真夜中親父の呟きblog

一所懸命に生き、よかれと思ってやったことを、ガチャガチャ言われる筋合いなどねぇ!と放言する、ヘンコツ親父。

選挙取材で思うこと

2009-09-01 03:13:03 | Weblog
ずっと選挙の取材に関わってきている。
当落予想をその都度やってきているだけに、各選挙区の当落は非常に気になるものだ。
注目選挙区として色んな所へも行ったが、そこの結果も勿論チェック。
候補者たちの足掻きぶりは今回ほど分かり易かった選挙はない。
駅頭に朝立ち、挨拶だけをするある党の重鎮といわれる人物は、選挙期間中だけのパフォーマンスと有権者に見抜かれていることを自覚できないようだ。案の定、対立候補に僅差で負けた。
政治家や政治家になろうという人物を、長年取材者として観察してきただけに、こうした人たちに対して、「だから政治家を目指そうという立派な人物が出ないんだよ」という思いを何度抱いたことか。
志のある政治家が非常に少なくなってきている。
世襲などは最低だ。地盤も看板も最初から有利な戦いを繰り広げ、「親の代から政治は家業にさせて貰ってきました」と街頭で叫ぶなど、ふざけんな、と思うだけ。
スタート地点で差があれば、有利なのは当然。結果、如何に志の高い市井の人物が政治家になろうと思っても、それさえ難しくなるのは余りにも不公平。
機会均等であるべきで、政治家の師弟がどうしても政治家を志したいのなら、親とは違う地盤で立てよ、と思う。
自民大敗は当然だった。
かといって民主がいいということで選んだ結果ではない。
一度変えたい、ということでの今回の政権交代なのだ。
今回の選挙での一番の収穫は、有権者が政権を変えたいと思ったら変えられる、ということを学習できたこと。
あまりにも長く人任せにしてきた結果、どうしようもない状況になったのだから、有権者は政治家を、政党を選んで、責任を持って今後見守らねばならない。
マスメディアの役割は、今後は与党となる民主、社民、国民新党に矛先を向けるのは当然のこと。
しかし、本当は「今の選挙制度で本当にいいのか?」というチェックをすべきなのだ。
民意を本当に反映した選挙制度になっているか?
一票の格差は解消されないままだし、小選挙区は2大政党を作るために作ったものなのだから、制度自体を見直して、本当に民意を反映した政党、政治家を選べる制度とはどういうものかというのを報道すべきなのだ。
それと当選しての万歳ってどうなの?
「万歳」で本当にいいのか?
当選したら勝ち、という意識がそこにはあるのではないのか?
政治家たちに問いたい。
志を持って、仕事をしているのか?公僕の意識はあるのか?
どんな国にしていこうとしているのか?そのビジョンは民意を反映しているのか?
選挙取材を続けながら、政治家たちのだめな部分ばかりに目がいくようになったが、だからといって失望しているわけではない。
ちゃんと志を持ってやろうとしている人がいるのも知っているからだ。
それにしても、日本には余りにも先のビジョンを描けない政治家たちばかりで、正直なところ政治家たちの意識の低さには呆れている。
こんなひとたちに政治を任せるしかないのは実に不幸なことだ。

コメントを投稿