ひとたらしな犬

シンちゃんがまだ来なかった頃・・リキとふたりで散歩に行く。
夜更けの広っぱでそっとリキを放す

リキはくんくんとさも忙しそうに隅っこの塀のすそにはえている草の臭いをかいでいる。
ずっとかいでいる

アタシはつまらなくなって、ずんずん歩いていってリキを呼ぶ。

一切無視のリキ・・・相変わらずずっとニオイをかいでいる。
もういいもん！
ぷんぷんしてずっとずっと先のもう広っぱから出てしまうとこまで歩いていって、振り返る。

するとリキはパッとカオをあげ、待たせたな、あいしてるよBaby～

ってアタシめがけて一目散に矢のように走ってくる

満面の笑顔で走ってくる怒るなよBaby～腰砕けのアタシ・・・

それ以来、それは楽しいあたし達の遊び
最近でもふたりで広っぱに出かけるチャンスがあると、
決まってリキは、塀のニオイをかぎだす・・

チラッとあたしを見て・・・ふふ

OK!アタシはくるっと後ろを向いて向こうの端まで歩き出す。
わくわくはぁはぁしながら・・
きっとリキが後ろから様子をうかがっているんだと
ドキドキしながら歩いていって振り向くと、待ってろよ！BABY!
走ってくるリキ～んんんもう本当にヒトたらしなんだから・・・・ぽっ(^。^)

あれこれしゃべるんじゃないぜBaby～