北山・京の鄙の里・田舎暮らし

北山、京の北に拡がる山々、その山里での生活を楽しんでいます。

丹後半島一周

2009-02-09 20:45:35 | 旅・交遊
丹後半島を一周したいと思っていたが果たせていなかった。雪の季節に行きたかった。以前ささ舟さまがコメントで冬の丹後半島を楽しまれた書いてくださったのが我が好奇心を発火させ、行くぞ、って書いた。そして去る5日に車を走らせた。

10時頃に出発したが、和知から京都縦貫道に入ると30分程で宮津市街地に行けた。便利だ。伊根へは何回か行っているので、道の駅に上がって伊根湾を俯瞰するだけにした。観光案内所に観光地図を求めに入る。どちらから?と案内の女性に聞かれ、京北からと答えると、娘が京北に嫁いでいます、と仰る。どちらに?と聞き出し、あああのあいがも農法で頑張っておられる、、、、てな話になり急に打ち解けてしまった。こう行けば棚田が見られますよ、今は水が入っていないですが、と道を教えていただいた。

棚田だ。海辺にも平地が無くすぐ山への急斜面に、幅の狭い小さな田圃が段々と存在する。水が入った風景はたまらないだろうなあと想像する。棚田の向こうには真っ青な空に穏やかな海、もう春の海だ。向こうに見えるは冠島か。冬の厳しい風景を求めていたのだが肩すかしをくらった感じがするが、素晴らしい景色であった。

すぐ下が新井。徐福伝説の案内板があった。先日館太さんが、不老不死の薬を求めて秦から云々の神社があるよと教えて貰っていた。ここだなと新井崎神社への道を下った。神社から見下ろす海辺も岩の表情が素晴らしい。徐福伝説も各地にあるそうだが、ここ丹後や若狭の国には大陸や朝鮮からの渡来伝説が沢山あるのであろう。対馬海流に乗って様々な文化が入ってきたのであろう。京北とも関係の深い泰氏と関連づけると更に興味が湧いてくる。








海岸線の景色を楽しみながらのドライブを楽しみながら本庄の浦嶋神社へ。立派な社殿だ。藁で作った亀がぶら下げてある。浦嶋伝説も面白いが、まだ昼飯にありつけてなく、目の前の記念館も休館日で、これは経ヶ岬まで行かないとと思うとどうも落ち着かなかった。





憧れの経ヶ岬へ到着。山国に育った人間には目の前に広がる地平線の風景を見るのは心が浮き浮きしてくる。灯台までは行かなかった。腹が減ってはどうも歩く意欲が湧かなかった。間人の手前の道の駅で昼飯にありついたのが3時頃だったかしら。

更に海岸線の景色を楽しみながら、琴引浜近くの民宿に泊まり食べきれないカニのフルコースの夕食を。琴引浜は、今日は鳴りません、とのことで景色を見るだけ。翌朝出発する前に車のフロントグラスが少し汚れていたので掃除したが、海からの砂のせいであろう、拭いた跡が残ってなかなかきれいにならなかった。砂丘の生成過程や砂害、防砂林などを考え、学生時代に何回も訪れた鳥取砂丘へも久しぶりに行きたくなってしまった。

宿の女将さんの話ではこちらは雪は少ないとのこと。雪掻きをするのは滅多にないと仰ってた。海辺は雪が少ないんだな。


翌日は網野から海岸線をドライブ、静神社・子午線最北端の地・久美浜などを通り城崎へ。津居山漁港の店に入るが、カニの値段の差に驚く。1,500円から15000円まである。カニ*杯などとうたわれてももう感激しない歳になったのか。身が一杯詰まったカニでないと。久美浜では岩牡蠣を売っていたが生で食べられないという。ハバネロ入りの海苔を買って帰ったがこれは我が舌にあった。城崎の温泉街の中に入ったが、さすがここは人の姿が見られた。以前行った玄武洞を対岸に見ながら南下、出石で蕎麦の昼食、お城に登った。出石蕎麦は何時食べても感激しない。しかし蕎麦で生きている町だなあ、人出もかなりのものであった。

丹後半島一周は何と言ってもその海岸線の景色と歴史である。その地名を探るのはもっと楽しく、いろいろ調べたら人の行き来の歴史に入り込めそうである。澤潔さんの本もあるが値がはって手に入りにくい。丹後半島一周自体は車では短時間で廻れることが分かった。次はこの半島に伝わる伝説を全部読んだり、地名の云われも予習し、ポイントを決めて訪れたら楽しかろうと思う。


