原因は気の緩み。そんな結論しか出せないトップに率いられる集団は哀れである。大福の発注、10個の筈が10万個になってましたテヘペロとかは気の緩みに違いないが、そんな異常値を入れられるシステムの方が問題と見做すのが妥当である。ただシステム改修に多額の費用を投じるより、犯人を捜して血祭に挙げる方がコスパが良いし、妙な達成感が生まれるのも確かである。だから人為的ミスを仕組みで回避するにはトップダウンでやるしかないのであるが、そのトップが「気の緩み」と云うコスパが良い理由に縋っていたら、同じ事の繰り返しになるのは明らかである。経済活動と感染抑止を両建てすると決めたのなら、追いかけるべきは日々の実数ではなく、予測値との差異とその客観的理由である。気が緩まないに越した事は無いが、多少の緩みを織り込んで事態を制御出来ているのかを判断する癖を付けておかないと、次のパンデミックでも同じ事の繰り返しになるのである。