夕方、おむつ替えて
ちょっと夕食の準備をして戻ったら
一人で寝返ってた\(◎o◎)/
今まで、お風呂上りに裸で間違ってコロンといったことは数回あったけど
服を着て、一人でするなんて~
びっくりした
今日は半身回転が随分と楽そうにしてるなーって
思ってたとこだったんだよねぇ
日々進化が激しいわ
月曜日に乳房マッサージに行ってきた時の話
離乳食の開始時期や果汁等の与え方を相談したら
6ヶ月までは母乳で十分
果汁は6ヶ月過ぎに与えるべきで
ウチの子みたいに湿疹が出る子はゆっくり離乳食をスタートしてもいいってさ
肌の状態と腸壁って関係があるらしく
腸壁が弱いと肌荒れするらしい
アタシもか?
腸壁が弱いと消化吸収もよくないので
機能が整うまで時間がかかるからゆっくりでいいんだって
果汁も平均10%台の糖分があるけど
赤ちゃんの吸収できる範囲は2%しかないらしい
だから果汁は5倍に薄めて与えたほうがいいんだって
それから授乳回数はこのままでいいらしい
離乳食はおやつがわりと考えて
腹八分目で食べさせる
まだまだ離乳食や果汁には手を出さなくていいなんて
ちょっと楽かも
資料サイト
http://www.jalc-net.jp/PEDIATRICS.pdf
アメリカ小児科学会 栄養に関する専門委員会
子どもに果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告
要約
歴史的に見て、果汁は、小児科医によって、健康な乳幼児が腎臓に溶質負荷
のかかる固形食が食べられるように成長したときにビタミンCや水分補給の
供給源として推奨されてきました。果汁は、ビタミンや、場合によってはカ
ルシウムの健康で自然な栄養源として販売されています。たしかに果汁は味
がよいので、小児には容易に受け入れられます。果汁の摂取には利点がある
反面、有害作用の可能性もあります。小児科医は果汁について熟知し、その
適切な摂取方法を両親や患者である小児に知らせる必要があります。
はじめに
1997年アメリカの消費者はほぼ50億ドルを果汁(冷蔵されているものも、瓶
入りのものも含む)に費やしました1。アメリカでの果汁の平均消費量は年
20億ガロン以上であり、換算すると1人当たり年9.2ガロン以上になります。
小児は果汁消費者の中では単独での最大のグループです。12 歳以下の小児は
総人口の18%を占めますが、すべての果汁や果汁飲料の総消費量の28%に相
当する量を消費しています。1歳までにはほぼ90%の乳児が果汁を摂取します
。1日あたりの乳児の果汁の平均消費量は約2オンス(56 mL)ですが、2%の
乳児は16オンス(約450 mL) 以上を、そして1%の乳児は21オンス(約590
mL)以上を飲んでいます2,4, 5。1-2歳の幼児は1日に平均6オンス(約
170 mL)飲みます。2-3歳の小児の10%そして4-5歳の小児の8%は1日平均12
オンス(約340 ml) 以上の果汁を飲んでいます2。思春期ごろになるともっ
とも少なく、果汁消費の10%に相当するにすぎません。( 訳注:1オンスは
約28 mL、1ガロンは約3.8 L )
定義
「果汁」と表示されるためには、FDA(アメリカ食品医薬品局)は生産物
は100%果汁であるよう指導しています。濃縮した果汁を希釈したものの場
合は、この商品は濃縮還元果汁であることをラベルで記さねばなりません。
果汁100%でない飲料は、すべて、果汁がどれだけはいっているのかをパ
ーセントで示さなくてはなりません。一般的に、果汁飲料または果汁入り清
涼飲料は10~99%の果汁を含み、甘味料、香料、そして時にビタミンCやカ
ルシウムなどの添加物を含んでいます。FDA規制により、これらの成分は
ラベルに記さねばなりません。(訳注:JAS規格によると、ジュース(天然
果汁)は100%のみ、果汁飲料が50-99%、果汁入り清涼飲料が10-50%と規定
されています。ここでは、fruit juice, juiceは「果汁」、fruit drink、fruit
beverage, juice drinkは「果汁飲料」と訳しました。)
果汁の組成
水分が、果汁の主要な成分です。ショ糖(砂糖)、果糖、ブドウ糖、ソルビ
トールなどの炭水化物が水分に次ぐ主要な栄養素です。この炭水化物の濃度
は11 g/100mL(0.44 kcal/mL) から16 g/100 mL (0.64 kcal/mL)以上です。母乳や
