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matsuodaの下山部(goo版)

teacupからの避難場所。更新はたまーに。ほぼ過去ログ倉庫です。

八海山麓MTBパーク(2021)

2021-09-25 23:51:00 | MTB
何年かぶりに八海山麓MTBパークに出かけてきました。

1.輪行楽し
2.良いコース
3.良い仲間

1.輪行楽し
 金曜日、妻が土曜日に車を使うというので「お出かけMTBはできないな」と考えていたのですが、「浦佐駅は新幹線駅だし在来線でも行けるなあ、駅からパークまで5.5kmじゃん」などとルート調べていたら行けそうな気がしてきたので、時刻表を調べて準備して就寝、土曜日に決行となりました。
 今回は在来線にしました。どうせ早く到着しても何時間も走れないし、新幹線料金はやっぱり高いですし。ちなみに在来線だと乗車券は片道1980円、新幹線料金は片道3000円です。新幹線は新潟県内のお得なきっぷが軒並み廃止になってしまい、県内移動には使いづらくなってしまいました。復活を期待します。
 なお乗車券は往復券がお得のようです。県内乗車券ならワンデーフリーきっぷがありますがエリアが小千谷駅までなので使えなそうです。(そこから乗り越しで精算できるのかな?)
 土曜日の朝の在来線は空いていて輪行袋も邪魔にならずに済みました。駅を出て組み立てて30分ほど一本道を自走すればサンロクに到着です。


2.良いコース
 久しぶりに来てみたらなかなかの強いバンクが連続するコース。ここはスキー場ゲレンデなので毎年作って、毎年片付けているコースなのですが、有志が毎年趣向を凝らして面白いコースに仕上げています。そして使っていて壊れたらすぐ直す。ローカルライダーの協力あってのことですが、みんなで維持しようとする意気込みは相当なものです。私もこのコースではスラロームにDHにXCにと、大変おせわになりました。
 幸いなことにスキー場も存続する方向で話が進んでいるらしく良かったなと。

さてコースについて少し触れておきます。

■デュアルスラロームコース
 いまどき国内で常設なのはここくらいではないでしょうか。(しらんけど)
 赤コースと青コース、ゴールタイムが拮抗するよう調整されていますが、走ってみた印象ではかなり特性の違うコースでした。フロートレイルではないので勝手にスムーズに走れたりしません。スピードが出過ぎたりターンがきつかったりするのでうまくこなすテクニックが必要になります。まあ競争用のコースですからね。やりがいのあるコースですがあまり熱をあげると転びます。

■ダウンヒルコース
 ルートでいうと3本あるのかな。スタートとゴールは共通ですが途中で分岐します。私は上から見て右端のルートと、NYというルート(たぶん)の2本を走りました。どちらも楽しいバンクが続きます。落差もそこそこあるので慣れないと怖いかもしれませんね。
 走り終えて感じたのは、「ジャパンシリーズXCとかの下りトレーニングに良さそうだな。」まあオリンピックコース観たばかりなのでなおさらそう思いますね。

 いずれも良いコースです。首都圏からも近いのでぜひ。


3.良い仲間
 午後になってライダーが増えてきました。20年来の友人らと久しぶりに一緒に走れて感激でした。昔から皆さんは速くて、今でもそう。登りの押しは少し疲れ気味かな笑。同じ遊びを何十年も共有できているというのがともかく嬉しいのです。


おまけ
 モノラルバイクスさんのチタンMTBに試乗させていただきました。AEという、オールマウンテン/エンデューロ向けモデルという、やや尖った方向性のバイクです。ヘッドアングルは64度とかなり攻めています。(私のは68度だったかな)
 スラロームを走ってみましたがスタート地点まで良く登るし、リアタイヤが路面を掴みます。下りもハンドリング良好ですしやはりリアが良く食いつきますね。要因としてはリアバックがとてもしなやかに動くからかな。
 チタンならでは、というよりはチタンパイプでここまで到達した、ということでしょうか。鉄でもやれるはずですが、さびてきたら簡単にクラック入るかもしれないと思うような肉薄感がありました。
 このバイクの耐久性はエンデューロシリーズのハードテイルチャンピオンを獲得しているということからも伺えます。メーカーによるとクラック発生は今のところ無いとのこと。これは魅力ですね。次買う候補にしたいです。

