量子コンピューターという思想(その3)
万物は回転する・ペンローズと宇宙大航海時代の羅針盤
(その3)-4,生命のロバストネスと情報熱力学
◇エントロピー概念のロバストネス(強靱性)
この主題はペンローズの「エントロピー概念のロバストネス(強靱性)」によっている。
ペンローズが展開したかったのは、エントロピーの定義にまつわる曖昧性が「主観性 → 観測測定干渉 → 出力量」の影響を受けていることを示すことだった。
エントロピー概念不要説とでもいうべきものを生み出しているペンローズの不信感は、ミクロとマクロの間にファジーな曖昧さが介在しているという彼自身の解析に基づいている。
そうは言っても「エントロピー概念のロバストネス(強靱性)」という主題の中にペンローズの鋭い直感が隠れている。
マクロな自分は「マクスウェルの悪魔=生命の強靱性」そのものである、更に「低エントロピ−」状態を生み出すのはマクロな「自分自身=頭脳=心」である、と核心に迫っている。
◇エントロピー概念の問題点を情報熱力学で
彼は表向き不要説だが、ロバストネス(強靱性)の発見によってエントロピー概念の改革すべき問題点を情報熱力学の側面として浮かび上がらせている。
実は、ミクロとマクロの関係の中にエントロピー概念の価値があると見るのは常識であるが、そこにロバストネスを導入すると場面は一気に最先端の話題になってくる。
最近の情報科学は情報を物質として認識する方向で進行している、つまり「情報=物質=熱」なのだ。
従って、物質である量子そのものが情報と言うことになってくる、そこで量子情報理論という分野が立ち現れることになってきた。
アインシュタインはエネルギーを物質と結びつけたが、今度はエントロピーにおいて同じ等式が情報理論の姿を取って現れた。
つまり 「エネルギー=質量=物体=エントロピー量=情報」 ということになる。
◇情報を物質に変換する量子情報理論
情報を物質に変換する理論は情報熱力学ともよばれ、「ランダウアーの原理を超える」ことから次々と情報とエネルギーの互換性が証明され、時間の対称性の証明などの成果を生み出している。
ここでは、「マイナスエントロピー=マクスウェルの悪魔」への迷いからその世界には踏み込めないペンローズがいる、「低エントロピ−」の状態に立ち止まるペンローズの迷い。
だがゾウリムシの解析では本来の彼らしい精彩を取り戻す。
ここから、いよいよファインマンの量子シュミレーターの世界を宇宙微小管トポロジー界へと飛躍させる、ペンローズの独壇場だ。
ゾウリムシの微細構造である微小管の相似象としてファイバーバンドル・トポロジー小宇宙がゾウリムシという具象を得て解析されている。
ナノ世界の住人である微小管をミクロ細胞からマクロ宇宙にまで届くファイバーバンドルとしてイメージすれば全体像が掴めるのではないか。
ナノ世界のサイズは、ウイルスの世界と同じと思えばイメージが浮かんでくる、1ナノは10億分の1メーターという極微のミクロ世界である。
少なくともペンローズは、重力こそ生命の根源を形成する重要な要素であるというイメージの持ち主なのだから、ナノ世界から100億光年のマクロまでつなげる意志の持ち主なのだ。。
◇ゾウリムシの微小管量子コンピューター
さて、Kamu Number Theoryは相似象としてペンローズの見方を支持する。これは現代科学には乏しいものなのだが、「巨察」的な考え方なのである。
Kamu Number Theoryでは、この微小管は現象系では原子核から途中の中継箇所をいくつか経由して宇宙の果てまで到達していると考える。
従って、ミクロの量子理論からマクロの重力理論まで一貫して統一的に理解する事の出来る方法なのであり、それには微小管が決定的な機能を果たすのだ。
微小管に目をつけたペンローズの直感の素晴らしさが伝わってくるではないか!相対性理論の専門家である彼の信念とともに説得力を今後増して来るであろう。
ペンローズの見方では、超伝導や超流動現象に見られる「マクロ量子コヒーレンス」が生命体ゾウリムシの微小管の常温内部で成起している可能性が存在すると主張する。
つまり、微小管量子コンピューターが実現するであろうという予想であり、量子コンピューターの未来像を図らずも示していることになる。
なお、Kamu Number Theoryでは、ミクロ微小管は超ミクロの始元量の次元にまで届いていると考えている、つまり宇宙と始元は繋がっているとものとして統一してある。
これをペンローズ風に言い換えれば「微小管はビッグバンからビッグクランチまで」と言うことになるが、これはKamu Number Theoryで見ると正確ではないがイメージとしては間違っていない。
