猫ブログ「Line」

やがて想いは線でつながり、大きな大きな束となる。
真実を知ってほしい。そんな願いをこめたブログです。

独眼竜「政宗くん」の巻

2006-11-03 01:54:54 | みんなの「Line」


さて、今回は。
当ブログの大切なキーパーソン「みゃくらいさん」ニャンズの
ご紹介です。

みゃくらいさんといえば。
現在14匹ものニャンズと暮らすお方。
全てが元「捨て猫」です。

新聞記事の情報や助成金に関しての補足、適切なコメントなど
いつもme-coを支えてくれるありがたいお人です。
当ブログ「影の親分」(!?)であります(笑)

画像、見ましたか???
この子が今回の主役「政宗くん」です。
お利口そうなお顔ですよねえ・・・。
micoとは大違いだ(笑)

なぜ、お名前が「政宗」なのか。
わかりますか・・・?

保護当初はガリガリに痩せ細り、右足も骨折。
現在もギブスをはめています。
そして、micoと同じように「エイズキャリア」です。

すでに定員オーバーなはずなのに・・・。
みゃくらいさんはどうしてもこの子をほっとけませんでした。

早速、懇意にしている動物病院へ。

こちらの動物病院の先生。
みゃくらいさんから何度もお話を聞いていますが、
本当に素晴らしい方です。
どうぶつに対する信念・向上心・そして冷静な心を
常に持ちあわせている。
こんな先生もいるんだな、と感動したことを覚えています。

こちらの先生はHPをお持ちです。
そのなかで「診療日誌」というカテゴリーがあり、
毎月1つ、病院での出来事を更新されています。

そのページの9月代表で
なんとみゃくらいさん&政宗くんが登場したのです!!

本当はリンクをババ~!!とはりたいところなんですけど・・・。
色々と考えたすえ、みゃくらいさん記事のみ転載させていただきます。

先生のことをもっと知りたい!他の診療日誌も見たい!という方が
いらっしゃいましたら、me-coあてにメールをいただければありがたいです。
ブックマークからメールが送れます。

それでは、ご覧ください!

<転載ここから>

げっそりと痩せて,脱水症,毛じらみが寄生,左目を失い,
右の後肢が骨折してブラブラ。
そんな衰弱した野良猫を見ていられず,保護したのは,Sさんでした。

Sさんは,不運な猫ばかり保護して,今では10頭以上の猫を,
ワクチンや不妊手術を施し,きちんと室内で飼育されています。

“先生,どうしてもほっとけなくて,連れてきてしまいました・・・。”

と,ため息まじりのSさんです。

野良猫が人の手に捕まるのは,よほど弱っている証拠です。
治療を施しても助からないかもしれません。
また治療が成功したとしても,その後,ペットオーナーが見つかることは,
まずないでしょう。
千葉県では年間1万頭の猫が,ペットオーナーに巡り会えずに処分されています。
そして里親を斡旋している動物管理協会では,100頭を超える元気な子猫が,
新しいペットオーナーを待っています。
その中で,この年老いて骨折し,衰弱した猫の貰い手を捜すことは,
運良く元気になったとしても無謀なことです。


野良猫の事情,  理想,   現実,


たくさんの猫を見守り,保護を実践されてきたSさんに,
私が多くを語る必要はありませんでした。
助けてあげたいけれど,これ以上自宅に猫は増やせない,葛藤の中で,
手を差し伸べたその時に,Sさんには強い決意があったのだと思います。

最低限必要な検査と治療を行う。
回復の見込みが無いと判断した時点で,速やかに安楽死の処置を行う。
そしてもし元気になってくれたら,
Sさんが最後まで面倒を見て下さるということになりました。

“先生,名前も付けてあげてくださいね。”

とSさん。迷いも無くなったようで,笑顔でその子を預けて下さいました。

検査の結果,その猫は,レトロウイルスに感染し口腔内の炎症が強く,
尿毒症を併発していましたが,点滴,抗生物質,鎮痛薬などの治療により,
日に日に元気になり,食事を取れるようになりました。

3日目には麻酔下で,全身のシャンプーを行い,ギブスを装着して,
無事にSさんの家に帰ることになりました。

“やっと食べられるようになっただけで,本当の治療はこれからです。
大変ですが,頑張ってくださいね。”

そして“政宗”という名前の診察券をお渡ししました。

“先生,このネーミングは独眼竜ですね?”

“はい,独眼竜政宗です。病院ではマー君て呼んでいましたが,
本当は政宗です。とても我慢強くて,おりこうでしたよ。”

 Sさんに抱かれた政宗君は,ずっと前から,
そうあるべき姿であるようにも見え,なんだかとても幸せそうでした。

数日後,近況を伺ってみると,

“もう元気で元気で,吉宗です。政宗というより,
暴れん坊将軍吉宗になっています!!!”

