令和7年4月1日から帯状疱疹ワクチンが定期接種に位置付けられることとなりました。
65歳以上の高齢者で5歳刻みに接種が推奨されている、つまり5年に一回は打った方が良いみたいですね。
ワクチンは2種類あって一つは弱毒生ワクチン、もう一つが組換えワクチンで、生ワクチンが1回接種、組換えワクチンが2回接種なのですが、値段の差はまあ置いといて、有効率は生ワクチンが1年後で6割、5年後には4割まで落ちます。一方で組換えワクチンは5年後でも9割です。
なんで生ワクチンの有効率が低いの?っと疑問に思いませんか?
これまでの常識からすると生ワクチンの方が効果が高そうに思うのじゃが、帯状疱疹についてはそうでもない。なんでだろ~?っということで、ちょっと帯状疱疹について軽く纏めてみましょう。
帯状疱疹は水疱瘡と同じ病原体によっておこる感染症で、水疱瘡と言えば一度罹ったら二度と罹らない、大人になって罹ると大変だから子供のうちに罹ってしまえみたいな扱いで、わざわざ貰いに行く感染症でした。っで、水疱瘡が治って何十年もたってひょこっと発症するのが帯状疱疹です。水疱瘡と帯状疱疹の原因となるその名も水痘・帯状疱疹ウィルス(VZV)が、水疱瘡が治って何十年も体内で何してるかってのは、専門家が論文にまとめてくれていますのでここでは詳しくは書きませんが、背骨当たりの神経節にひっそりと隠れているらしいです。とはいえVZVは単なるウィルスですから何らかの意思をもって隠れていているわけではありません。たまたま不活化されることのない場所に残っているだけです。永遠にそこにあるだけなら帯状疱疹は発症しません。
しかし何かの拍子にVZVの増幅が始まって帯状疱疹が発症するということは、VZVは常に微量の増幅が行われており、その増えたVZVの体内での輸送や輸送先でのさらなる増幅が免疫によって抑え込まれて、発症するレベルに至らないということでしょう。そして免疫が低下したときに、VZVを増やすのが得意な細胞がVZVを取り込んで一気に増やしてしまうのです。こうして発症するのが帯状疱疹です。
よくウィルスが目覚めるという表現がされていますが、ウィルスが寝たり起きたりするはずがありません。増えるも潜むも宿主細胞と免疫の状態に依存しています。
一般的には感染症に対する免疫は永久ということはなく、時間とともに失われてゆきます。
しかし国立感染症研究所が公開している資料の水痘は「初感染からの回復後は終生免疫を得て、その後に野生株に暴露された場合には、臨床症状を起こすことなく抗体価の上昇をみる。」と記載されています。
しかし国立感染症研究所が公開している資料の水痘は「初感染からの回復後は終生免疫を得て、その後に野生株に暴露された場合には、臨床症状を起こすことなく抗体価の上昇をみる。」と記載されています。
にもかかわらず水疱瘡経験者の多くに帯状疱疹が発症します。国の研究所が嘘を言ってるの?っと思ってしまいそうですがそうではありません。ここで重要なのが「野生株」という表現。この「野生株」と言うのは体の外から侵入してくるVZV株のことです。
面白いことに、VZVへの免疫は、野生株にはきちんと働くにもかかわらず自分が宿していた体内潜伏型VZVが増え始めた時には免疫の起動が間に合わないのだそうです。なんだか、海の向こうからのミサイルや戦艦ばかり気にしてたら、人知れず潜伏していたスパイが活動を開始して内側から一気に破壊されてゆくみたいな感じで嫌ですね~。
面白いことに、VZVへの免疫は、野生株にはきちんと働くにもかかわらず自分が宿していた体内潜伏型VZVが増え始めた時には免疫の起動が間に合わないのだそうです。なんだか、海の向こうからのミサイルや戦艦ばかり気にしてたら、人知れず潜伏していたスパイが活動を開始して内側から一気に破壊されてゆくみたいな感じで嫌ですね~。
結局のところ何で生ワクチンの方が有効率が低いのかよく分かりませんが、たぶん弱毒株を選抜する過程で大事な抗原がいくつか失われっちゃたのでしょう。
