荒俣 宏の「南方に死す」によるとバリの闘鶏で戦う鶏は野生鶏の一種だそうな。またチャボはインドネシアの言葉が変化して伝わったという。インドネシア、ジャワ島のバンテン(旧称バンタム)地方原産の小柄な鶏をさす言葉でここからボクシングのバンタム級の名称が生まれた。
バリの焼きトリであるサテのうまさにも言及している。サテは元来闘鶏で負けたトリを焼き鳥にして食べたというが、まさにその通りの経験をキンタマーニで経験した。目の前で倒れた敗者の鳥は瞬く間にさばかれて串焼きにされる。その一本を頂いたが最高に美味しかったことを舌が記憶している。
自分の奥さんや大事な刀であるクリスを売り払ってでも熱くなって大金を掛けるためにバリでは闘鶏が祭礼以外で禁止されているとの説を紹介している。
余談ながらバリと隣のロンボクとの間にはウォーレス線が引かれていて生物の行き来が原則途絶えているという。その話の中でバリにはかつてバリ虎やサイがいたという。バリ虎は上野の動物園に剥製があるが小ぶりな虎だ。ロンボクにはインコがいてそれは決してバリ島には渡ってこないという。ヴぁルターシューピースの描くバリの女は西洋視点のバリ美人であり、西欧人が描く他人種の美人は常にこの種の陥穽に陥るという。
バリのバロンダンスで二人の少女の一方が鬼となって争うのは歌舞伎の茨木での「茨木童子」と「渡辺綱」とそっくりだとの説は驚いたが。
バリの風景 闘鶏
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