徳永善也（クロベエ）を送る会に参列した。

9月13日、東京・新木場のSTUDIO COASTで
発起人：武内享・大土井裕二・藤井尚之・隈富太郎・藤井フミヤ
によって、ファンのために
【徳永善也を送る会】が行われた。

私はチェッカーズがデビューした時からずっとファン。
クロベエの死は大変ショックだった。
だって、今年の春にはライブで元気にドラムを叩いていたのに…
舌癌だって治るものだと信じていたのに…

【送る会】をやると聞いた時、これは行かなきゃと思った。
普段ライブでも東京までは行かない私が、行きたいと思い、
私と同じくデビュー当時からのファンで、コンサート（ライブ）も
いつも一緒にかかさず行っていた長年の友達であるHちゃんと、
京都から行くことにした。（Hちゃんの妹ちゃんも東京で合流）

9:46発の新幹線に乗り、新木場には12:30過ぎに到着。
黒い格好をしたファンがいっぱい会場に向かってる。
ちょっと異様な光景…でもみんなの気持ちは同じ。
「クロベエをちゃんと送りたい…」
順路に沿って会場であるSTUDIO COASTへ。しかし、通り過ぎて
もう少し先の駐車場？か何かの草っ原にまで案内され、そこで
沢山のファンは献花の時間まで待たされる。

12:00 ～　関係者受け付け開始
13:00 ～ 「徳永善也を送る会」開式
14:00 ～　一般献花開始

というスケジュール。
1時になっても動きはない。というか、待ってるその場所では
送る会の式はどのように行われているのか見えなくて、
聞こえなくて、（モニターとかはなく）わからない。
天気がめちゃくちゃ良くって、クロベエが亡くなった8月のように
とても暑くて暑くてたまらない。日射病や熱中症にならないかと
心配になるくらい。それでも待ち続ける。
下がコンクリートじゃなかっただけでも良かった。
雲一つない、ピーカンの天気。サニー（クロベエ）日和。
クロベエったら、沢山のファンが会いに来ると思ってはりきって
こんなにお天気にしてしまって、みんな日焼けするやん！
海が近いから時折爽やかな風が吹いてくる。これもクロベエの演出？

2時…3時…ジワリジワリと列は進むけど、なかなか・・・
履き慣れない靴で行ったもんやから足が痛い。
立ったりしゃがみ込んだりしながら、そして暑さに狂ったように（苦笑）
しゃべったり…
4時頃だったろうか、やっとその場所（草っ原）から歩道に出て、
会場のSTUDIO COASTへ。が、その来た道（歩道）もそこそこ長く、
ゆっくりと進む。STUDIO COASTの敷地内に入ると、
綺麗な花に囲まれた　徳永善也を送る会　の看板が見えた。
それが見えたとたん「あぁ現実なんや～」としんみり…
進んでいくと供花したファンの名前が全部書かれているのが見える。
そこも花が飾られていた。沢山の名前で文字は小さいけど、
嬉しい配慮。さらに前には、大型画面があって会の模様（VTR）と
クロベエの元気な姿が繰り返し流されていた。
その画面が目に入った瞬間「アカン！こんなん見たら泣く！」と焦る。
でも画面に釘付け。クロベエのドラムを叩く姿・おどける姿を見て、
涙が溢れてくる。「クロベエ・・・」

送る会の進行役はフジテレビの山中アナウンサー。
発起人紹介がされ、一分間の黙祷、クロベエの映像、
享氏の弔辞、隈さんの弔辞、裕ちゃんの挨拶、発起人献花。
そんなVTRで、享氏の弔辞は泣かずにいられなかった。
涙をこらえる享氏、そしてクロベエへ言葉を送る。

「クロベエ、見てん？今日、オマエのためにこれだけ沢山の人が
　集まってくれたぜ。いや、それだけでなく俺さ、
　いっぱいメールもらったんよ。今日ここにこれないファンの子から。
　今日ね、クロベエ。日本だけじゃない、世界中にいるオマエのファンが、
　オマエへの気持ちが、今ここに集まってるよ。
　オマエさ、ずっと遅刻ばっかしてたけど最後の最後で先行くな！
　全然俺たちと合わんやんか！
　俺らフミヤらと病院に見舞いに行って、俺遅刻したやんか。
　明日仕事あるからといったら次の日、『起きてますか？』って
　メールくれたよな。すごくうれしくてやっぱりオマエ、リーダーや。
　俺はいつもオマエにいろいろと『違う』とか、口うるさいことばかり
　言ったかもしれんけど。いろいろあったけど、最後にこうやって
　一緒にバンドできた事を誇りに思う。
　オマエ、最高やったね。
　俺らまだ、そっち行かんよ。
　行かんけど、もし、誰かそっち行くことあったら、頼んでおくで。
　オマエ、トップバッターやから。
　本当にありがとう。そして、お疲れ様。よう頑張ったよ。
　俺らもこれから行くから。
　オマエに笑われないように頑張るから、待っててくれ。
　じゃあな。」　（某掲示板から拝借）