DT240Sハブのコンバートの話

2021-05-14 12:53:00 | MTB
○DT SWISSの240S シングルスピードリアハブのコンバートについて

・新しく作ったホイールはDTのシングルスピード用のリアハブを使っているのですが、軸を135QRから142TAにコンバートしています。

・今回の記事はそのときのトラブルのお話です。



1.DT 240S Single Speed hub
・リアハブの製品は以下のどちらかです。
 (外見からだと見分けがつきません。もともとは135mm仕様と142mm仕様なんじゃないかと思います。)
https://www.dtswiss.com/en/support/product-support?matnr=H240NSDAR32SA7846S
https://www.dtswiss.com/en/support/product-support?matnr=H240NSDAR32SO7846S

・入手した時点では135QR仕様でしたが、142スルーアクスルで使いたいのでコンバートしました。
 DTハブはエンドキャップを取り替えるだけ、またはシャフトとエンドキャップを取り替えるだけでコンバートができます。今回はシャフトも交換しました。

・コンバート用のアクスルシャフトはwebでなんとか見つけ、友人に頼んでドイツから入手しました。


 エンドキャップは、手持ちの142mm用エンドキャップ(別の240Sハブ用のもの。こちらももともとは135QR仕様)が使えそうなので調達しませんでした。(これがこのあとの苦労話につながります)


2.コンバート
1)135QR用のエンドキャップを外し、シャフトを抜きます。
2)142mmのシャフトを取り付け、エンドキャップを取り付けます。簡単ですね。


3.トラブル発生
・出来上がったものはエンド幅142mmになったのでバッチリだな、と考えてMTBに搭載しました。
 そうしたらスルーアクスルシャフトを締めこむとフリーボディが動きませんorz。締めこまない状態だと動きます。パーツの構造を思い浮かべて考えたところ、原因はエンドキャップにありそうです。

・原因はエンドキャップがメーカー指定の部品と違うということです。
 たぶんそれぞれ以下のパーツを使うのです。
 142TA-12mm(R)用は HWA00100S2192C
 135-12mm(R)用は HWAXXX00S2217S

・正しい組み合わせのシャフトとエンドキャップの組み合わせであればシャフトとキャップのはめ合いでしっかり固定され、両側から締めこんでも縮まない構造になっています。(下の図)
 私の手持ちのエンドキャップ使用の場合、シャフトとエンドキャップのはめ合いの間に隙間が残る(上の図の赤い部分)ということが、寸法を確認してわかりました。これだと両側から締めこんだときにエンドキャップが押し込まれ、フリーボディが動かなくなります。
 MTBに取り付ける前の状態では両側から締めこまないこと、エンドキャップをかぶせた時にフリーボディで止まるので大丈夫そうに見えたことがトラブルにつながりました。




4.トラブルの解決
・解決としては、この隙間を埋めることですが、方法はいくつかあります。
1)シャフトを長いものに交換する
2)エンドキャップを純正指定品に交換する
3)何か詰める
 今回は3)にしました。
 寸法を測ると、外径15mm内径12mm、長さ4.5mmの詰め物があればよいようです。
 この寸法のパイプをホームセンターなどで探したのですがなかなか見つかりません。
 間に合わせになるかもしれませんが、ありあわせの針金を使うことにしました。
 
・線径1mmくらいの柔らかい針金を、12mmのアクスルシャフトにぐるぐる巻いてばね状にします。


 これをグラインダーで外径15mmを下回るまで削りました。


 エンドキャップの隙間に収め、ハブを組み立て直してMTBに取り付けてみたところ、フリーボディの締め付けは解消されました。

 めでたし、めでたし。


Rebuilt Tension Disc(2021)

2021-05-07 20:35:00 | MTB
 パーツ集めにだいぶ時間を要しましたが、DTのシングルスピードハブにカーボンリム、ダイニーマDM20コードという、私の考えるなかで最も楽しみなパーツ構成でテンションデイスクを作ることができました。