通常の人工乳は炭水化物を7 g/100 mL含んでいます。果汁は少量のたんぱく
質とミネラルを含みます。カルシウムを強化した果汁は母乳や人工乳と同程
度のカルシウムを含みますが、それ以外の栄養素は欠けています。
果汁によってはカリウム、ビタミンA,ビタミンCをたくさん含みます。加
えて、果汁や果汁飲料によってはビタミンCを強化しています。この果汁中
のビタミンCやフラボノイドは、ガンや心疾患のリスクを低下させるなど健
康に関して、長期的な効果があるかもしれません6,7。アスコルビン酸
(訳注:ビタミンCと同じ)を含む飲み物は、食物と同時に摂取することで
鉄の吸収を倍に増加させます8,9。鉄の吸収率が低い食物を食べている小
児には重要かもしれません。
果汁には、脂肪やコレステロールは含まれません。そして、果肉を含んでい
なければ繊維成分も含まれません。果汁や果汁飲料に含まれるフッ素濃度は
いろいろです。ある研究によるとフッ素イオン濃度は0.02 ~2.8 ppmと幅があ
りました10。濃縮還元果汁のフッ素濃度は、希釈する水のフッ素含量によ
って変化します。
グレープフルーツジュースは小腸壁に存在するチトクロームP-450酵素を抑
制します。この結果シサプリド、カルシウム拮抗剤、そしてシクロスポリン
などの薬物の吸収が変化します11-13。グレープフルーツジュースはこれ
らの薬の服薬中は飲むべきではありません。
製造業者によっては乳児用果汁を特別に製造しています。これらの果汁は亜
硫酸塩を含まず、糖類を足していません。そして通常の果汁よりも高価です
。果汁からの炭水化物の吸収
果汁には、主に4つの糖類が含まれます。それは、ショ糖(砂糖)、ブドウ
糖、果糖、そしてソルビトールです。ショ糖は二糖類で、小腸上皮に存在す
るショ糖分解酵素により、2つの単糖類に加水分解されます。ブドウ糖は、
小腸の刷子縁という部分で、能動輸送を介して急速に吸収されます。果糖は
担体(キャリアー)を介して吸収が促進されますが、濃度勾配に逆らって吸
収されるわけではありません。さらに果糖の吸収には、二糖類分解酵素に関
連した輸送系も関与していると考えられています。なぜなら、果糖の吸収は
ブドウ糖が存在するとより効果的となるからで、もっとも吸収がよくなるの
は、果糖とブドウ糖が同じモル濃度で存在するときだからです14。臨床研
究でもこのことが示されています、つまり、果糖濃度がブドウ糖濃度を越え
るりんごジュースや梨ジュースの場合はこれら2つの糖類が同じ濃度である
もの(白ブドウジュース)よりも明らかに吸収が悪いのです15,16。しか
し、適切な量(体重当たり10 mL)であれば、これらの果糖とブドウ糖の濃
度が異なる果汁も同等によく吸収されます17。ソルビトールは受動拡散に
よりゆっくりと吸収されるため摂取したソルビトールの大半は吸収されませ
ん18。小腸で吸収されない炭水化物は、大腸の細菌によって発酵されます
。この細菌による発酵の結果、水素・二酸化炭素・メタンガス、そして短鎖
脂肪酸である、酢酸・プロピオン酸・酪酸、が産生されます。これらのガス
や脂肪酸の一部は大腸上皮から再吸収されるのと同様に、小腸で吸収されな
かった炭水化物の一部も大腸で吸収されます19。最終的に吸収されなかっ
た炭水化物は、消化管に浸透圧負荷をかけるため下痢を引き起こします20
。
果汁に含まれる炭水化物の吸収不良は、とりわけ果汁が過剰に摂取された場
合には慢性の下痢、鼓腸、腹部膨満、そして腹痛を引き起こします21-27
。これらには果糖とソルビトールが関係していますが15,16,28-30、そ
れぞれの炭水化物がどの割合で含まれているかという比率も重要です31。
炭水化物の吸収不良は果汁の大量摂取により引き起こされるため、保健医療
従事者の中には便秘の治療に果汁をすすめる人もいます32。
食物ピラミッドにおける果汁
果物は食物ピラミッドの5つの主要な群(訳注:食物を5つの階層に分けて
います)のうちのひとつです33。1日に約1600 kcal(1-4歳)を摂取する小
児は2盛りの果物をとるように、そして、1日に2800 kcal(10-18歳)摂取する
小児には4盛りの果物をとるように薦められています。これらの量の半分は
果汁の形で与えることもできます。(果汁飲料ではありません)。6オンス
入りのグラス1杯(約170 mL)の果汁は果物1盛りに相当します。果汁は果
