まさおレポート

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世界は進歩する、では進歩の目標は

2016-03-13 | 通信事業 NTT・NTTデータ・新電電

世界は進歩しているかどうかは疑問の余地があるが少なくとも進歩を目ざすという事では異論はないだろう。では進歩の行きつく先、つまり進歩の目標とはなんだろう。これは実は難問である。

考えられる目標は世界平和やエコロジ―であろうが、しかしそうしたことを当面の目標としながらももう一つ深いところにある進歩の目標を思わずにはいられない。

石原慎太郎氏はかつて文芸春秋でそうとうな悲観論を述べた。この寄稿文のなかで「イギリスの物理学者・ホーキング博士によれば、我々の宇宙に地球と同程度の文明を持つ星が二百万ほどあるといいます。しかし、我々は彼らと遭遇しません。それは何故か。それは地球ほどの文明を持つようになると、自然の循環が狂い、加速度的に不安定になる。そして滅亡してしまうから、だそうです。」とホーキンスの言葉を引用して宇宙進化論としての地球の滅亡を確信し、その上でなお「たとえ明日地球が終わろうともあなたはリンゴの木を植える」というポーランドの詩人ゲオルグの詩を引用している。(開高健の色紙からの引用と本人は述べていたが)

絶望してもわずかばかりの希望があればそれにすがろうとの解釈が一応の読み方だろうが、ホーキンスは100%の絶望を説いているように思え、それに続いてリンゴの木を引用しているところに着目したい。全くの絶望の果てつまりわが身や地球と人類が滅びたとしてリンゴの木を植えることに何の意味があるのか。

氏は意図してかは不明だがこの世の終わりが来ても何らかの善をおこなおうとする、つまり善根を積んでおきたいと言う、輪廻への希求を潜在的に記したものと感じた。


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