 ダイジェストになりますがここに書いておきたいと思います。

 まずはパーツの一覧です。Parts List
1)ハブHub
 今回はDT SWISS 240s(Center Lock,32H,Single Speed,142Thru-Axle)を使いました。フランジが欠けているジャンク品ですが、フランジを取り付けるので問題ありません。


2)リムRim
 リムは29インチのカーボンリムとしました。
 Carbon Rim(29",32H,Inner Width 28mm,Outer Width 35mm,Rim Height 28mm,Asymmetry,Hookless,Tubeless Ready)

 前回のリムと同じ断面です。
 カーボンリムを使う理由は、局所的な振れが出にくいと考えるからです。それと弾力が大きく、真円度のキープがよいと感じます。
 今回のハブはシングルスピード用ということでおちょこ量はほとんど無いのですが、バルブ位置を真ん中にしたくないのであえて非対称リムを使います。(バルブ位置が真ん中だとテンションデイスクはコードが密集していてポンプの取り付けがしにくいのです。)

3)ニップルパーツ(parts for instead of nipples)
 ニップルの代わりとなる部品です。以下のパーツから成ります。


 a)M4×30mm Bolt(Stainless,Black Coat)
  黒い表面仕上げのM4ステンレスボルトです。ボルト長さはテンションの巻き取りを考えて長めにしています。

 b)POM Pipe(Inner Diameter 4mm,Outer Diameter 8mm ,Length 10mm,M4 Drilled)
 POMはジュラコン樹脂というエンジニアリングプラスチックで、とても丈夫な素材です。この短いパイプは本来はプリント基盤の固定のスペーサーなどに使われるものですが、ちょうどよい寸法なので流用しました。パイプを横にして使うのでボルトが貫通するためのM4の穴をドリルしています。

 c)M4 Nut(Aluminum)
 ナットは少しでも軽くしたいのでアルミです。ボルトもアルミにしたいところですが300円/本くらいするので断念しました。

4)フランジとコード(special flanges and cords)
 フランジは図面を描いてカーボン加工やさんに頼んで作ってもらったものです。


 フランジの設計は、使用するハブのフランジ幅(右、左)に合わせて固定部分の内径と固定ボルト位置を決めます。外径はコードを通すクリアランスと、キャリパーなどとのクリアランスを考えて決めます。
 フランジの板厚はたわまない程度の厚さ、またスプロケットやローターと干渉しない工夫が必要です。
 以下は加工してもらったパーツを、さらにエッジを削って仕上げたときの写真です。こういう加工は頼むと高いので、自分でできるところはやってしまうのがいいですね。

 砥石で削ります。


 削ったところ。


 削ったところはコードが擦れる位置です。エッジでコードが傷むのを防ぐために削りました。


 コードはDyneema DM20という、現在もっとも伸びの小さい素材を入手することができました。線径は2mmを使います。
 コードは大体の長さ(少し長め)にカットしてからフランジに通しておきます。


 私が考えたフランジは片側 2枚ずつ使います。(板厚はt=2.5mm)
 外側の1枚はハブフランジに固定します。もう1枚はスペーサーを入れて内側に位置します。この隙間にコードを通す形です。ひっかけタイプではないので走行中に外れるということがありません。
 スペーサーはシングル用チェーンを分解した真ん中のコマを使います。シングル用にするのは2mmコードを通す幅が必要だからです。9s用とかだと薄いので苦労すると思います。
 2枚のフランジとスペーサーはリベットで固定します。リベットは新潟工機製のリベットがバッチリでした。

5)ハブ取り付けパーツ
 M4ボルトナットで固定しますので必要な長さのものを揃えます。ハブのスポーク穴もM4に拡孔しておきます。(以前はM2.6とかM3を試しましたが伸びたり緩んだりして不安定なのでM4にしました。)