物そのものと比べてなんら栄養学的な利点はありません。実際、果汁は果物
に存在する繊維は含まないのです。カロリーとしては同等ですが、果汁は果
物丸ごとより簡単に摂取できてしまいます。果物の1日分の推奨量を摂取す
るために、果物そのものを食べずに果汁を飲むことに頼ってしまうと、果物
を食べるという行動が発達しません。
(訳注:食物ガイドピラミットと1盛り(サービング)に関しては以下のサ
イトを参
照下さいhttp://admsrv.admcom.co.jp/wanpaku/column/files/PyrBook.pdf)
果汁の細菌学的安全性
低温殺菌した果汁だけが、乳児、小児、そして青少年に安全です。低温殺菌
した果汁には微生物が存在しません。低温殺菌していない果汁は大腸菌、サ
ルモネラ、そしてクリプトスポリジウムといった病原体を含むかもしれない
のです34。これらの病原体は重篤な疾患、たとえば溶血性尿毒症症候群を
起こす可能性があり、絶対に乳児や小児に与えてはなりません。低温殺菌さ
れていない果汁は、この商品は有害な細菌を含むかもしれないという警告を
ラベルに表示しなければなりません35。
乳児
アメリカ小児科学会(AAP)は生後4~6カ月までの乳児に対しては、母乳が
唯一の栄養源であるべきであると、推奨しています36。(訳注:現在は
AAPもWHO/UNICEFと同様に生後6ヵ月間は母乳のみを与えるよう推奨してい
ます)。
母乳育児ができない母親や母乳育児を選択しなかった母親は、乳児用人工乳
を調乳して使用することができ、栄養的には完全です。他に栄養として何も
足す必要はありません。生後6ヵ月未満の乳児には果汁を与えるような栄養
学的な適応はありません。固形食を与える時期よりも早い時期に、果汁が乳
児の食物の一部として与えられることは、、(乳児にとって完全な栄養であ
る)母乳や乳児用人工乳の一部が果汁によって置き換えられてしまうリスク
があります。この結果、たんぱく質、脂肪、ビタミン、ミネラル(鉄、カル
シウム、亜鉛など)の摂取が不足することにもなりかねません37。小児の
栄養障害と低身長は、果汁の過剰な摂取と関連があるとされています4,36
。
およそ生後4-6ヵ月以降に固形食を始めることができます。AAPは単一の
食材を用いた食品を、1週間ごとに一度に1つずつ加えていくことを推奨して
います。初期の離乳食としては、鉄を強化したシリアルや、つぶして裏ごし
した肉がよいでしょう。離乳食としては鉄分が多い食物が推奨されるため、
ビタミンCを含む飲料は鉄を十分摂取している場合には、栄養学的な利点は
ありません(訳注1:これは、つまり鉄を十分摂取していれば、鉄の吸収を
促進させるために、果汁の形でわざわざビタミンCを補給する必要はないと
いうことです。訳注2:weaning foodは離乳食と訳しました。ここでの意味は
固形食と同様に生後4-6ヵ月に開始するオートミール様の半固形食材で、
母乳の代用というよりは補完するものです。solid foodは固形食と訳しました
。ここではシリアルやつぶした肉類などを意味します。)
コップから飲める乳児(生後約6ヵ月以降)にのみ果汁を与えるほうがいい
でしょう。歯は生後約6ヵ月に萌出し始めます。齲歯も果汁摂取との関連が
あります39。果汁の中に含まれる糖類に長時間暴露されることは、齲歯の
主要な増悪因子です。AAPとアメリカ小児歯科学会の推奨では、乳児に果
汁は哺乳びんではなくコップで与え、哺乳びんをくわえたままベッドに寝か
さないよう述べています40。小児に果汁の入った哺乳びんやコップ、パッ
ク入りの果汁入り飲料を一日中持ち歩かせるような習慣は、歯を炭水化物に
過剰に暴露させることになり、齲歯の進行を促進することになります。
果汁は食事やおやつ(スナック)の一部として使用するべきです。果汁を1
日中飲ませたり、不機嫌な乳児や小児をなだめるために果汁を与えるべきで
はありません。乳児のエネルギー消費量は、1日1600 kcal以下であるため、
果物1盛りの代わりとして1日4-6オンス(約110-170 mL)の果汁入り飲料
は適切な量を上回ります。乳児は潰したり裏ごした果物そのものを摂取する
ように奨励してもよいでしょう。
年少児の「急性胃腸炎の管理におけるAAPのガイドライン」によると、経
口電解質
液のみを乳児や年少児に脱水を補正するために用い、また胃腸炎に罹患して
いる最中
