贋・明月記―紅旗征戎非吾事―

中世の歌人藤原定家の日記「明月記」に倣って、身辺の瑣事をぐだぐだと綴る。

少し倫理的になれた日

2005-05-03 21:03:57 | Weblog
明日からは、昨日までよりも少し「倫理的」にふるまうことができるかもしれない。

またまた内田樹氏の本の話。
今回は『「おじさん」的思考』から。

今日は、気持ちの良い一日を過ごせた。

夕方は、涼やかな緑の風の中、家人とともに、ゆっくり犬の散歩ができた。
田圃は田植えが終わり、もうイネは根付き始めているように見える。

夕飯は、昼に専門店で買ってきた「セグロイワシ」の干物を一人5匹ずつ食べた。
ホットプレートで焼いて、最後までアツアツのをいただいたが、これは、まことに美味であった。
50匹ほどで千円という値段も、そのうまさをさらに増してくれるような気がする。

つまり、幸せなゴールデンウィークの一日だったのである。

内田樹氏は、「エロスと平等」という文章の中で、こんなことを書いている。

  自分を他人よりも不幸だと思っている人間は倫理的にふるまうことがむずかしいだろう。
  (略)
  だから、とりあえず私は他の人々よりも多くの幸福を享受すべく日夜努力に努力を重ねているのである。

この一節に至るまでに、内田氏はきちっとさまざまな議論をしてきて、その結果のこの文だから、これだけだと、誤解を招きかねないが、まあ、それは許してください。

ともあれ、前記のような一日を過ごした私は、昨日までよりは、今日は少し幸福になって、その分だけ、明日からは倫理的にふるまうことができるかもしれないと思っているわけなのである。

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1 コメント

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ホットプレートと幸福度 (くらげ)
2005-05-05 06:38:21
初めてお邪魔致します。

私は、いつも「私って何て不幸なの」とつい思ってしまう主婦・くらげです。



素敵な連休の一日ですね…けれど、どうしても気になるのが、その後ホットプレートに魚の臭いがついてしまったのではないか、ということです。次回ホットケーキを焼く時に

「あ、セグロイワシの臭い」

なんて思ってしまうと、それだけで幸福度がどんと下がってしまうのです。私の場合。



「倫理的振る舞い」からは外れますが、新たな幸福を享受する努力も必要ですが、今の幸福を継続する努力も必要かと思いました。

(乱文を書くと、また先生の授業のネタにされるのではないかとハラハラしております。)



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