埼玉県羽生市にある、木村歯科医院 歯科医師の篠崎です。
先日のブログ、月下の五重塔の写真は興福寺でした。
ドラマ「鹿男あおによし」にハマっていると、以前のブログ(2008年3月19日)でお伝えしました。
待合室に置いてある「木村歯科医院スタッフ自己紹介」での私の「元気の出る一言(モットー)」は、「病 膏肓にいる(ヤマイ コウコウにいる)」ですから、ハマるときはとことんハマります。
そんなわけで普段はドラマは全く見ないのですが、生来の歴史好きもあって、ドラマ「鹿男あおによし」にはドハマりしてしまいました。
そこで先だっての大阪セミナー参加の帰途、いよいよ奈良に立ち寄りロケ地巡りをするに至った次第。(^^;
ドラマには奈良市内の名所旧跡がふんだんに登場します。
「おっ!猿沢の池だね」「背景に元興寺の石塔が見切れたぞ!」「この石段をずっと上がっていくと三月堂のところに出るんだよ」なんてワクワクしてきちゃうわけです。
ただ、そこは「フィクション」とことわっているドラマのこと、とことんリアリティを追求しているわけではありませんから、おかしなシーンが見受けられるのも致し方のないところ。
(まぁ、「神の使いなので鹿が人間の言葉をしゃべることができる」っていう設定からしてリアリティもへったくれも無いわけですが…)
「元興寺門前の下宿から平城宮跡の朱雀門ちかくの学校へ行くのに東大寺は通らないだろう」「猿沢池前から近鉄奈良駅へ見送りにいくのに、なぜ春日大社の方へ向かっていくの?駅から遠ざかっちゃうがな」「近鉄奈良駅は地下駅だから、最終回の別れのシーンはおかしくね?(天理駅でのロケじゃん)」・・・
ご託はいいから、駅でレンタサイクルを借りて奈良市内サイクリングに行っといで!
今回の旅行、なんと言っても↓この木!に逢いに行ったといっても過言ではありません。
ストーリーの随所で登場する、奈良公園 飛火野(トビヒノ)の丘に孤独にたたずむひともとの木。
神社仏閣や名所旧跡があふれる奈良の都にあって、これほどまでにキャラの立った木をよくぞキャスティングしたもんだ!
人力車のあとについて坂道を越えると、芝の丘の向こうに…「!!」
ドラマと違って緑がまだ残っていたものの、まごうかたなき”あの”木!
気分は玉木宏!…と思いきや、芝いちめんが「♪腰を下ろせば 鹿のフゥ~ン~」で呑気にタイマー撮影なんぞしていられんのです…。
主人公たちの下宿のロケ地にも行ってきました。
(ここからは上側の画像がドラマのキャプチャー、下側が私の現地での撮影です)
時代のついた建物で良い雰囲気ではありましたが、実際にはなんのこともない住宅街の一角なんです。
風景がブラウン管に切り取られたとたんに、日常のうつろさがたちまち消え失せてしまうテレビのマジックを感じました。
東大寺講堂跡の礎石にて。
東大寺大仏殿から鐘楼へいたる石段にて。
奈良公園のあちこちで鹿がこちらを向くたびに、山寺宏一の良い声で「せんせぇ!(先生!)」と語りかけてくる気がしてなりませんでした。
「大好きなドラマの舞台に行ったらどんなに感動するだろうか!?」と期待に胸ふくらませて奈良へ行ったのですが、実際にはバーチャルなんだかリアルなんだか 意識と感覚の不一致に「うす気味が悪くなってきた」というのが率直な感想です。
ドラマのシーンの非現実さと、眼前の現実の風景があまりにシンクロしてしまう(というよりロケ現場そのものなんですから)ために、妄想と現実のはざまの浮遊感で「おれは今どこに居て何をしているんだ?」なんて考えはじめたものですから、なかば逃げ出すように奈良を離れました。
さぁ、現実の歯科男の先生にもどらなくっちゃ!
ドラマをご覧になっていない方にはチンプンカンプンでしたね。
まったく恐縮です。