でも通常の食事を続けるよう推奨しています41。
調査結果では、多くの保健医療従事者が下痢の管理に対して推奨された方法
に従っていないことがわかりました42。経口電解質液の炭水化物の含有量
(2.5-3g%)と比べて、果汁は炭水化物を多く含み(11-16g%)、これは小腸
の炭水化物吸収能を越えているかもしれません。その結果、炭水化物の吸収
不良が引き起こされます。炭水化物の吸収不良は浸透圧性の下痢を引き起こ
し、すでにおきている下痢をさらに重症化させます43。果汁は電解質が少
なく、ナトリウム濃度は1-3mEq/Lです。急性の下痢を伴った小児の便中
のナトリウム濃度は20-40 mEq/Lです。経口電解質液は40-45mEq/Lのナトリ
ウムを含んでいます。果汁を体液喪失の補充として使った場合、乳児に低ナ
トリウム血症が引き起こされやすくなるかもしれません。過去に、乳児がオ
レンジジュースを摂取するとよりオレンジに対してアレルギーを起こしやす
くなるのではないかという懸念がありました。新鮮なしぼりたての柑橘類の
ジュースを飲んだ後、口周囲に発赤が出現する乳児がいますが、それは柑橘
類の皮に含まれる油に対する接触性皮膚炎が最も考えられます44。数人の
乳児にみられた下痢や他の消化器系の症状は炭水化物の吸収不良によるもの
と考えられます。果物に対するアレルギーは生後早期に出現することもあり
ますが、あまり一般的には起こりません45。
結論
1.果汁は生後6ヵ月未満の乳児にはなんら栄養学的な利益はありません。
2.生後6ヵ月以降の乳児や子どもに対して果汁は果物そのものに優るよう
な栄養学的な利益はありません。
3.果汁や濃縮還元果汁はよくバランスのとれた食事の一部として摂取され
るなら、健康的な食事の一部分となりえます。しかし、果汁飲料は栄養学的
に果汁と同等ではありません。
4.果汁は脱水の治療や下痢の管理に用いる飲料としては不適切です。
5.果汁の過剰摂取は栄養障害に関係するかもしれません(栄養過剰や栄養
不足)。
6.果汁の過剰摂取は下痢、鼓腸、腹部膨満、そして齲歯と関係する可能性
があります。
7.殺菌されていない果汁は重篤な疾患を引き起こす病原体を含んでいるか
もしれません。
8.各種の果汁は、小児の年齢に応じて適切な量が与えられる限り、問題と
なる臨床症状を引き起こすようなことはないでしょう。
9.カルシウムを強化した果汁は有効なカルシウム源となりますが、母乳や
人工乳そして牛乳に含まれるほかの栄養素は存在しません。
勧告
1.果汁は生後6ヵ月未満の児に飲ませるべきではない。
2.乳児には哺乳びんや簡単に持ち運びのできる蓋つきのコップから果汁飲
料をあたえない。これにより簡単に1日中果汁を摂取することを許すことに
なる。乳児には寝る前に果汁を与えてはならない。
3.果汁摂取量は1-6歳の小児では1日当たり4-6オンス(約110-170 mL
に制限すべきである。7-18歳の小児では1日あたり8-12オンス(約220-
340 mLまたは2盛り(サービング)に制限すべきである。
4.小児が果物そのものを食べることにより、1日の摂取量を摂るように推
奨する。
5.乳児、小児、そして青少年は殺菌されていない果汁を飲むべきではない
。
6.小児の栄養障害(栄養過剰と栄養不足)を評価する時に、保健医療従事
者はどのくらいの量の果汁を摂取しているかを確認するべきである。
7.慢性の下痢、過度の鼓腸、腹痛、腹部膨満を伴う小児の評価をする時に
、保健医療従事者は摂取されている果汁の量を確認するべきである。
8.齲歯の評価をする時に、果汁の量と飲む方法を確認すべきである。
9.小児科医は、果汁と果汁飲料の使用について普段から話し合い、親に両
者の違いについて教えるようにするべきである。
ちょっと夕食の準備をして戻ったら
一人で寝返ってた\(◎o◎)/
今まで、お風呂上りに裸で間違ってコロンといったことは数回あったけど
服を着て、一人でするなんて~
びっくりした
今日は半身回転が随分と楽そうにしてるなーって
思ってたとこだったんだよねぇ
日々進化が激しいわ
月曜日に乳房マッサージに行ってきた時の話
離乳食の開始時期や果汁等の与え方を相談したら
6ヶ月までは母乳で十分
果汁は6ヶ月過ぎに与えるべきで
ウチの子みたいに湿疹が出る子はゆっくり離乳食をスタートしてもいいってさ
肌の状態と腸壁って関係があるらしく
腸壁が弱いと肌荒れするらしい
アタシもか?
