ウィキペディアの森は奥深い。ネアンデルタール人を調べようとしたら足を踏み外し、人類の発生史の最新研究やら大脳の肥大化に関する興味深い仮説やらに足を突っ込んで、2時間位読み耽ってしまった。特に知性は社会活動によって飛躍的に発達したと云う仮説が面白かった。群れを作れば序列が出来るのはイヌもサルもヒトも一緒だが、その規模が大きくなると個体相互の関係は複雑化する。だいたい150人を超えた辺りから単に強い個体が一人勝ちするのではなく、グループを構成して折衝する様になったそうである(見たんか)。その結果、共通の目的と云う抽象概念やそれを表現する言語、そしてそれを相手に訴えかける交渉術、及び詐術を巧みに操るヒトが勝ち組となり、狩猟生活では不要とも言えるレベルの知性を獲得し、子孫に継承される様になったのが5万年前らしい(見たんか)。仮説の正否はともかく、理由を付けて群れたくなるのは何となく理解出来たのである。