又七の不定記

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ケーラー照明装置

2007-12-12 23:59:26 | 顕微鏡

 久しぶりの顕微鏡ネタです。

 先日、新たにケーラー照明装置を買いました。
 「新たに」と言っても中古のジャンク品ですけどね。。爆!
 この照明装置はオリンパスのEC君専用で、鏡を取り外したところにそのまま装着できるように作られています。
 部品取り用の超ジャンク品をおまけに付けてくれましたが、あちこちネジはないし、ランプもないし、既に主要部品は取られてしまっていたようです。でも視野絞りとフィールドレンズと内部の拡大レンズは健在でしたので、これを使ってLEDケーラー照明装置を・・・・(また企画だけで終わりそう。。笑)
 っでなんでわざわざこんなジャンク品の記事を書いているかというと、下の写真をよ~っく観てください。

 左が部品取り用の超ジャンク品なのですが、右の品とフィールドレンズの取り付け方が違っています。
 超ジャンク品の方はフィールドレンズをずらすことができるようになってたんですね。。なんか訳もなくわくわくしてしまいます。
 この照明装置のシリーズはどうやら製造年で微妙に仕様が違っているようで、視野絞りの芯出しネジが付いている物やベースへの固定がレバー式になっている物とかもあるようです。

 っということで、せっかくなのでセットして何か観てみましょう。

 あれ?なんだかちょっと緩いみたいで照明装置がやや傾いてしまいます。これじゃ視野絞りの芯がずれてしまいますので、とりあえず視野絞りを少し広めに開けて我慢することにしましょう。

 接眼レンズはEC君購入時に付属していた新品同様のBiP7Xです。対物40倍で海の水を観てみましょう。

 ちょっとゴミが多いですね。しかも安易にトリミングしてしまったうえに、大きさを示すスケールも入れ忘れてしまいました。。。汗! まあ、遊びの写真なので勘弁して下さい。
 ちなみに撮影はPentaxのOptioW30を使ってパンフォーカスで撮りました。接眼レンズからの手持ち撮影もだいぶこつが解ってきましたよ。

 左は冬の海のプランクトンの代表格、ユーカンピアです。これが何十個も連なると螺旋状に巻いてまるでコイルスプリングのようになります、細胞の一つ一つが平べったいので輪郭も内部も焦点をあまり変えなくても観察できます。でも一回転以上連なってると細胞が重なるので観察しにくくなります。
 右(ちょっとぶれてますね・・)はグイナルディアというプランクトンで既に死んでるようです(表面にたくさん細菌が繁殖して掃除が開始されてます。)。このプランクトンも40個近く連なることがあり、60個以上連なってるのも観たことあります。ただ、こいつは円筒形をしているため、写真を撮るにも中央にピントを合わせると周辺の輪郭がぼやけ、周辺にピントを合わせると中央がぼやけるといったジレンマが発生します。本来このような奥行きのある対象を撮る場合は焦点深度の深い対物レンズを使って高倍率の接眼レンズで撮影すれば良い妥協点が得られるのですが、まあ、写真取るには都合悪くても観察では無意識にピントずらしながら全体を観て頭の中で全体像が描けるんで、これでいいんですよ。

 実はこいつら慣れると肉眼でも見つけられる大きさなんですよねー。バケツに水汲んで、目を凝らしながらスポイトでねらい打ち採集できるので、興味のある方は試してみてください。

 それにしても電圧が不安定なのなんとかならんかねー。

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6 コメント

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対物レンズと被写体との距離かせげるレンズを使わなくても、コンデンサーを絞り、試料から遠ざければ、被写体の焦点深度はかせげますよ。 (Furu)
2007-12-14 12:58:26
しかし、接眼レンズからの手持ち撮影ですか!
凄いですね。
昔、オリンパスOM-1を鏡筒につける筒を6000円位で買って個人所有で持っていましたが、紛失しました。いまなら、そういう道具がもっとたくさんあっても良さそうですよね。
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おぉ、そんな裏技があったんじゃね。 (又七)
2007-12-15 00:40:32
でも、それって本来観たかった細かい構造が見えなくなったりしません?
まあ焦点深度の深いレンズ使うとどちにしろ分解能が低下するので関係ないか。
どっちを選択するかはどんな照明で観てるかとレンズを持ってるかどうかで決まるんでしょうね。

手持ち撮影は、静止画だったら沢山撮れば良い光線で写ってる物が何枚か得られますが、動画ではそうはいかないので、やはりアダプター欲しいです。
レイマーのコンパクトデジカメ用のアダプターが汎用性高そうなんじゃが、一万円以上するのがちょっと・・・。
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う~ん、自宅じゃぁそういうスペースが確保できんのよ。 (又七)
2007-12-15 22:46:18
なんちゅうても、机がフライタイイング兼ロッドビルディング兼その他雑作業兼顕微鏡設置スペースとなっとるんじゃ。
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Norimasa Kajitaさんコメントありがとうございます。こんなに古い記事にコメントいただけるなんて感激です。 (又七)
2010-08-15 00:16:07
最近の若い研究者って、いい顕微鏡使っててもきちんと設定できてなかったり、そもそも光も導き方が解ってない人が多いですね。デジタルでそこそこの解像度でパソコンに出力できればそれで十分って考えの人が多いみたいです。もったいないですよねー。
本当に良い写真を撮ろうと思ったら、プリズムの入っていない直筒の顕微鏡で、ほぼ無限遠からくる太陽光線を平鏡を使ってレンズに導いて、封入標本を撮影するのが一番良いんですよね。
そう考えるとGC型が欲しくなりますねー。笑!
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Unknown (igay)
2017-08-24 02:06:01
こんにちは。また過去記事に失礼いたします。

この度、自身もこのケーラー照明装置(LSEというようです)を購入致しましたが、自分のは割と後のもので視野絞りの芯だしネジと本体固定ロックレバーが付いておりました。昨今の照明内蔵型になれた目には新鮮なスタイルですが、合体ロボ的なワクワク感を感じると共に、この照明装置をつけてE顕微鏡は完成系なんだと思いました。

なお、照明装置のみならずE顕微鏡自体も時代毎に細部が異なるようで、初期のものは鏡筒が30度になっていたことが初期のカタログで分かりました。使い易さのために地道に進化して行ったのだなと感じます。

>LEDケーラーの製作
実は、この照明装置を使って実験してみました(汗)と言っても既存の専用トランスを生かした形での実験製作です。この照明装置のソケットは幸い市販の自動車で使われていたBA15Dというものでしたので、口金とブリッジダイオードと整流ダイオードをつかって、とりあえず観察に支障のないものが出来ました。ただLEDが白色を使っている関係でやや冷たい色味です。ただ熱が出ないので、夏場の観察にはもってこいだと思います。

失礼いたしました。
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Unknown (又七)
2017-08-24 21:33:11
白色LEDは青色光を黄色の蛍光体に通すことで白色にしている関係で赤色を含んでいないので暖かみのない像になってしまいます(昔の照明だと、わざわざ赤色を落とすために青色のフィルターかぶせて撮影していたんですけどね。)。
家の照明をLEDに変えたら落ち着かなくなったという話も良く聞きますので、LED照明で長時間検鏡すると、かなりのストレスになるかもしれません。
気をつけてくださいね。
光源には三原色から白色を作るフルカラーLEDを使うのが良さそうですね。
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