微小管を通してペンローズはゾウリムシ、アメーバ、青粘菌、アリ、樹木、カエル、キンポウゲ、さらに自分自身の世界に目を向ける、ここにもペンローズの直感が鋭いことが見られる。
さらに、微小管から生まれた発想に量子振動があげられるが、Kamu Number Theoryでは「微波動感能システム」として生命の重要な機能として示している。
つまり頭脳を持たない生命体全部に量子シュミレーターの世界が備わっていることをペンローズは感じ取っているのだ。
生命の最上位に脳細胞組織を見ようというこれまでの観点、これをペンローズはひっくり返してしまっていることに気づく必要がある。
生命のロバストネスは、まさにこの根っこを生やした強靱性を備えた微小管のお陰である。
量子脳理論を提唱しているペンローズだが、微小管はすでに脳という世界を超えてしまっている、あるいは脳という既成概念を見直すことは価値のある問題である。
見方を変えれば、生命のロバストネスは脳では維持出来ないのだ、それを維持しているのは螺旋微小管、若しくはDNAレベルの器官なのかも知れない。
† † † † † † † † † †
次回は「3-5、宇宙羅針盤・テータ関数・共形幾何・保型形式」になります
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1・量子コンピューターという思想(その3)
─万物は回転する・ペンローズと宇宙大航海時代の羅針盤─
3-1、万物は回転する・互換重合時空ツイスター
3-2、万物のエントロピー、故に始元が存在する
3-3、ペンローズの迷いとマイナスエントロピー
3-4、生命のロバストネスと情報熱力学
†
3-5、宇宙羅針盤・テータ関数・共形幾何・保型形式
3-6、ペンローズの微小管非チューリングマシン
3-7、ペンローズの非計算物理とKamu Number Theory
3-8、準直感と準粒子型量子コンピューター
Kamu Number Theory
https://kamu-number.com/
copyrght © Allright Rserved Masaki Yoshino
万物は回転する・ペンローズと宇宙大航海時代の羅針盤
(その3)-4,生命のロバストネスと情報熱力学
◇エントロピー概念のロバストネス(強靱性)
この主題はペンローズの「エントロピー概念のロバストネス(強靱性)」によっている。
ペンローズが展開したかったのは、エントロピーの定義にまつわる曖昧性が「主観性 → 観測測定干渉 → 出力量」の影響を受けていることを示すことだった。
エントロピー概念不要説とでもいうべきものを生み出しているペンローズの不信感は、ミクロとマクロの間にファジーな曖昧さが介在しているという彼自身の解析に基づいている。
そうは言っても「エントロピー概念のロバストネス(強靱性)」という主題の中にペンローズの鋭い直感が隠れている。
マクロな自分は「マクスウェルの悪魔=生命の強靱性」そのものである、更に「低エントロピ−」状態を生み出すのはマクロな「自分自身=頭脳=心」である、と核心に迫っている。
◇エントロピー概念の問題点を情報熱力学で
彼は表向き不要説だが、ロバストネス(強靱性)の発見によってエントロピー概念の改革すべき問題点を情報熱力学の側面として浮かび上がらせている。
実は、ミクロとマクロの関係の中にエントロピー概念の価値があると見るのは常識であるが、そこにロバストネスを導入すると場面は一気に最先端の話題になってくる。
最近の情報科学は情報を物質として認識する方向で進行している、つまり「情報=物質=熱」なのだ。
従って、物質である量子そのものが情報と言うことになってくる、そこで量子情報理論という分野が立ち現れることになってきた。
アインシュタインはエネルギーを物質と結びつけたが、今度はエントロピーにおいて同じ等式が情報理論の姿を取って現れた。
つまり 「エネルギー=質量=物体=エントロピー量=情報」 ということになる。
◇情報を物質に変換する量子情報理論
情報を物質に変換する理論は情報熱力学ともよばれ、「ランダウアーの原理を超える」ことから次々と情報とエネルギーの互換性が証明され、時間の対称性の証明などの成果を生み出している。
ここでは、「マイナスエントロピー=マクスウェルの悪魔」への迷いからその世界には踏み込めないペンローズがいる、「低エントロピ−」の状態に立ち止まるペンローズの迷い。
だがゾウリムシの解析では本来の彼らしい精彩を取り戻す。