享氏や裕ちゃんが紹介される時、山中アナが
「アブラーズの宣伝担当の武内享様」
「アブラーズの会計担当の大土井裕二様」
と言ったとこの一瞬だけ少し笑けたかな。

会場に入るまでずっと画面を見てて、みんなすすり泣き。
中に入り「ここがクロベエが最後のライブイベント（あぶらまつり）
でたった1曲やけど、力を振り絞ってドラムを叩いた場所かぁ…」
と周りを見渡す。
花を渡され（白い菊とかじゃなく、私が受け取ったのはランの花だった。
ガーベラの人もいたり、色とりどりのお花。）
さらに進むと祭壇が見えた。
正面ステージに、それはもう沢山の花で飾られた祭壇が作られていて、
遺影は、あぶらまつり用に撮ったと思われる、ニヒルにおどけた感じの
ポーズをとるクロベエ。とても痩せている。でもクロベエらしい写真。
遺影の前には白いドラムセットが置かれていて、その前には
アブラーズライブの時の衣装（遺影と同じ）が飾られていた。
献花の順を待って並んでる間にも涙が溢れてくる。
自分の時が近づくにつれ、花を持ってる手が震えてくるのがわかる。

クロベエを送る時がきた。
震える手を合わせて、クロベエに話しかける。
「クロベエありがとう。
　チェッカーズのドラマーになってくれてありがとう。
　大好きだよ。
　今日ここに来れない○○○○・○○○○・○○○○（友達）も
　他のファンの子も、気持ちは一緒だよ。
　ありがとうクロベエ。
　・・・・・バイバイ・・・・・」
クロベエは頷いてくれた気がする・・・。
後ろ髪を引かれる思いで、その場を、何度も振り返りながら
出ていった。出る時、カードを貰った。
享氏・フミヤ・裕ちゃん・尚ちゃん・隈さんの
メッセージが書かれたポストカード。
表に出てから、座り込んでしばらくは動けなかった。

供花の名前が書いてある前に立ち止まり、
「小さい字やし自分の名前なんか見つけられへんよなぁ」
と思いながらも、なんとなく探していた。
見つけた！私の名前。偶然に。
一緒に行ったHちゃんの妹ちゃんも自分の名前を見つけていた。

STUDIO COASTを後にして、トボトボと駅に向かう。
気が抜けたとたんに足の痛さが増す。歩くのが辛い。

晩ご飯は、精進落としにクロベエの好きだったカツ丼を食べようと
決めていて、新木場の少し先にあるディズニーリゾートの舞浜の
イクスピアリ内にあるトンカツ屋さんに行った。
私の大好きなディズニーリゾートやけど、もちろん気分は全然違う。
でも不思議な感覚。ここは夢の国。
「ん？天国？クロベエがいるかもなぁ。天使になって。
　でも、頭の上には輪が浮いてるんじゃなくてちゃんと棒があって（笑）
　羽根も生えてるんと違ってしょってるのー！（笑）
　で、ちょこちょこ走り回ってるクロベエ！」
そんな話をしていた。
そこのトンカツ屋さん、さすがにカツ丼は置いてない（笑）
その上私はトンカツは苦手だったりする。
まぁ気持ちってことで。。。
ヒレカツと海老フライのセットを頂きました。
クロベエ・チェッカーズ・アブラーズの話をしながら・・・

20:33発の新幹線で京都に帰るのでした。

夜中～翌日、ネット上やワイドショーで騒がれている『確執』に
心を痛めることになる。
いや、もっと早くから心を痛めているんやけど、抑えてきた。
もうこれ以上傷つけないでほしいのに・・・
ワイドショーはクロベエの送る会よりも、クロベエの思い出よりも
『確執』を取り上げる。悲しい事や・・・クロベエが可哀想や・・・