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猫の陰嚢破裂壊死、精巣露出の手術(6/25)

2017-06-25 14:00:35 | 動物病院
こんにちは
湘南・茅ヶ崎のまつうら動物病院です




殆ど外で飼育している猫ちゃんは危険がいっぱいです。

ケンカの外傷、ケンカによるウイルス感染、交通事故、寄生虫の寄生、飢餓などなど。。。


そんな中、恐らくケンカによる外傷、、、これは珍しくないですが、、、


なんと!!!


陰嚢の裂傷により、精巣が露出しており、更に細菌感染により化膿しているという、おぞましい状態の子がおりました。。。。





パッと見るだけで痛くて辛いのがわかります・・・・



陰茎(ペニス)の先端も壊死しており、排尿はポタポタと何とか出ているようですが、最悪の状態です。


本来、この陰部自体が使い物にならないので、会陰部尿路造ろう術という、主に繰り返される尿路閉塞や、尿路閉塞解除不能の状態の場合に施す手術を行わなければならない可能性が高いです。

そうなると、勿論、術後は入院治療となり、退院後のケアや管理も慎重になります。




が、、、、、今回、半分野良猫という事で、飼い主さんの様々な事情で、そこまでの手術と入院は難しいという事で、、、、


今回は、

①壊死した陰嚢を全て綺麗に切除
②露出している精巣を含め、両方の精巣摘出術
③正常な包皮、陰嚢をそれぞれ再形成する縫合
④排尿ができている限り、壊死した陰茎は経過観察
⑤後日、包皮と陰嚢が再生し、精巣摘出術の術創も治癒した後に、④で経過観察した陰茎の再手術検討

以上の術式と流れを取る事にしました。


術後7日後の様子は、尿がポタポタ出ているという排尿困難を除いて術創は問題なく、通常の無菌的な手術であれば抜糸する日ですが、今回はあと7日間延期です。

術後約14日後、もう術創は問題なく、術後の汚染も感染もなく良好な状態でした。

また、壊死していた陰茎の先端も自然に脱落した様です。
尿がポタポタ出ている状態は変わっていませんでした。





しかし、、、、


壊死していた陰茎が脱落した(してくれた)影響で、陰茎が包皮から出てこなくなり、包皮が脱落後の陰茎の先端と癒着していました。
何とか尿が出ている状態です。


やはり、会陰部尿路造ろう術か、この包皮と陰茎の癒着を剥がした後に再癒着しないような再形成術が必要です。


飼い主さんも事の重大さをよく理解して下さり、前向きに検討したいとこの事で、後日、必ず何らかの方法で治してあげたいということになりました。
不完全ではありますが、尿路閉塞に近い状態なので、あまり長い期間は様子をみれない、できるだけ早めに行う必要がある事もご理解して頂き、後日の予定をたてることになりました。




また、この猫ちゃんにとっては、この状態に気が付いもらって治療できている事だけでも幸運ですが、更に幸運な事に、完全に室内で飼ってくれる事になりました。


とてもよかった!


次は、おしっこをしっかり出るようにするからね!










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