ここまでの話をかいつまんで言えば、水疱瘡経験者の体の中では常にVZVは増幅され、VZVに対する免疫も常に働いており、VZVと免疫の拮抗が破れてVZVの増殖が手に負えなくなったときに帯状疱疹として発症するということです。VZVと免疫の拮抗が破れる原因が高齢化やストレスによる免疫低下だとか言われていますが、たぶんそれらは半分当たっているかもしれないけど半分は確実に嘘です。
ここで話を体外に向けてみましょう。
昔は近所で水疱瘡にかかった子供がいれば、わざわざその家へ子供を連れて行って感染を促していました。この行為は大人への外部からのVZV、つまり野生株への暴露にもつながり、社会全体でVZVをゆる~く遷しあっていたことで帯状疱疹が今ほど顕在化していなかったのだと考えられます。小児との接触の機会の多い幼稚園や保育園の従事者に帯状疱疹の患者数が少ないという現実からもこの考えは間違っていないでしょう。
ここまでの話をかいつまんで言えば、水疱瘡経験者の体の中では常にVZVは増幅され、VZVに対する免疫も常に働いており、VZVと免疫の拮抗が破れてVZVの増殖が手に負えなくなったときに帯状疱疹として発症するということです。VZVと免疫の拮抗が破れる原因が高齢化やストレスによる免疫低下だとか言われていますが、たぶんそれらは半分当たっているかもしれないけど半分は確実に嘘です。
ここで話を体外に向けてみましょう。
昔は近所で水疱瘡にかかった子供がいれば、わざわざその家へ子供を連れて行って感染を促していました。この行為は大人への外部からのVZV、つまり野生株への暴露にもつながり、社会全体でVZVをゆる~く遷しあっていたことで帯状疱疹が今ほど顕在化していなかったのだと考えられます。小児との接触の機会の多い幼稚園や保育園の従事者に帯状疱疹の患者数が少ないという現実からもこの考えは間違っていないでしょう。
しかし近年は水痘ワクチンの普及によって小児での水疱瘡の発症が減り、これは大人にとってVZV野生株への暴露を受ける機会が減ることを意味します。つまり免疫が再起動される機会が失われ、結果として体内に残存したVZVへの抵抗性が低下し続けて、VZVと免疫の拮抗が破れて帯状疱疹を発症する人が増えてきたと考えるのが自然です。
水痘ワクチンを普及させて帯状疱疹を増やしておいて、帯状疱疹ワクチン打てってのはなんだか本末転倒ですね。
水痘ワクチンと帯状疱疹ワクチンを普及させることはヒトのVZVへの耐性を弱体化させる方向にしか向かいません。
木を見て森を見ずの典型的な愚策に思えます。
水痘ワクチンを普及させて帯状疱疹を増やしておいて、帯状疱疹ワクチン打てってのはなんだか本末転倒ですね。
水痘ワクチンと帯状疱疹ワクチンを普及させることはヒトのVZVへの耐性を弱体化させる方向にしか向かいません。
木を見て森を見ずの典型的な愚策に思えます。
何といってもVZVは人間とともに何千万年も共存してきたウィルスであり、VZV感染によって人類が深刻な危機に陥ったという歴史もないはずです。ひょっとしたら生物間の競合や生存競争の中で人間が他のサルたちよりも有利に繫栄できたのはVZVのおかげだったのかもしれません。これを駆逐するワクチンが本当に正しいのでしょうか?
だから、現代社会にVZV野生株への暴露機会を再度もたらすという高い志と帯状疱疹の苦痛に耐える自信、覚悟がある私は帯状疱疹ワクチンを接種しようとは思いません。何といっても一度帯状疱疹を経験している私にとって帯状疱疹ワクチンに価格に見合うベネフィットがあるようには思えませんしね。
だから、現代社会にVZV野生株への暴露機会を再度もたらすという高い志と帯状疱疹の苦痛に耐える自信、覚悟がある私は帯状疱疹ワクチンを接種しようとは思いません。何といっても一度帯状疱疹を経験している私にとって帯状疱疹ワクチンに価格に見合うベネフィットがあるようには思えませんしね。
ただし帯状疱疹ワクチンは個人の苦痛を和らげるには効果を発揮するようなので、痛いのが嫌だって人は該当する年齢になったら接種してね。
打つなら高い組換えの方だよ!
発症早期なら対策もあるし、接種を推奨してない開業医も多いね。
早期治療のもんですね~。
駅前の釣具屋さんに頻繁に出入りしていれば既に野生株をもらってブースター効果を得ている可能性もありますね(笑)。