まるたの日々

まるたです。少しばかり音楽と本とその他趣味の話を。

アシュケナージ N響80周年記念(2006/06/25、NHKホール)

2006年06月30日 23時59分28秒 | クラシック音楽
遅くなりましたが感想など。

チケット買うときに変なチケットの売切れ方したなと思っていたら、
どうやらアシュケナージの弾き振りが中止になった時点で
N響がチケット引き上げたみたいです。

プレイガイド等では売り切れなのに、会場はガラガラ。
フライシャーに決まった時点でまた出せばよかったのにね。
でもおかげで今回はNHKホールにしては珍しく観客マナーが良く
落ち着いて聴くことが出来ました。

まずは武満徹の映画、TV音楽3曲。
さすがに聴きやすかったです。
最初と最後の曲と何か別の曲で
「3つの映画音楽」という組曲になっているようですが、
1つ外して別の曲を入れたのは何か理由があるのでしょうか。
丁度真ん中の曲が緩徐楽章のようになっていました。
実はもう面倒で予習しなかった(まともな値段で買えるCDがなかった)のですが、
これならCD買ってもいいかもと思いました。
NAXOSあたりから6月末に発売されるはず。

次はモーツァルトピアノ協奏曲第12番。ピアノはレオン・フライシャー。
ジストニアをわずらって右手が動かなかったのを克服しての演奏です。
もう80近い年齢で、それだけでももう十分すごいですが、
そんなハンデは感じさせない演奏でした。
苦労を乗り越えた人特有の悟りを開いたような優しさがありました。

N響にはめずらしくアンコールもありました。
バッハ「羊は安らかに草を食み」。
初めて聴いた曲で、最初はジョージ・ウィンストンとリチャード・クレイダーマンを
足して2で割ったような曲と思いました。
そうではないにしても、
絶対に19世紀以降の曲と思ったのに、まさかバッハの曲とは。
後でネット検索したらバッハのコラールを19世紀以降に誰だかが
ピアノ用にアレンジしたもののようです。
自分の耳に自信をなくしそうだったので、ちょっと安心しました。

さて、次はブラームス交響曲第1番。
アシュケナージの指揮ではベルリン・ドイツ交響楽団のCDを持っています。
まるたはブラームス1番の第2楽章と第4楽章の終わりのほうは要らないと
ずっと思っていましたが、
アシュケナージのCDは第2楽章に関しては初めて有ってもいい(笑)と
感じさせてくれたものでした。第2楽章ってこんなに綺麗な曲だったのねと。
CDのは第2楽章に限らず、全体的に綺麗系の作りでした。

コンサートの第2楽章は、初めのほうはよかったのですが、
途中からちょっと飽きてきました。
また、3楽章、4楽章と綺麗さよりは迫力重視の作りで
この差はなにかなーと思ったのでした。
実は1月にN響の別のブラームス1番を聞いていますが、
その時よりもずっと迫力があったので、
N響だからということではないのでしょう。

CDの方がよりアシュケナージらしいと思いますが、
コンサートの方も、根っこの部分にはちゃんとアシュケナージらしさがあり
それでいてあの迫力は、アシュケナージの曲に対する愛かなー、と思いました。

最後はこれまたN響には珍しくアンコール。
ブラームスハンガリー舞曲第1番。
アンコール聴けて満足でした。

そういえば、ファンのおばあさんがカーテンコールの辺りで
プレゼントを渡そうとして前の方をうろうろしていましたが、
結局渡せず終いでした。
アシュケナージ、そういうのおちゃめに受け取ること多いんですが、
この日はまるで視界に入っていないようでした。
ブラームス1番といい、ちょっと別人な感じでしたね。
もっとも、おばあさんの動きも非常に控えめだったので
本当に気づいてなかっただけかも知れませんが。


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