英国紳士の午後

メタルマンをこよなく愛すロックマン系管理人ブログ
メタルマンはメタルブレードで死ぬ

007 Spectre (2015)

2016年02月12日 20時38分22秒 | 映画レビュー
ダニエル・クレイグの007、4作目である。
この人の007は、スカイ・フォールは好きだが、カジノ・ロワイヤル、QUANTUM OF SOLACEは正直話の展開がよくわからなくてあんまり好きじゃない。

スカイ・フォールは007の昔からのファン向けの映画という印象が強かった。
俺自身は007は全作品の半分ぐらいは見ていると思う。
この映画は、ボンドの幼少時代やM(ジュディ・デンチ)に焦点があてられる映画だった。
またマニーペニーが出てきたりと007ビギンズみたいな映画だと思ってる。
Mも新しい人になるし。
昔から見てる人なら感慨深いと思うが、この作品が007初見だとちょっときついだろうなぁ。

カジノ・ロワイヤル、QUANTUM OF SOLACEの2作品はほとんど印象がない。
この2作品の頃は、ピアース・ブロスナンのイメージが強すぎて、ダニエル・クレイグって何やねん、と思っていた。
とりわけ俺は007の中でもボンドカーが活躍する作品が大好きだ。
ピアース・ブロスナンの最終作、"ダイ・アナザー・デイ"はボンドカーがめちゃくちゃ大活躍する映画である。
ボンドカーが大活躍する007映画ランキングでは確実にこの映画が1位だろう。
これでなければ"トゥモロー・ネバー・ダイ"かな。
"ダイ・アナザー・デイ"でのアストンマーティンは、ミサイル、機銃、脱出機能はもちろんだが、光学迷彩、スパイクタイヤなども搭載しており、スパイ映画というよりはメタルヒーローみたいだ。

前置きが長くなったが、"スペクター"について書こうと思う。
あらすじなどはインターネットで検索すればいくらでも出てくるので、感想文を書くことにする。

冒頭のメキシコでの死者の祭のシーンは、結局、死んだと思ってた人間が生きていた、みたいなことを暗示してたのね。
ターゲットポインタが、標的のタバコの煙で見つかってしまったのはちょっと間抜けだなぁと思ってしまった。
結局、建物も爆発しちゃうし、ヘリコプターの中で格闘してるから一般人にはめっちゃ見られたろうし。
ツイートされまくりだろう。
その後、オープニングが挿入される。
オープニングでは今までの作品の登場人物(ルシフルとか)がちょいちょい出て、今作が前作までと繋がりを持つことがわかる。
オープニングが終わると、上司Mに怒られてるボンドくんが出てくる。
ボンドくんがMを"サー"と呼ぶのは、「俺の中ではまだ前のMが上司だし。」という中二病を発症しているのだ。
けどあんな目立つことしたらそりゃダメでしょ、結局、仕事の無期限停止になっちゃいました。

けどメキシコでやらかしたのは、Mの前任者(ジュディ・デンチ)のビデオレターで命令を受けてたからでした。
マジかよ。
そしてボンドくんはスペクターの集会に行くのですが、バレてしまいもらったばかりのDB10とかいう超限定車で逃げるのでした。
結局、なんとか逃げおおせるのですが、DB10は川にドボン。
なんてもったいないんでしょう。

今回、ボンドカーについて気になったのは秘密兵器の起動スイッチについてだ。
まずダニエル・クレイグの007のボンドカーは、ビックリ秘密兵器を搭載しない方向性である。
今回搭載してるのは後部火炎放射器、後部機関銃、脱出機能、音楽再生機能(?!)である。
なんとなくボンドカーのスイッチは、車内のどっかに隠れている印象が強いと思う。
例えば有名な例だと、DB5のシフトレバーの上部がフタになっており開けるとボタンがある。
今回のDB10では、操縦席のメーターのすぐ横のとこにレバーのスイッチがついていてそれでON・OFFにするだけだ。
なんかアナログチック。
最新のマシンに、しょぼいスイッチ。
しかもご丁寧にどのボタンがなんのスイッチかは、ラベルがいちいちはられている。
そのラベルもなんか古いやつだ。(調べてみるとエポッシング・テープライターというらしい)
うーん、このミスマッチがかっこいいなぁ。

ボンドカーのこと書いたらなんか飽きてきたぞ。

そのあと色々あって敵の基地をボンドガールと逃げつつ爆破!
なんとスペクターという組織は、今までの映画の宿敵みんなを裏で操っていた黒幕だったのだ!
しかも組織の首領(エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドだが以後首領)は、ボンドの育ての親の息子。
まぁお兄さんみたいなものらしい。

最後は、旧MI6本部でボンドガールを助けて脱出!(スカイフォールで爆破されたよね)
ヘリで逃げる首領を高速艇で追いかけて、ピストルでヘリコプターを撃ち落とす。
やったね!

最後の橋の上のシーンは印象的だった。
橋の一方にはボンドガール(スワン)、一方にはMがいる。
橋の真ん中でボンドが首領を追い詰める。
首領が「撃てよー」っていうけど、結局ボンドは撃たない。
そしてボンドガールのところに戻っていく。
この端の両端に、ボンドガールとMを配置したのは、結局ボンドが今後、00エージェントを続けるか続けないかの比喩なんだなぁと感じた。うーん、こういう細かい所にも深い意味があるんだなぁ、考える人は凄い。

最後、ボンドがQのところにDB5を取りに来て、ボンドガールとロンドンの街に消えるところで終わり。
カッコ良かったなぁ。

やっぱり今までの作品が、全てスペクターのシナリオ通りだった、と考えると凄い面白いし今までの作品を見直したくなるよね。
劇中でルシフル(写真のみ)、ホワイト、シルヴァ(写真のみ)なども出てきたことで、こいつら全員、そういう関係だったんだ!と思うとわくわくしてくる。もちろんこれは後付設定だと思うが。

けどこんなに凄い作品にしちゃうと次回作、もう撮れないんじゃないかな。
まぁやるとしたら「女王陛下の007」のオマージュとして、スワンが死ぬ展開だと思うが。
けどそれってカジノ・ロワイヤルでやっちゃってるからどうするんだろ。
恋人が殺されて復讐するって展開はなんか暗いから好きじゃないなー。

おそらく次回作はまた2、3年後だと思うが、そのとき新作が出たらまたレビューしようと思う。
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