こんにちは
今日も、前回に引き続いてオーストリアの北東部、ドナウ河畔にあるデュルンシュ
タインの町へご案内します。
前回もお話ししましたように、わたしが行った時には霧が出ていてドナウ川周辺の
風景も見えず、分かり辛い画像でしたので、今日はYahoo画像から晴れた日の
画像をお借りして載せました。↓
Yahoo画像
↑ ドナウ川沿岸の右端に水色の塔が見えている、緑に囲まれたひと塊の小さな町
がデュルンシュタインです。
町の端から端まで歩いても10分、人口880人の観光地。
その小さな様子は、こうやって広く俯瞰してみて初めて伝わりますね。
前回は町の中が中心でしたけど、今回はその周辺もご案内したいと思います。
でも、霧のドナウ川もミステリアスな雰囲気で、素敵でした。
水辺は砂が見えるほど澄んでおり、水鳥がたくさん泳いでいます。
J・シュトラウスの「美しく青きドナウ」の曲を彷彿とさせるような流れでした。
ドナウ川クルーズの観光船や、また貨物船も通っています。
デュルンシュタインの桟橋。↓
川沿いの民家の家並み。↓
二股の道を川に沿って進みますと、前回もお話しした水色の塔(正面)のある修道院
へ、右に曲がりますと町へ行きます。↓
↓町の中心のハウプト通りは全長約300メートル。
2、3のお店を除いてはどこのお店も閉まっていて、まるでゴーストタウンのように住
民の姿も、犬や猫も見かけません。
がらんとした通りに数少ない観光客の声だけが響いていました。
冬はお客が少なくて観光地としてはやってゆけないのでお店を閉めているようです。
誰もいない町もいいものです。もうすぐクリスマスの頃。
町中に石畳が敷き詰められていました。↓
結構可愛い吊り看板がありましたので、気分はルンルン。
わたしは趣味で下のような装飾の吊り看板を撮り集めていまして、このブログで
公開しています。
下の吊り看板は一つの支柱に二つペアで下がっているちょっと面白いタイプ。
靴屋さんの看板かと言いますと、実はそうでないことのほうが多いのです。↓
吊り看板は、昔はお店の目印の役割をしていましたけど、今はただの装飾で掛け
ているお店が多いようです。
お店のネックレスやイヤリングのようなもの。つまり装い。
このカフェは開いているようですね。
吊り看板は、こんなふうに店頭に掛かっています。↓
↓下の写真はその拡大。
コーヒー豆を挽いて上から薬缶の熱湯を回し入れる、うちはそんな手間をかけた
コーヒーを出していますよという宣伝、と解釈。きっと美味しいのでしょう!
↓もう一軒開いているお店がありました。
ガイドブックにも出ていたお店で、この地方で採れた果実の美味しいアプリコット酒
やワイン、アプリコットや苺のジャムなどを置いていました。
この地方のワインは、極力農薬などを使用していない葡萄でできたオーガニック・
ワインで、中でも白ワインの味は評価が高いのだそうです。試飲試食ができました。
イケメン牛。
端から端まで徒歩10分の町ですから何処へ行っても迷子になることはありません。
↓ハウプト通りから脇道に逸れますと、修道院のあの水色の塔が見えました。
水色の塔は水色と白のコントラストが美しいロマンティックな塔でしたので、最後に
Yahoo画像から引用してきちんとした画像を載せます。ご覧になってくださいね。
↓可愛いお店ばかりではなく、こんな物々しい中世の城塞の跡も。
右手は見張りの塔。下のアーチは城門。
田舎町でも、セキュリティーは厳しかったのですね。
前回にも載せましたけど、道端にまた、こんなお人形が立っていました。
お説教が書いてあるのではなくて、教会への寄付を呼びかけているのだそうです。
川沿いの坂を上がりますと、丘の上はとっくに収穫を終えたワイン畑。
左手に中世の城壁の跡が見えています。↓
↑ 山々は霧に隠れてほとんど見えませんが、小高い山の上にケーリンガー城の砦
があり、1192年イギリスのリチャード獅子心王が第三次十字軍に遠征参加した
折にオーストリアのレオポルド5世に捕えられてその砦の中に幽閉されたそうです。
イギリスから身代金を取るのが狙いだったそうで、獅子心王を奪還されないよう隠
すために人目につかない土地を探した結果、デュルンシュタインになったとか。
昔からよほど目立たない田舎の中の田舎だったのでしょう。
獅子心王もこの土地の美味しいワインをたらふく飲んで交渉が成立するのを待ち、
翌年帰っていったということです。
霧のため、綺麗な写真が撮れませんでしたので、Yahoo画像からドナウ川の水際
に建っている修道院の水色の塔の画像をお借りして載せました。
正確には聖堂参事会修道院教会。↓
バロック建築の水色の塔。四方にそれぞれの装飾があり、詩情あふれる塔でした。
以上で、オーストリアのデュルンシュタインの町と吊り看板を終わります。