「台湾有事は日本有事である」というのは、確かにその通りである。
しからば日本がすぐ軍事行動をとらなければならないかというと、それは違う。
日本は台湾とは軍事同盟を結んでいないからだ。
もしこの時に米軍が出動し何らかの攻撃を加えられた時に、初めて日本の軍事行動が検討されるのだ。
麻生太郎が言うような「猥雑な主張」に惑わされないほうが良い。
アメリカの魂胆(ねらい)は、はっきりしている。
自らの力が弱ってきているので、なんとしても日本を中国の盾にしたいということ。
日本が防衛費を倍増させたのは、岸田政権が唯々諾々と米国の言い分を飲んだからだ。
しかし、このような流れとは違う考えもあることを認識しておいた方が良い。
昨日の朝日新聞に載った米ブリガムヤング大教授アーロン・スキャンブランド氏の意見が参考になる。
ある時点で、9条の改正が必要になるでしょうが、そうならないことを願っています。なぜなら9条改正の事態とはおそらく、日本が中国、台湾、米国、北朝鮮などを巡る戦争に巻き込まれるような、巨大な地政学的ショックを伴うからです。
自衛隊の果たすべき役割は大きいです。どの国も自衛権を享受すべきですが、憲法の精神にのっとり、先制攻撃や侵略戦争をせず、非常に謙虚に、軍事力行使をためらうことは、日本にとって非常に良いことだと思います。
私も全く同意見だ。
戦争を煽るような「空気感」は初期の段階から潰しておくことが大事だ。