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6 コメント

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Unknown (道草)
2009-02-10 11:05:08
丹後は近くて遠き感があります。初めての丹後は、小学生の頃に天橋立へ連れてもらったのが最初です。中学2年生の夏には、臨海学習で由良海岸へ海水浴に行きました。当時の女子中学生は、まだ子供でした。男子ももちろんガキでした。
その後はたまに訪れることもありましたが、周中の同級生が久美浜へ嫁いで民宿をしていますので、2月にはカニを食べに十数名で何度か行きました。雪の積もった年もありました。
最近では2年ほど前に間人へ友人と、これもカニを食べに行ったことがあります。間人の丹後ちりめんの問屋へ八木町時代の友人のお姉さん(ミス八木町)が嫁いでおられます。家は見つかり息子に会いました。ご本人は夫婦で福知山に店を出しておられるとかで会えませんでした。
今月の末に伊根へ行く予定をしています。やはり、今の季節はカニでしょうか。mfujinoさんは自家用車ですから、自由自在で羨ましいです。

「燈台」   永井 薫

暮れなずむ
ひとひらの雲と思いきや
鴎どり

波うち
波うち
岬に灯るは一本の蝋燭

*経ガ岬
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ご満足の半島廻りでしたね。 (ささ舟)
2009-02-10 16:31:06
こんにちは♪ 早速行ってこられたのですね^^いい出会いから写真の棚田にも。これは素晴らしい!ストーンと海に落ちそうな所はどきどきするけど大好きです。雪景色もいいですが自然色はなお宜しいと思います。
それにしても半島の海岸線の景色と史跡、それにカニ三昧など、私が3回~4回に分けて電車バスタクシー徒歩で回る所を短時間でさっさと廻ってこられるのですから羨ましい限りです。
伊根にはじめていったのは、NHKの朝ドラ「ええにょぼ」の舞台になった時ですからかれこれ15年ほど前になります。潮風に吹かれて舟屋でゆっくりしたり道の駅にも上がりました。銘柄は忘れましたが美味しい地酒も頂きましたわ。出石からは福知山に出られたのですか?帰ってからの反芻も旅の楽しみですね^^
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丹後との人の交流 (mfujino)
2009-02-10 19:21:26
道草さま、 丹後半島は確かに近くて遠きところでした。でも今回あっという間に宮津に着きましたので遠きところでは無くなった気持ちです。それと私には丹後にはもう一つ思い入れがあります。我々京北の先祖はこの地を通って来たのではないかということです。京北町誌などを読んでいますと、出雲族が云々、魚ケ淵に若狭の神様が水を求めて来たとかの話も出てきますし、大昔は若狭との交流が盛んであったのでしょう。大陸文化や人々もここが窓口だったのでしょう。
鯖街道の勉強は近世以降のことですが、中国や朝鮮などとの交流を考えるに、海の道、を考えると考えが拡がって面白いものです。
伊根へ行かれるのですか。伊根を見下ろす道の駅ではボランティアガイドの研修で訪れたときに我々を案内してくださったあのおばちゃん(名前を忘れてしまいました)が先日もあるご夫婦を前に一生懸命案内されていました。伊根を見下ろし、あそこに軍艦が隠れていたが日本海から米軍機の爆撃を受けたとか、実際に舟屋に連れて行って貰ったりと参考になりました。ガイドを頼まれたら如何でしょうか?
伊根の道の駅にある観光案内所でのお嫁さんに云々の話をしたら、ここ京北に丹後からお嫁に来られているケースも割と多い様です。
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はい、満足です。でも反省点も多いです (mfujino)
2009-02-10 19:23:01
ささ舟さま、 頂きましたコメントで踏ん切りがついて出かけることが出来ました。感謝してます。トップの写真の棚田は気に入りました。袖志にも棚田がある事は帰ってから知り、今回は見ることが出来ませんでした。新井崎神社には徐福が着いたといわれる所があるそうですが見落としてしまいました、等々反省点が一杯であります。仰るように帰ってからの反芻も楽しんでいます。あの海岸線沿いに近畿自然歩道があり、一度歩いてみたいコースになりました。もっとじっくり時間を掛けてあちこち廻ってみたいです。今度はもっと予習をしてから出かけないとと反省しています。
出石からは426号線で福知山へ出て9号線で帰りました。この426号線は走りやすく便利で気に入りました。城崎や久美浜方面へ出るにはこのルートがいいのではないでしょうか。
丹後半島は雪が少ないのですね。水仙も咲いていましたし、椿の紅い花もちらりと見ました。山奥の丹波よりも春が早い気がしました。海の力でしょうね。
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車のある人はいいなー (鎌倉街道)
2009-02-12 17:00:55
暖かな冬で、何処も雪が無いのですね。雪に覆われて綺麗な所だけが見える雪景色が冬の楽しみですが、雪が降らない方が地元の方には生活し易いのでしょうね。今年の水が心配ですが。

