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春の雪対策 vol.3 固形ワックスの生塗り

2015-03-21 | Kashiwax
ワックスの種類が最も豊富なので、いろんなチョイスができる固形。

固形のワックスを滑走面に直接ゴリゴリと塗って、コルクでゴシゴシするのは

ものすごく古臭い作業に感じますが、これが効くんですよね。

ワックス業界なんて商品を売るために、いろんなキレーゴトを言いますが

基本的に後付けな宣伝文句が多い。いや、そればっかり。

理論だけ聞いていればシンタードのほうがエクストより絶対に速いはずだし、

ストラクチャーも必須のものってことになる。でも現実はそうならない。

コストがかかるもののほうが結果が上になるってほど現実は単純ではない。

で、私が推奨してワックス業界のワックス消費量を減らしてしまい

ちょっと後ろめたい気もしている古臭いワクシング「生塗り」について説明します。

これもハイクアップ後の作業を想定しますが、滑走面が温まっているので

そのままの温度で柔かいワックスを生塗しちゃうとベタベタになって塗りづらく、

剥がすのも一苦労なので、硬いワックスを選択する場合でなければ一度雪で

滑走面を冷やします。

ワクシング前に板を雪につけてスリスリして、いまの状態でどのくらい滑るのかを確認<基準1>。

「柔かい」「硬い」の判断ですが他社の平均的な基準としてイエロー、ピンクはソフト、

ブルー、グリーンはハードと考えてください。

まぁグリーンを生塗すると滑走面が凹むと思いますが・・・。

滑走面全体にワックスをゴリゴリと塗りつけ、コルクで磨く。

板を雪につけてスリスリ<基準2>。

ブラスブラシでブラッシングを行います。塗ったものを全部剥がすくらいの気持ちで。

板を雪につけてスリスリ<基準3>。

ここまでで、基準1,2,3のどれが一番滑る感じがしたか?

1の場合はワックスの選択ミス。選択からやり直し。

2の場合はブラッシング跡の影響がある。もう一度塗り直してブラシを変更(柔かく)。

3の場合は、このまま滑走可。もしくはモアベターなものを探すか。



そもそも、どのワックスを選ぶのか?ってことが難しいですよね。

日本の春の雪って言っても様々なわけです。地域によっても違いますし。

こればっかりは自分が滑る地域でテストして自分なりのデータを作るしかないのですが

基礎知識として覚えておいたほうが良いのは、

・春の雪はモノスゴク不純物が多い

・汚れの多くは水に浮く

・氷は水よりも軽い(隙間があれば水は下に流れ落ちる)

この3つが頭に入っていれば、汚れ対策の重要性や、春の雪は握ってWET/DRYを確認しないとか

ハイシーズンよりも雪を見ただけで予想がしやすかったりします。

柔かいワックスのほうが滑走性能は高いことが多いですが、汚れを拾いやすくなるので短命だとか

フッ素の撥水効果は一定以上、一定未満の水分にしか効果が少ないだとか、同じ黒系でも

グラファイトとモリブデンと二硫化タングステンでは特性が違うとか「答えをください」じゃなくて

まずは「目の前の雪」という問題用紙を正確に読んでくださいってことなんです。

私自身で現場に居ても悩むこともありますからね。

メーカーならバシッと答えを出せって怒られそうですが・・・。スミマセン頭悪くて。




次は重ね塗りについてですかね。













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