<転載ここまで>

注:「Sさん」=「みゃくらいさん」です。

・・・いかがですか?

とても素晴らしい記事でしたよね!!
お名前の理由も判明しましたねえ。

成猫が保護されること、あたたかい家庭にめぐりあえることが、
いかに狭き門かおわかりになったことでしょう。

「野良猫の事情・理想・現実」

とても、重い言葉です。

全てのどうぶつを救えるわけではもちろんありません。
ネット上で挙げられる様々な悲しい事件。
その影で。
心ない人間に「もの」同然の扱いを受ける「いのち」や
ひっそりとなくなっていく「いのち」も確実に存在するのです。

そして。
動けないほど弱った野良の子を見過ごせない人々の存在。
そういった人は全て自費で病院へ行き、その後の生活を支え、
共に生きていくのです。
特に政宗くんは左目の光を失い、一時は生死の境をさまよった子。
現在も様々な治療が続いています。

「どうぶつが好き」だけではできないこと。
そうは思いませんか?

「センター」では健康そのものの犬猫が毎日のように殺処分されています。
生まれたばかりの子もたくさん・・・。


我が子は何があっても最後まで一緒にいてあげること。
不幸ないのちを増やさないよう、避妊・去勢手術の徹底。
外ネコさんの面倒をみるなら、それに伴う「責任」を忘れない。

こういったひとりひとりの気持ちが
やがて実を結ぶとme-coは信じています。

そして。
もし自分が保護したとき。
必ず、動物病院で検査を受けてください。
たとえ健康そうに見えたとしても・・・。
外にいた子は様々な感染症をもっている恐れがあります。
すでに家にネコさんがいる場合は、
検査前には一緒にしないほうがいいです。
例え触れ合わなくても、空気感染ということもあります。
なので、接触しない工夫があればいいですね。

結果が陽性でも決して元の場所に戻したりしないでください。
ゲージで隔離したり、適切な治療をすることで
先住ネコに移ることはありません。
現にエイズキャリアの政宗くんもmicoもこんなに元気ですよね?
もう1度言いますが、みゃくらいさん家には14匹ネコさんがいるのです。

自分で育てる・新しい家族を募集する。
どちらにしても、保護した子をあたたかく見守ってあげたいですよね。

ご参考までに。
みゃくらいさんから送っていただいた診断書の画像を。



このように初診の時点でウィルス検査ができます。
結果はその日のうちにわかります。

政宗くん(いや、吉宗くん!?)の「今」
素晴らしい家族・先生に巡りあえて、彼はとても幸運でした。

毎日を、精一杯生きています。

政宗くんを知ってから。
片目の子と暮らす人のブログを読むと思わずうれしくなってしまいます。

「ありがとう!!」
なぜかアタマを下げているアホme-co(笑)

多くのどうぶつたちにもこのような「今」が訪れてほしいと
願わずにはいられません・・・。

最後に。
記事を書くことを快諾してくれたみゃくらいさん、転載を許可してくれた先生。
本当にありがとうございました!!

興奮してついつい長くなってしまいました・・・。
ここまでお読みいただいたみなさま、本当にありがとうございました!!

by:me-co



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6 コメント

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世の中捨てたもんじゃない (芽吹サイラ(ジャックのママ))
2006-11-03 09:38:40
 me-coさんいつもありがとうございます。お元気でいらっしゃいますか。
 みゃくらいさんのお話、心に詰るものがあります。なんとすばらしい方なんでしょう!
 それに正宗ちゃん(マー君)本当にいい方と巡り逢えてよかったですね。人ごととは思えませんでした。
 ジャックより遥かに傷を負って、きっと生きようとする生命力がみゃくらいさんと引き合わせたのでしょう。
 マー君のことを考えればジャックはまだまだ幸せ者です。
 世の中には計り知れない悲しみや、凡人にない慈悲の心で弱者を見守る人が居てくれる。そのことを知っただけでも癒されます。
 それに14匹のニャンズと暮らすだけでも大変なのに、凄い方ですね。
 私自身温かい気分を貰いました。嬉しかったです。
 またおじゃまします。
 寒くなって来ました、風邪を引かないように気を付けて下さいネ。  サイラ   
        
実は家も、財布も、崩壊寸前〔笑〕かも~。 (みゃくらい)
2006-11-03 10:28:00
me-coちゃん、取り上げてくださり、てっ照れます。そして、有り難う御座います。今回は読者さんもコメントしにくいと思いますので、頑張ったコメントをします。いつもは、「笑点の大喜利」みたいなので。