腸壁が弱いと消化吸収もよくないので
機能が整うまで時間がかかるからゆっくりでいいんだって
果汁も平均10%台の糖分があるけど
赤ちゃんの吸収できる範囲は2%しかないらしい
だから果汁は5倍に薄めて与えたほうがいいんだって
それから授乳回数はこのままでいいらしい
離乳食はおやつがわりと考えて
腹八分目で食べさせる
まだまだ離乳食や果汁には手を出さなくていいなんて
ちょっと楽かも
資料サイト
http://www.jalc-net.jp/PEDIATRICS.pdf
アメリカ小児科学会 栄養に関する専門委員会
子どもに果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告
要約
歴史的に見て、果汁は、小児科医によって、健康な乳幼児が腎臓に溶質負荷
のかかる固形食が食べられるように成長したときにビタミンCや水分補給の
供給源として推奨されてきました。果汁は、ビタミンや、場合によってはカ
ルシウムの健康で自然な栄養源として販売されています。たしかに果汁は味
がよいので、小児には容易に受け入れられます。果汁の摂取には利点がある
反面、有害作用の可能性もあります。小児科医は果汁について熟知し、その
適切な摂取方法を両親や患者である小児に知らせる必要があります。
はじめに
1997年アメリカの消費者はほぼ50億ドルを果汁(冷蔵されているものも、瓶
入りのものも含む)に費やしました1。アメリカでの果汁の平均消費量は年
20億ガロン以上であり、換算すると1人当たり年9.2ガロン以上になります。
小児は果汁消費者の中では単独での最大のグループです。12 歳以下の小児は
総人口の18%を占めますが、すべての果汁や果汁飲料の総消費量の28%に相
当する量を消費しています。1歳までにはほぼ90%の乳児が果汁を摂取します
。1日あたりの乳児の果汁の平均消費量は約2オンス(56 mL)ですが、2%の
乳児は16オンス(約450 mL) 以上を、そして1%の乳児は21オンス(約590
mL)以上を飲んでいます2,4, 5。1-2歳の幼児は1日に平均6オンス(約
170 mL)飲みます。2-3歳の小児の10%そして4-5歳の小児の8%は1日平均12
オンス(約340 ml) 以上の果汁を飲んでいます2。思春期ごろになるともっ
とも少なく、果汁消費の10%に相当するにすぎません。( 訳注:1オンスは
約28 mL、1ガロンは約3.8 L )
定義
「果汁」と表示されるためには、FDA(アメリカ食品医薬品局)は生産物
は100%果汁であるよう指導しています。濃縮した果汁を希釈したものの場
合は、この商品は濃縮還元果汁であることをラベルで記さねばなりません。
果汁100%でない飲料は、すべて、果汁がどれだけはいっているのかをパ
ーセントで示さなくてはなりません。一般的に、果汁飲料または果汁入り清
涼飲料は10~99%の果汁を含み、甘味料、香料、そして時にビタミンCやカ
ルシウムなどの添加物を含んでいます。FDA規制により、これらの成分は
ラベルに記さねばなりません。(訳注:JAS規格によると、ジュース(天然
果汁)は100%のみ、果汁飲料が50-99%、果汁入り清涼飲料が10-50%と規定
されています。ここでは、fruit juice, juiceは「果汁」、fruit drink、fruit
beverage, juice drinkは「果汁飲料」と訳しました。)
果汁の組成
水分が、果汁の主要な成分です。ショ糖(砂糖)、果糖、ブドウ糖、ソルビ
トールなどの炭水化物が水分に次ぐ主要な栄養素です。この炭水化物の濃度
は11 g/100mL(0.44 kcal/mL) から16 g/100 mL (0.64 kcal/mL)以上です。母乳や
通常の人工乳は炭水化物を7 g/100 mL含んでいます。果汁は少量のたんぱく
質とミネラルを含みます。カルシウムを強化した果汁は母乳や人工乳と同程
度のカルシウムを含みますが、それ以外の栄養素は欠けています。
果汁によってはカリウム、ビタミンA,ビタミンCをたくさん含みます。加
