Drマサ非公認ブログ

男女平等への雑感

  LGBTQへの理解が進んでいる。そこで私見を。

 おそらく根本的問題は女性差別に由来する。そこにセクシャリティが絡んで、複雑難解化していくように思われるのだ。遺伝的問題であれば、そんなことは人間の設計をした神様の問題。人間に手出しできるはずもない。そこで人間が作り上げたアポリアを解決の道へと進むこと、まず女性を家父長制支配から解放すること、こういう問題として設定してみてはどうか。

 家父長制支配というのは、人間なるものが成立してからまだ浅い。猿人の始まりはおおよそ500万年前。そこから現在のヒトの始まりはおおよそ200万年前。そして男性による女性支配の歴史は6000年前に始まったと言われている。

 東アフリカで発生した人類が世界に広がり、6000年ほど前に世界のあちらこちらで家父長制支配が始まったらしい。もちろん農業の余剰生産物によって貧富の差が明白となり、労働者の雇用あるいは搾取、奴隷の問題、軍隊の組織化、そして都市が発達していく、こういう流れと一致する。

 都市は古代国家を成立させる。僕たちが歴史の授業で習うのは、都市国家=古代国家の成立であるから、そこにはすでに男性支配の歴史が頑然と控えていたのだ。

 そこでは女性が常に従属的に扱われ、女性を屈服させる男性支配の男性連合による統治がなされるようになった。そして、女性もまた屈服とは捉えることもなく、常識としていたのであろう。人類における男性上位の価値意識は、男の経済力と彼らが作り上げた軍事機構や統治機構に基づくものであった。

 おそらく、これら男性上位の思想を人々に植え付けたものは都市の論理として収斂する。男性は女性を働く動物としてみなすだけではなく、母親として、恋人として、そして慰めを与えるものとして、受動的存在として位置付けていく。女性もまた適合する。

 特に都市は人々の活動を機能分化させる度合いが強く、男性に対する女性の役割を固定化していく。農村であれば、男性と女性の間に労働の差異は存在するけれども、都市ほどではない。それをここでは都市の論理と名付けることができそうだ。

 人類の半分が、その反対の半分に征服されている状態を当然とすることは、両性にとってもまた不幸なことである。その不幸への認識が最近露わになってきた、そういうことではないか。それが男女平等への動き、あるいはそういう意識の共有がなされてきた。

 フェミニズムがそういう動きの中で生まれた黒人解放と重なる思想であるのだが、それらの思想もまた男性優位の思想に絡め取られていると思う。

 ちょっと続けようと思う。

 

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