まず、片目の猫ちゃんと言えば、「片目のジャック」の作者、芽吹彩良さんの、ジャックちゃん、「にこまるママ」さんのニコラウスちゃん、皆、愛されて幸せそうじゃありませんか。私など、まだ、同居しはじめて4ヶ月目です。ほんの素人です。

政宗は、年寄り猫で、先生のお話では、そんなに残された日々もないそうです。残った目も写真で見るように白内障で濁りがあります。
ただ彼が、我が家を選んで?、骨折と全身状態が悪くて庭で行き倒れていたのを、ほっとけなかっただけです。「此の猫の今までの人生は良い事があったんだろうか、何のために生まれてきたんだろうか。」みたいな感情です。そして、「過去は取り戻せないけれど、未来は私の力で、保障したい、安心させたい。」と底力のようなものが体のなかから湧き上がってきたのです。彼と晩年に出会ったので、医学的には、あと何年も一緒にいられませんが、とにかく今までの苦労の日々を忘れて安心して余生を送って欲しいです。

そうそう、後日談があります。
私「先生、近頃ここらのお宅に、黒猫をみかけることが多いのですが、政宗の以前のおこないの?せいでしょうか?
先生「政宗もそんなに悪い人生でもなく、若い時ブイブイいわせていたってことですかね。ウィルスまきちらしながら。」
2人「爆笑。」

動物は欠損部分があっても少しなら彼らは何とか対応して生きていきます。不自由そうでも、悲観せず、たんたんと、ただ、行きようと。AAの林代表の言葉の「人と違い自殺できない。」が良くわかります。
何だか、私らしくなく、照れてきたので、片目の猫ちゃんのお母さん達、各地で自費で不妊手術、里親をされている頑張っていたり、多くを語らない縁の下の力もちをやっている方々に、頭を下げ退場します。照れっ。

皆さ~ん、me-coちゃん、micoちゃんをこれからもよろしくお願いいたします。
ありがとうございます!!>芽吹サイラさん (me-co@「Line」管理人)
2006-11-03 23:33:47
サイラさん、こんばんは!!
突然のTBにもかかわらず、素晴らしいコメント本当にありがとうございました。
お気遣いまでいただいて・・・。
とても、うれしかったです。

ブログ、毎日拝見してます。
楽しく読ませていただいております。

とてもいいお話だったので、みゃくらいさんにムリヤリお願いしてしまいました!

野良の現実・そして幸せな「今」

話を聞いていてすぐにジャックくんのことが浮かびました。
ジャックくんや政宗くんのような幸運な子は本当にごくわずかです。
それでも。
お二人のような心を持つ方がいてくれる。

とても、励みになります。
だからこそ「伝えること」は大切だと思います。

サイラさんも、お身体には気をつけて。
更新、楽しみにしてます!!
言うことないじゃないっすか(笑)>みゃくらいさん (me-co@「Line」管理人)
2006-11-03 23:47:25
みゃくらいさん、こんばんは。
いやいや、頑張りコメントありがとうです!!
久々「真剣みゃくらい節」が復活ですのう(笑)

記事にさせてくれたこと、本当に感謝しています。

「影のあたたかい人々」

その方たちは自分の努力を語りません。
いいことをしているという気持ちも持っていません。

心ない人の非難を受けてもじっと耐えます。

それは
「目の前の子を救う」
ただそれだけだから。

これ以上つらい思い、悲しい思いはしてほしくない。
協力まではいかなくても、あたたかく見守ってくれる。
そんな世の中が来てほしいものです。

政宗くんはブイブイだったのねえ・・・(笑)
照れちゃいます (にこまるママ)
2006-11-04 00:55:16
みゃくらいさんのコメントに自分たちの名前が出てきて、照れちゃいました。
ウチのニコは片目なだけで、他は健康ですから特に大変でもなかったですし。

もし今、政宗くんみたいなコと出会ったら自分はどうするだろうと考えちゃいます。片目でも骨折でも大丈夫だけど、キャリアはどうだろうと。
縁あってそういうことになったら、皆さんのお知恵をお借りしに行きますので、よろしく!
うははっ!>にこまるママさん (me-co@「Line」管理人)
2006-11-04 22:51:46
にこまるママさん、こんばんは。
コメントありがとうございました!!

みゃくらいさんが
「絶対にこまるママさんはコメントしてくれるっ!」と
言っており、まさに予想通りとなりました(笑)
みゃくらいさんも喜んでいることでしょう♪

キャリアの子・・・。
先住ネコさんがいる方は、ちょっとドキッとしますよね。
でも、きちんとした対処ができれば大丈夫です!
こちらにはみゃくらいさんもいることですし(笑)
どうぞご安心ください!!