えて、果汁や果汁飲料によってはビタミンCを強化しています。この果汁中
のビタミンCやフラボノイドは、ガンや心疾患のリスクを低下させるなど健
康に関して、長期的な効果があるかもしれません6,7。アスコルビン酸
(訳注:ビタミンCと同じ)を含む飲み物は、食物と同時に摂取することで
鉄の吸収を倍に増加させます8,9。鉄の吸収率が低い食物を食べている小
児には重要かもしれません。
果汁には、脂肪やコレステロールは含まれません。そして、果肉を含んでい
なければ繊維成分も含まれません。果汁や果汁飲料に含まれるフッ素濃度は
いろいろです。ある研究によるとフッ素イオン濃度は0.02 ~2.8 ppmと幅があ
りました10。濃縮還元果汁のフッ素濃度は、希釈する水のフッ素含量によ
って変化します。
グレープフルーツジュースは小腸壁に存在するチトクロームP-450酵素を抑
制します。この結果シサプリド、カルシウム拮抗剤、そしてシクロスポリン
などの薬物の吸収が変化します11-13。グレープフルーツジュースはこれ
らの薬の服薬中は飲むべきではありません。
製造業者によっては乳児用果汁を特別に製造しています。これらの果汁は亜
硫酸塩を含まず、糖類を足していません。そして通常の果汁よりも高価です
。果汁からの炭水化物の吸収
果汁には、主に4つの糖類が含まれます。それは、ショ糖(砂糖)、ブドウ
糖、果糖、そしてソルビトールです。ショ糖は二糖類で、小腸上皮に存在す
るショ糖分解酵素により、2つの単糖類に加水分解されます。ブドウ糖は、
小腸の刷子縁という部分で、能動輸送を介して急速に吸収されます。果糖は
担体(キャリアー)を介して吸収が促進されますが、濃度勾配に逆らって吸
収されるわけではありません。さらに果糖の吸収には、二糖類分解酵素に関
連した輸送系も関与していると考えられています。なぜなら、果糖の吸収は
ブドウ糖が存在するとより効果的となるからで、もっとも吸収がよくなるの
は、果糖とブドウ糖が同じモル濃度で存在するときだからです14。臨床研
究でもこのことが示されています、つまり、果糖濃度がブドウ糖濃度を越え
るりんごジュースや梨ジュースの場合はこれら2つの糖類が同じ濃度である
もの(白ブドウジュース)よりも明らかに吸収が悪いのです15,16。しか
し、適切な量(体重当たり10 mL)であれば、これらの果糖とブドウ糖の濃
度が異なる果汁も同等によく吸収されます17。ソルビトールは受動拡散に
よりゆっくりと吸収されるため摂取したソルビトールの大半は吸収されませ
ん18。小腸で吸収されない炭水化物は、大腸の細菌によって発酵されます
。この細菌による発酵の結果、水素・二酸化炭素・メタンガス、そして短鎖
脂肪酸である、酢酸・プロピオン酸・酪酸、が産生されます。これらのガス
や脂肪酸の一部は大腸上皮から再吸収されるのと同様に、小腸で吸収されな
かった炭水化物の一部も大腸で吸収されます19。最終的に吸収されなかっ
た炭水化物は、消化管に浸透圧負荷をかけるため下痢を引き起こします20
。
果汁に含まれる炭水化物の吸収不良は、とりわけ果汁が過剰に摂取された場
合には慢性の下痢、鼓腸、腹部膨満、そして腹痛を引き起こします21-27
。これらには果糖とソルビトールが関係していますが15,16,28-30、そ
れぞれの炭水化物がどの割合で含まれているかという比率も重要です31。
炭水化物の吸収不良は果汁の大量摂取により引き起こされるため、保健医療
従事者の中には便秘の治療に果汁をすすめる人もいます32。
食物ピラミッドにおける果汁
果物は食物ピラミッドの5つの主要な群(訳注:食物を5つの階層に分けて
います)のうちのひとつです33。1日に約1600 kcal(1-4歳)を摂取する小
児は2盛りの果物をとるように、そして、1日に2800 kcal(10-18歳)摂取する
小児には4盛りの果物をとるように薦められています。これらの量の半分は
果汁の形で与えることもできます。(果汁飲料ではありません)。6オンス
入りのグラス1杯(約170 mL)の果汁は果物1盛りに相当します。果汁は果