昨夏、天橋立から伊根を駆け足してきましたが、なんとも不便な所で、あちこちで足を待つ時間の長かったこと。

天橋立は電車を下りた後、船で対岸に渡りました。これは良かった。天候もよく、風を受けて進む船には乗客が3人。
上陸した先には、由緒ある神社があり、立派な参道が夏の日差しを一杯受けて(大理石だったかしら)暑い、熱い、熱い。「細かな砂利にすればよいのに。」と文句たらたらで歩きました。元伊勢とか書いてありました。記憶ではテレビで見たような。。。はっきり憶えてませんのでこれ以上書けませんが。

伊根も海側から舟屋を見てみました。これも良かった。船に乗らないと見れませんから。でも、高台にある道の駅には車でないといけないのです。タクシーはないし、交通手段が公共交通だけですので、伊根の奥に入ることは出来ませんでした。バスの便もとても少なく、何と帰りに乗るバスの前をバス先導車なる小さな車が走ってきました。ですから、伊根の入り口の歩ける範囲しか見ることができませんでした。

天橋立に渡るための回転橋は、船を通す所を見てきました。いつからあるものなのでしょうね。

もう一度伊根は訪れて見たいとは思うのですが、京都までの帰りに乗った電車が何と落雷どしゃ降りで止まってしまい、大変だったのです。
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歩くのが一番贅沢だと思います (mfujino)
2009-02-12 22:08:09
鎌倉街道さま、 この暖冬、どないなってんね~と云う感じですね。確かに暖かいのは生活しやすいですが、何か不安感が残ります。北アルプスの山々はどうなのでしょうね。穂高山荘でしたかしら、雪が少ないと夏の水対策が大変だそうですね。

それにしても鎌倉街道さまは全国を歩き回られていますね。凄い行動力だと思います。車は確かに便利です。しかし仕事をしなくても良いようになれば時間はたっぷりあるわけですから、我が憧れは足の向くまま気儘に歩いて放浪する事です。歩くことによって普段見えないものが見えてくる、というのはよく言われますが、私も大阪にいた時は良く歩きましたので分かる気がします。ただ、これだけの距離を歩いたなどと、歩くことのみに心がいっていたのではとも思います。別に反省はしてません。それはそれで意義があったと思っていますので。でもそれだけでは淋しい気もしてきました。いろいろな旅の仕方を楽しめたら良いのですが。

天橋立の回転橋は半世紀以上前からあるのでしょうね。我が小学生時代に行ったときに見ましたから。私は会社を退職してから橋立の近くの自動車学校に合宿しました。一日休みがありましたので、。同期の友達に、「観音様は全ての願いを聞いて貰えるのでみんなの試験合格を祈ってくるよ」と言い残して西国三十三ケ所成相山へ登りました。ケーブルの横の道を上がり、さらにその上にある展望台(ここまで行く人は少ない)まで歩いて登りました。おかげで名前は忘れましたが立派な杉の木を見てきました。これも歩いた御利益と思っています。下った後はあの松林を対岸まで歩きましたがこれもなかなか趣がありました。

鎌倉街道さまはバスの便などで苦労されたようですね。私は食事で苦労しました( ^_') 道の駅にはレストランはあるのですが、どうも希望とは違いましたので、少し行けば食堂もあろうと期待しましたが、結局どこもだめ。おかげで午後3時までお預けでした(*_*) しかし人がいっぱい歩いている重伝建よりも趣があって良いですね。以前海辺の食堂で、額縁の様な窓から舟屋の景色を眺めながらいただいた新鮮な魚の昼飯はなかなかのものでした。

今日は今日丹波町の大福光寺という古いお寺に行く機会に恵まれました。あの古い立派な柱などを見、手に触れて、鎌倉街道さまが全国の重伝建を巡っておられる気持ちが分かるような気がしました。いや~歴史のある木造建築って良いですね。

また色々なお話を聞かせて下さい。楽しみにしています。
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