組み立て(Assemble)
 リムにニップルパーツ(M4ボルト、POMスペーサー、M4アルミナット)を取り付け、その後フランジのコードを通していきます。

 フランジを中心に位置させるのは長さを測って少しずつ調整します。テンションがそれほどかかっていないため難しくないです。いっぽうでコードのテンションをどの程度にするかは経験というところですね。この状態だとフラットですが、ハブを取り付けると斜めになりテンションがかかります。
 コードが緩すぎるとテンションボルトを使い切ってしまいます。張りすぎると反対側が取り付けできません。何度か組んだ経験から、組み上がりのテンションを想像しながら張り具合を調整します。


 いよいよハブをフランジに固定します。こちら側のハブボディはボルト位置が斜めの部分になるので樹脂パーツを挟んでいます。


 両側のフランジを固定するとコードにテンションがかかり、調整しにくくなります。コードの長さが偏っているところは足で踏みつけて緩ませ、少しずつ調整します。全体重を乗せても大丈夫なくらい、コードは強いです。


 センターゲージを使ってホイールセンターを出します。今回はシングルスピードハブなので左右のテンション差が小さく、調整は比較的容易でした。


 ニップルホールは厚さの異なるアルミテープ(薄/厚)での二枚重ねで封をします。私の考えた中では一番困らないチューブレス化の方法です。(どこかからエア漏れした場合に対策しやすいです。)


 結び目はキラキラシールで留めてみました。ホイールの完成です。



 タイヤを装着し、車輪として完成しました。なお初期振れなどでタイヤを脱着することも考えてしばらくはチューブドタイヤで使います。


 KONA HONZOに搭載しました。いい感じに収まったと思います。


 ディスクキャリパーとコードのクリアランスを考えるとフランジの位置はこれくらいが精一杯です。


 出来上がったホイールはDM20コードのおかげで、これまでで一番しっかりしたホイールになりました。見た目も精悍な印象ですね。

 今シーズンはこのホイールで存分に楽しみたいと思います。


チューブレス化の注意点

2021-04-17 22:51:00 | MTB
 チューブレス化の要点について、いまさらですが改めて書いておきたいと思います。
 最近はロードバイクでもチューブレス化の話がちらほら。シーラントを入れるのは重くなるからイヤだのなんのと言われていますがまあそのとおりかな。でもシーラントなしだと大変ですよ。その辺はリスクバランスをどうとるかですね。個人単位なのかチーム単位なのかも含めて。


 以下ではMTBとグラベルバイクをメインに説明というか整理しておきます。

1.チューブレス化に必要なもの
2.手順を追った確認
3.走行時のトラブル対応
4.おまけ



1.チューブレス化に必要なもの
チューブレス化に必要なものは以下のとおりです。
a)エア漏れしないリム
b)エアもれしないタイヤ
c)エアもれしないバルブ


a)エア漏れしないリム
 一番苦労するところです。
 最近はチューブレス対応リムが増えてきたので対応リムであればどれでもよいと思います。フックレスタイプは低圧で外れやすいなど特性もありますので用途に応じて選びます。
 私が選ぶ際のポイントとしては、真ん中がしっかり低いこと、リムサイドへ向かうところに出っ張り(ビードストッパー)がちゃんとあること、ですね。
 リムのエア漏れ対策はニップル穴をシールすればよいのですが、基本はチューブレステープを使うと思います。
 テープの問題点は密着していない箇所があるとシーラントで濡れて密閉性が失われてしまうという点です。テープをいかに上手に貼りつけるかがポイントです。わりとメジャーな方法としては、テープを貼ってから一度チューブとタイヤを装着してしばらく放置して空気圧で気泡を抜くという方法です。かなり気泡は抜けてくれますが、なぜか私はわりと失敗します。
 そしてテープ式の悪いところは、漏れている箇所がわかりにくいこと、個別対応ができない点です。テープ全体を貼り直しになるのですが、貼り直しても完璧になる保障がないのが困るところです。
 私の方法は個別にアルミテープで塞ぐというものです。今のところ一番失敗が少ない方法です。