物そのものと比べてなんら栄養学的な利点はありません。実際、果汁は果物
に存在する繊維は含まないのです。カロリーとしては同等ですが、果汁は果
物丸ごとより簡単に摂取できてしまいます。果物の1日分の推奨量を摂取す
るために、果物そのものを食べずに果汁を飲むことに頼ってしまうと、果物
を食べるという行動が発達しません。
(訳注:食物ガイドピラミットと1盛り(サービング)に関しては以下のサ
イトを参
照下さいhttp://admsrv.admcom.co.jp/wanpaku/column/files/PyrBook.pdf)
果汁の細菌学的安全性
低温殺菌した果汁だけが、乳児、小児、そして青少年に安全です。低温殺菌
した果汁には微生物が存在しません。低温殺菌していない果汁は大腸菌、サ
ルモネラ、そしてクリプトスポリジウムといった病原体を含むかもしれない
のです34。これらの病原体は重篤な疾患、たとえば溶血性尿毒症症候群を
起こす可能性があり、絶対に乳児や小児に与えてはなりません。低温殺菌さ
れていない果汁は、この商品は有害な細菌を含むかもしれないという警告を
ラベルに表示しなければなりません35。
乳児
アメリカ小児科学会(AAP)は生後4~6カ月までの乳児に対しては、母乳が
唯一の栄養源であるべきであると、推奨しています36。(訳注:現在は
AAPもWHO/UNICEFと同様に生後6ヵ月間は母乳のみを与えるよう推奨してい
ます)。
母乳育児ができない母親や母乳育児を選択しなかった母親は、乳児用人工乳
を調乳して使用することができ、栄養的には完全です。他に栄養として何も
足す必要はありません。生後6ヵ月未満の乳児には果汁を与えるような栄養
学的な適応はありません。固形食を与える時期よりも早い時期に、果汁が乳
児の食物の一部として与えられることは、、(乳児にとって完全な栄養であ
る)母乳や乳児用人工乳の一部が果汁によって置き換えられてしまうリスク
があります。この結果、たんぱく質、脂肪、ビタミン、ミネラル(鉄、カル
シウム、亜鉛など)の摂取が不足することにもなりかねません37。小児の
栄養障害と低身長は、果汁の過剰な摂取と関連があるとされています4,36
。
およそ生後4-6ヵ月以降に固形食を始めることができます。AAPは単一の
食材を用いた食品を、1週間ごとに一度に1つずつ加えていくことを推奨して
います。初期の離乳食としては、鉄を強化したシリアルや、つぶして裏ごし
した肉がよいでしょう。離乳食としては鉄分が多い食物が推奨されるため、
ビタミンCを含む飲料は鉄を十分摂取している場合には、栄養学的な利点は
ありません(訳注1:これは、つまり鉄を十分摂取していれば、鉄の吸収を
促進させるために、果汁の形でわざわざビタミンCを補給する必要はないと
いうことです。訳注2:weaning foodは離乳食と訳しました。ここでの意味は
固形食と同様に生後4-6ヵ月に開始するオートミール様の半固形食材で、
母乳の代用というよりは補完するものです。solid foodは固形食と訳しました
。ここではシリアルやつぶした肉類などを意味します。)
コップから飲める乳児(生後約6ヵ月以降)にのみ果汁を与えるほうがいい
でしょう。歯は生後約6ヵ月に萌出し始めます。齲歯も果汁摂取との関連が
あります39。果汁の中に含まれる糖類に長時間暴露されることは、齲歯の
主要な増悪因子です。AAPとアメリカ小児歯科学会の推奨では、乳児に果
汁は哺乳びんではなくコップで与え、哺乳びんをくわえたままベッドに寝か
さないよう述べています40。小児に果汁の入った哺乳びんやコップ、パッ
ク入りの果汁入り飲料を一日中持ち歩かせるような習慣は、歯を炭水化物に
過剰に暴露させることになり、齲歯の進行を促進することになります。
果汁は食事やおやつ(スナック)の一部として使用するべきです。果汁を1
日中飲ませたり、不機嫌な乳児や小児をなだめるために果汁を与えるべきで
はありません。乳児のエネルギー消費量は、1日1600 kcal以下であるため、
果物1盛りの代わりとして1日4-6オンス(約110-170 mL)の果汁入り飲料
