どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 4234

この時期に何かとお世話になる蚊取り線香である。実際はスプレーをシュッシュしているだけなのでそう呼ぶのは間違いなのだろうが、昔ながらの呼び方に拘ってしまうのが年寄りの悪い癖である。形は変わっても主成分がピレスロイド系である事に変わりは無く、人体にほぼ無害で蚊に効くと云う効能は他の薬剤ではなかなか得難いそうである。しかし相手も座して死を待っている訳では無い。恐ろしい事に、同成分に耐性を持った蚊が東南アジアで広まりつつあるそうである。殺虫剤を販売する企業にとっては存亡の危機であり、新製品の開発を進めている様なので期待している。しかし過去の事例からするとその手の競争はいたちごっこになりがちである。どれだけ殺戮を繰り返したとしても、ヒットアンドアウェイ戦術を軸として繁殖力で勝る害虫側が常に有利である。近い将来、蚊帳の様な昔ながらの物理的防衛に頼らざるを得ないと云う状況に陥らないとも限らないのである。

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