b)エアもれしないタイヤ
 一般にチューブレス対応と呼ばれるタイヤですね。チューブレスとかチューブレスレディとかUSTとか種類がありますが、ビード部分でシールできるタイプであれば使えると思います。
 突き刺しパンクした履歴とか、サイドカットや擦れ箇所があるとエアもれしやすいので、そういうタイヤはリスクを承知で使うか、交換します。
 個人的にスキンサイド(タイヤサイドが肌色のもの)はケーシングが薄いのでチューブレス対応タイヤだとしてもなるべく使わないようにしています。全体がゴムで覆われているもののほうがしっかりしていてエア漏れも少ないと思います。

c)エアもれしないバルブ
 リムとの相性があるのですが、STAN'sのチューブレスバルブのタイプ(リム穴にはまるゴム部分が台形)がわりと良好です。
 リム穴はカッターなどで少し面取りしてもいいかと思います。
 バルブの取り付けはゴムを押しながら手で締め込めば十分です。それ以上の力で締め込むとゴムが傷みますし、パンクトラブルの際に外せなくなってしまいます。
 バルブコアの芯が曲がっていたり、シーラントで汚れていたりするとエア漏れの原因になりますので、それらもチェックが必要です。


2.手順を追った確認
 エア漏れの確認は水没させるのが一番簡単です。
 私は細長いプランターに水を溜めて使っています。

 リムを仕上げた時点で80%完了ですが、この状態でバルブを取り付けタイヤを装着し空気を入れて仮組みします。シーラントはまだ入れません。
 水に沈めてポコポコ泡がでてきたらそこは塞ぐ必要があります。どこから泡が出ているかで対応は変わってきます。ひとつずつつぶしていきます。

1)タイヤの表面から泡が出てくる場合
  タイヤの補修をします。内側からパッチを当てるか、突き刺すタイプのパンク修理をするか、タイヤ自体を交換します。

2)バルブから泡が出てくる場合
 バルブとリムの間に隙間がありエア漏れしているか、バルブコアから漏れています。バルブコアを締め直し、それでもダメなら水道用のシールテープなどでシールするか、交換します。
 わりと手間取るのがバルブの根元ゴムとリムの密閉確保です。できればここはテープなしでリム表面とゴムが直接密着するようにしたいところです。

3)リムの水抜き穴またはニップル表面から泡が出てくる場合
 バルブ箇所のリム内側から漏れてくる場合もありますが、これらの場合はリム内部にエア漏れしているということになり、リムのシール不良です。リムのシールをチェックするか、やり直すことになります。シーラントでごまかすと、のちのち苦労しますのできっちり仕上げておきたいところです。
 
4)仮組みして半日くらい寝かす。
 すべてエア漏れなしを確認したらタイヤを装着して空気を入れて、時間があるようなら6時間くらい様子をみます。目立った空気圧低下がなければ3つの要素ともエア漏れなしの状態に仕上がったといえるでしょう。(ただしタイヤによってはエア抜けしやすいものもありこのチェックができないかもしれません。)
 ここでようやくシーラントを入れます。シーラントを入れたら完成です。


3.走行時のトラブル対応
 装着したタイヤはいずれ外す時がきます。寿命まで使い切る前に、シーラントの補充、タイヤのパンク、バースト、スポーク折れなどのトラブルで外すことになるでしょう。
 最近のチューブレスタイヤとチューブレス対応リムの相性はとてもよく、ビードはしっかり固定されるようになっています。低圧でも外れにくくなっているいっぽうで、修理したいときに外れないという事態があります。これは道具のない出先では深刻な問題なので、一度外す練習というか経験をしておくのが良いと思います。
 チューブレスタイヤの使用の是非というのは、実は走行感のうんぬんよりも付け外しなどの容易さ/難易さのほうがはるかに重要です。
 とくに最近出回りだしたタイヤインサート(ウレタンなどの芯材)をつけるとまず出先では外せないものと考えてください。(そもそもインサートを外して運べないですし)外せないということは、パンク修理でチューブ交換はできないので、パンク修理するとしたら突き刺しタイプの修理のみということになります。このへんも考えてチューブレスにするか、チューブドにしておくかを考える必要があります。