ここから、いよいよファインマンの量子シュミレーターの世界を宇宙微小管トポロジー界へと飛躍させる、ペンローズの独壇場だ。
ゾウリムシの微細構造である微小管の相似象としてファイバーバンドル・トポロジー小宇宙がゾウリムシという具象を得て解析されている。
ナノ世界の住人である微小管をミクロ細胞からマクロ宇宙にまで届くファイバーバンドルとしてイメージすれば全体像が掴めるのではないか。
ナノ世界のサイズは、ウイルスの世界と同じと思えばイメージが浮かんでくる、1ナノは10億分の1メーターという極微のミクロ世界である。
少なくともペンローズは、重力こそ生命の根源を形成する重要な要素であるというイメージの持ち主なのだから、ナノ世界から100億光年のマクロまでつなげる意志の持ち主なのだ。。
◇ゾウリムシの微小管量子コンピューター
さて、Kamu Number Theoryは相似象としてペンローズの見方を支持する。これは現代科学には乏しいものなのだが、「巨察」的な考え方なのである。
Kamu Number Theoryでは、この微小管は現象系では原子核から途中の中継箇所をいくつか経由して宇宙の果てまで到達していると考える。
従って、ミクロの量子理論からマクロの重力理論まで一貫して統一的に理解する事の出来る方法なのであり、それには微小管が決定的な機能を果たすのだ。
微小管に目をつけたペンローズの直感の素晴らしさが伝わってくるではないか!相対性理論の専門家である彼の信念とともに説得力を今後増して来るであろう。
ペンローズの見方では、超伝導や超流動現象に見られる「マクロ量子コヒーレンス」が生命体ゾウリムシの微小管の常温内部で成起している可能性が存在すると主張する。
つまり、微小管量子コンピューターが実現するであろうという予想であり、量子コンピューターの未来像を図らずも示していることになる。
なお、Kamu Number Theoryでは、ミクロ微小管は超ミクロの始元量の次元にまで届いていると考えている、つまり宇宙と始元は繋がっているとものとして統一してある。
これをペンローズ風に言い換えれば「微小管はビッグバンからビッグクランチまで」と言うことになるが、これはKamu Number Theoryで見ると正確ではないがイメージとしては間違っていない。
微小管を通してペンローズはゾウリムシ、アメーバ、青粘菌、アリ、樹木、カエル、キンポウゲ、さらに自分自身の世界に目を向ける、ここにもペンローズの直感が鋭いことが見られる。
さらに、微小管から生まれた発想に量子振動があげられるが、Kamu Number Theoryでは「微波動感能システム」として生命の重要な機能として示している。
つまり頭脳を持たない生命体全部に量子シュミレーターの世界が備わっていることをペンローズは感じ取っているのだ。
生命の最上位に脳細胞組織を見ようというこれまでの観点、これをペンローズはひっくり返してしまっていることに気づく必要がある。
生命のロバストネスは、まさにこの根っこを生やした強靱性を備えた微小管のお陰である。
量子脳理論を提唱しているペンローズだが、微小管はすでに脳という世界を超えてしまっている、あるいは脳という既成概念を見直すことは価値のある問題である。
見方を変えれば、生命のロバストネスは脳では維持出来ないのだ、それを維持しているのは螺旋微小管、若しくはDNAレベルの器官なのかも知れない。
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次回は「3-5、宇宙羅針盤・テータ関数・共形幾何・保型形式」になります
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1・量子コンピューターという思想(その3)
─万物は回転する・ペンローズと宇宙大航海時代の羅針盤─
3-1、万物は回転する・互換重合時空ツイスター
3-2、万物のエントロピー、故に始元が存在する
3-3、ペンローズの迷いとマイナスエントロピー
3-4、生命のロバストネスと情報熱力学
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3-5、宇宙羅針盤・テータ関数・共形幾何・保型形式
3-6、ペンローズの微小管非チューリングマシン
3-7、ペンローズの非計算物理とKamu Number Theory
3-8、準直感と準粒子型量子コンピューター
Kamu Number Theory
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