は適切な量を上回ります。乳児は潰したり裏ごした果物そのものを摂取する
ように奨励してもよいでしょう。
年少児の「急性胃腸炎の管理におけるAAPのガイドライン」によると、経
口電解質
液のみを乳児や年少児に脱水を補正するために用い、また胃腸炎に罹患して
いる最中
でも通常の食事を続けるよう推奨しています41。
調査結果では、多くの保健医療従事者が下痢の管理に対して推奨された方法
に従っていないことがわかりました42。経口電解質液の炭水化物の含有量
(2.5-3g%)と比べて、果汁は炭水化物を多く含み(11-16g%)、これは小腸
の炭水化物吸収能を越えているかもしれません。その結果、炭水化物の吸収
不良が引き起こされます。炭水化物の吸収不良は浸透圧性の下痢を引き起こ
し、すでにおきている下痢をさらに重症化させます43。果汁は電解質が少
なく、ナトリウム濃度は1-3mEq/Lです。急性の下痢を伴った小児の便中
のナトリウム濃度は20-40 mEq/Lです。経口電解質液は40-45mEq/Lのナトリ
ウムを含んでいます。果汁を体液喪失の補充として使った場合、乳児に低ナ
トリウム血症が引き起こされやすくなるかもしれません。過去に、乳児がオ
レンジジュースを摂取するとよりオレンジに対してアレルギーを起こしやす
くなるのではないかという懸念がありました。新鮮なしぼりたての柑橘類の
ジュースを飲んだ後、口周囲に発赤が出現する乳児がいますが、それは柑橘
類の皮に含まれる油に対する接触性皮膚炎が最も考えられます44。数人の
乳児にみられた下痢や他の消化器系の症状は炭水化物の吸収不良によるもの
と考えられます。果物に対するアレルギーは生後早期に出現することもあり
ますが、あまり一般的には起こりません45。
結論
1.果汁は生後6ヵ月未満の乳児にはなんら栄養学的な利益はありません。
2.生後6ヵ月以降の乳児や子どもに対して果汁は果物そのものに優るよう
な栄養学的な利益はありません。
3.果汁や濃縮還元果汁はよくバランスのとれた食事の一部として摂取され
るなら、健康的な食事の一部分となりえます。しかし、果汁飲料は栄養学的
に果汁と同等ではありません。
4.果汁は脱水の治療や下痢の管理に用いる飲料としては不適切です。
5.果汁の過剰摂取は栄養障害に関係するかもしれません(栄養過剰や栄養
不足)。
6.果汁の過剰摂取は下痢、鼓腸、腹部膨満、そして齲歯と関係する可能性
があります。
7.殺菌されていない果汁は重篤な疾患を引き起こす病原体を含んでいるか
もしれません。
8.各種の果汁は、小児の年齢に応じて適切な量が与えられる限り、問題と
なる臨床症状を引き起こすようなことはないでしょう。
9.カルシウムを強化した果汁は有効なカルシウム源となりますが、母乳や
人工乳そして牛乳に含まれるほかの栄養素は存在しません。
勧告
1.果汁は生後6ヵ月未満の児に飲ませるべきではない。
2.乳児には哺乳びんや簡単に持ち運びのできる蓋つきのコップから果汁飲
料をあたえない。これにより簡単に1日中果汁を摂取することを許すことに
なる。乳児には寝る前に果汁を与えてはならない。
3.果汁摂取量は1-6歳の小児では1日当たり4-6オンス(約110-170 mL
に制限すべきである。7-18歳の小児では1日あたり8-12オンス(約220-
340 mLまたは2盛り(サービング)に制限すべきである。
4.小児が果物そのものを食べることにより、1日の摂取量を摂るように推
奨する。
5.乳児、小児、そして青少年は殺菌されていない果汁を飲むべきではない
。
6.小児の栄養障害(栄養過剰と栄養不足)を評価する時に、保健医療従事
者はどのくらいの量の果汁を摂取しているかを確認するべきである。
7.慢性の下痢、過度の鼓腸、腹痛、腹部膨満を伴う小児の評価をする時に
、保健医療従事者は摂取されている果汁の量を確認するべきである。
8.齲歯の評価をする時に、果汁の量と飲む方法を確認すべきである。
9.小児科医は、果汁と果汁飲料の使用について普段から話し合い、親に両
者の違いについて教えるようにするべきである。