私には耳の痛い話しです。
自身の体調がすぐれないと心にゆとりが無くなって どんより曇っていたり、トゲトゲ、ギスギス尖がっていたり、挙げ句の果てに自己嫌悪に陥ります。
そんな私の心を落ち着けてくれるのが、絵を描くという行為。
「良い趣味をお持ちですね」と言われます…
この本の項目の中から
「人とのつながりを深める趣味」
の一部分を抜粋すると…
よく「老後の生き甲斐に何か趣味を」などと言われますけれど、首をかしげてしまいます。趣味とは持てといわれて持てるものではなく、好きで自然に熱中しつゆくはずのものでしょうから。それに、趣味そのものが、"生き甲斐"になるには、やはりそれを通しての人とのつながりがなくては無理でしょう。同じ趣味を持つ仲間を得るとか、人に教えるとか、あるいは展覧会に出して認められるとが…。
人とのつながりがあってこそ、趣味は本当に生きるのだと思います。
無になって没頭する時間は幸せな刻だけれど、その先に人とのつながりがあるから得られものなんですね。
人は一人では生きられないから…。