終の棲家ストーリー

まさか!の還暦家つくり。しんどくならないように、ゆっくり書きとめながら・・・。

木綿のストール

2009-08-28 21:27:06 | 衣・布
麻の服は、冷房の中で寒過ぎることがある。

残暑にぐったりしている、夏の終わりの今頃は実は危ない。

だから、温度調節のための薄い物を忘れてはいけない。

薄地の長いストールの流行がすたれないのも、納得だ。

写真のストールは、もう10年以上も前に、草木染めの木綿糸で織った。

当時、糸をよじって絡ませる捩り(もじり)織りに凝っていて、

今もそれらは未使用のまま、引き出しの中に大切にしまってある。

藍色の麻のワンピースを用意して、ふと、写真のストールを合わせてみた。

ええやん!

捩り織りの布は、織り組織が堅固でなく、糸が糸のままで呼吸していて、

布になってしまうのを拒んで、断固として糸の束であり続ける。

個を主張する頑固者は、実は正直者でもあって、

だから、木綿の捩り織りの肌触りの優しさは格別だ。

加えて、全然暑くない、単に、空気をはらんだ糸の束に過ぎないから。

そのうちいつか、と、箪笥の引き出しに大切にしまっておいた品々を、

すべて、この歳になったら引っ張り出して、

“うまい物は宵に食え”とばかり、今を楽しむことにする、か。










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