4.おまけ
・ビードワックス
 先日、ビードワックスを買って使ってみました。これ最高ですね。ビードがさくさく上がりますし、装着時の気密性も少し良いように思います。
 チューブレスのビードあげはせっけん水などウエットで行うのが最善です。もしくはこのビードワックス併用ですね。
 慣れてくるとついズボラでドライで作業したくなりますが、乾いたビードとリムの摩擦というのはかなり大きな力がかかり、ビード表面にダメージを与えます。場合によってはチューブレスタイヤとしての気密性が失われてしまう可能性もあるので、ビードはなるべくスムーズに上がるように配慮してやるのが良いと思います。

・タイヤインサート
 チューブの代わりにタイヤ内にいれるウレタンフォーム等の詰め物ですが、パンクした際にリムやタイヤのダメージを減らしてくれます。カーボンリムなんかパンクした状態で走ったら欠けてしまうでしょうから、こういうのも大事ですね。着地ショックなど考えるとリアだけで良いようです。
 お風呂マットで自作したものはそこそこ良好でした。タイヤ装着時の気密性が確保しやすく、取り外しにも問題ありませんでした。
 ヌークプループの黄色いヤツは、装着もそこそこ簡単で形状もよさそうなのですが、とにかく外せなくなります。ミシュランタイヤとの組み合わせだともう大変ですね。このへんはよく考えて使うべきかなと思います。

・個人的おすすめタイヤ
 ミシュランのTLRはしっかりビードも上がるので良いですね。ビードはややきつめ、外す時もビードがしっかりハマっていて苦労するレベルです。

 あとはMaxxisのタイヤかな。こちらはビードも少し緩い印象ですが漏れることもなくしっかり装着できます。外しやすさもミシュランよりは良いかな。私が使ったことのあるのはReconRaceだけですが。


タイヤのメンテナンス

2021-04-17 22:25:00 | MTB
 先日通勤で久しぶりに26インチMTBで出たものの、途中でパンク。ランニングで出社しました。バルブの根元からちぎれました。
 帰りにりんてんに寄りチューブを購入して装着して帰宅。
 数日してまたそのMTBで出勤したらすぐにパンクorz。同じ原因でした。すぐに家に引き返して出勤。
 
 帰宅後、ホイールを確認したところ、最初にチューブ交換したときに気になっていたのですがリムテープが少しずれていました。使っているリムテープはとても丈夫なやつなのですが、いっぽうで少しずれているとバルブの根元を痛めてしまうという厄介なところがあります。
 ズレを直して装着しなおしました。これでもうパンクしないといいけれど。

 私がチューブタイヤを使いたがらない理由の一つがこれなのです。リムテープがいまいちなんですよね。使い始めはしっかりしていても、何年かするとズレやすくなり、いずれバルブを傷めてしまう。ズレの原因はリムテープ自体の伸びだったり、チューブの空気圧不足だったり、タイヤのずれだったりとさまざまです。要因が多すぎて、かつバルブの根元のダメージというのは出先で直しにくいトラブルなので (チューブ交換しても再発リスクが高い)、リスクを減らしたいのです。

 だからこそのチューブレス化。

 今回トラブルのあったホイールはMavic D521。チューブレス対応ではないので、ズレを減らす努力を積み重ねて使うしかないのかなぁ、なんて考えています。

 別のホイールですが、テンションディスクの組み直しが終わったので次はチューブレス化に進みます。
 私のやり方はアルミテープ+チューブレスという組み合わせですがたまにエラーでエア漏れしてしまいます。自分の作業の精度が低いからですがやはり失敗すると落ち込みますね。
 たまたまアルミテープが「厚さ中くらいで接着良好」「厚さ厚めで接着少し弱い」の2タイプがあったので、それぞれを1枚ずつニップル穴をふさぐように貼ってみました。チューブレス化はニップル穴を塞げれば良いわけですが、シールした部分が空気圧で抜けてしまうとダメですから、そこそこの強度が必要です。

 いまのところアルミテープ2枚重ねは良好のようです。
 
 ...今気づいたのですが、この方法ならD521リムでもチューブ保護の目的でアルミテープを貼ってしまえばリムテープなしにできますね。少なくともズレは生じなくなりますし、ズレを起こす原因をつぶす面倒からも解放されそうです。