こんにちは 3月になりました。
昨日、駅まで歩く道すがら、桜の木がたくさん芽吹いているのを見ました。
花芽がわずかにふくらんできたので、下から見上げても分かるようになったのでしょう。
春の準備が着々と進んでいます。
今回の鹿の吊り看板は、ドイツのローテンブルクの街に掛かっていたものばかりです。
ローテンブルクは「中世の宝石箱」と呼ばれている可愛い街で、ドイツ南部のロマンティック街
道と古城街道の交叉する地点にあります。
これまで何度も取り上げてきた街ですから長くいらしてくださっているかたには新鮮味がないか
もしれないのですけど、今まで載せたことのない写真ばかりをアップしますのでよろしくどうぞ。
↑上の吊り看板は「GOLDENER HIRSCH(金の雄鹿)」という名のホテルの看板。
ローテンブルクには装飾吊り看板のメッカと言われるほど、趣向を凝らした看板がたくさん掛か
っています。
↓吊り看板は、下の写真のように掛かっていて、お店やホテルの装飾兼目印といったところです。
↓上の吊り看板の拡大です。
鹿のお腹の下にある黒いお城のような形は、ローテンブルクの街の紋章。
これも、GOLDENER HIRSCH(金の雄鹿)ホテルの吊り看板でした。
↑上のように鳥の口ばしに看板をぶら下げている型は最も多くて、吊り看板の定番のパターン。
吊り看板は手作りの鋳物製です。ローテンブルクにもたった一軒、親方職人のお父さんと息子弟子
の工房が残っていて、装飾吊り看板の製作や修理などを引き受けているそうです。
テレビでその工房のことを紹介しているのをたまたま見たのですけど、この業界も後継者不足とか。
↓ちょっと見え辛いのですけど、下の吊り看板も(鹿ではありませんが)鳥がくわえている型です。
泊まったホテルのお部屋(2階)の窓から撮りました。目の前で吊り看板が見れて、最高。
ローテンブルクのホテルは皆、屋根のある中世のお宿風な建物になっていてお部屋も小さく民家風。
アンティークなソファに可愛いクッションが置いてあったりカーテンがレースだったり。
↑写真のこの風景は、ローテンブルクの中で一番人気のあるプレーンラインと呼ばれるスポット。
よく絵葉書にもなっている場所で、最もローテンブルクらしい光景なのです。
プレーンラインは三角形の小さな空き地のこと。ラテン語で「小さな場所」という意味だそうです。
道路が分かれて左の塔はジーパー塔、右の塔はコーポルツェラー塔。
これらは街のセキュリティー用の城門です。13世紀の建造物。上は見張り用の塔になっています。
中世は城壁に囲まれた城塞都市でしたので、市民は塔の城門を通って街を出入りしていました。
城門はあちこちに9~10か所あります。
夜明けと共に城門が開かれ、日暮れと共に閉じられ、敵が襲撃してきたら閉じられました。
↓やはりホテルの窓から見た反対側の方角。
右へ真っすぐに5分も歩きますと、街の中心地の市庁舎とマルクト広場の前に出ます。
↑上の看板も、先程の二つと同じくGOLDENER HIRSCH。ホテル・チェーンなのでしょう。
日本の考え方なら一律に同じ吊り看板を全てのチェーン店に掛けそうですけど、それぞれ別のホテル
かと思うほど、違う吊り看板が掛かっていました。
↑夕暮れになりますと灯りがともる吊り看板も。
↓上の鹿の看板が掛かっている日暮れの商店街。
6年前に来た時よりも吊り看板が減っているようで、ちょっと寂しい。
テレビで言っていたように、後継者がいなくて職人が減っているからかしら。頑張れ吊り看板。
↑冬は午後3時頃から日没ですので、のんびりしていると写真が撮れなくなります。
街自体はたいして広くないのですけど、素敵なお店や装飾の吊り看板など見るものがたくさん
ありますので。ローテンブルクに来るのは日の長い夏場に来たほうが断然いいと思いました。
↓日暮れの街で。
ドイツレースのお店。あちらの家庭ではレースを窓ガラスに付けているのをよく見かけました。
↓ドイツ南部の名産品、木彫りの人形のお店で。
↓日暮れのフランシスカーナ教会。
ローテンブルクの正式の名称は「ローテンブルク・オプ・デア・タウバー」といいます。
「タウバー川を望む丘の上のローテンブルク」といった意味だそうです。ドイツ独特の名称です。
以上で鹿の吊り看板を終ります。