独・ゲンゲンバッハの町と吊り看板・1(アドベントカレンダー)

2018-08-19 21:06:00 | 旅行 ・ 装飾吊り看板

 

  こんにちは 

  更新が遅れてしまいましてすみません。

  

  今回はドイツ南西部、黒い森地方のゲンゲンバッハという町へご案内します。 

  前々回のトリベルクを出た後、バスで黒い森の街道を約1時間半ほど走り、ゲンゲンバッハの町へと向かいました。  

 

  標高が低くなるにつれてトリベルクのような積雪も無くなり、雪を払っていっそう黒っぽく見え

  るトウヒの森が近くに来たり遠ざかったりする風景は迫力がありました。  

  ↓下の写真は、車窓から撮った黒い森の風景です。          

          

 

  ゲンゲンバッハは人口一万人ほどの小さな田舎町ですけど、ここでしか見れないものがあり、楽

  しみにして来ました。

  市庁舎のクリスマスのアドベントカレンダーです。

 

  ↓下がその市庁舎。町の中心にあります。市庁舎の前はマルクト広場。

  市庁舎の一つの窓が一日の計算で、クリスマスまで日めくりのように毎日絵に替わってゆきます。

  そしてイヴまでにはすべての窓が絵に替わることになります。     

          

  ↑まだ窓が三つ残っています。どんな絵が入るのでしょう。

   絵の制作者はその年によって変わり、過去、シャガールやトミー・ウンゲラーなどの著名な画家が

  手掛けてきたそうです。今年はアメリカの画家・版画家のアンディ・ウォーホルが担当しています。

  ウォ―ホルは「ポップアートの旗手」として世界的に有名な画家。

  アインシュタインがベロを出している絵を見たことのあるかたもいらっしゃることでしょう。

  

  ↓絵を拡大してみました。色彩が綺麗で、どの絵もキュートな感じでした。

                                                                                 

   ↑画家の話題性や規模の大きさから、世界でも有名なアドベント・カレンダーなのだそうです。

  日本ではアドベントカレンダー自体が普及していませんので、話題にはなっていませんが。

  指折り数えて聖夜を待つという意味で、キリスト教の欧米ではアドべントカレンダーをリビング

  などに掛ける家庭もあるようです。イヴまで、日替わりのお菓子が出てくるカレンダーもあったり。

  

  ↓市庁舎前のマルクト広場には、町の英雄というシュベートの像が建っていました。

          

  ↑神聖ローマ帝国時代に、ゲンゲンバッハは皇帝直属の帝国自由都市の地位を与えられていたそ

  うで、その名誉のために手柄を立てたシュベートの像を町の中心地に建てているということです。

 

  皇帝直属というのは、江戸時代の倉敷などの天領に似ているようで、要は皇帝のお財布の役目。

  地方領主に税を納めずに、皇帝じきじきに納めるというもの。ということは、そこそこ裕福な町

  だったのでしょう。その見返りとして兵役などが免除されたそうです。

  ロマンティック街道にあるローテンブルクなども、帝国自由都市だったそうです。面白いですね。

       

  さて、これから町を歩き回ることに。

  この町も大戦の戦禍を免れましたので、中世の田舎の町並みがそのまま残っていました。

  大きな通りが四方からやってきて、市庁舎前のマルクト広場に集合しているという感じ。

                                          

  ↓下の通りは、鉄道のゲンゲンバッハ駅に向かうハウプト通りで、この町の中央通りになります。 

  道の両サイドにクリスマス・マーケット(屋台)が並んでいます。

  クリスマスの飾り物やお菓子、パン、総菜、植木などを売っています。  

  左前方に見えている赤い屋根の塔はニゲルの塔。

  現在は「愚者の博物館」になっているそうです。

                               

  愚者と言いますのは、トリベルク(2回目)で見て頂いたのっぺらぼうのあの愚者のことです。馬鹿者とか阿呆といったニュアンスだとか。

  博物館には、黒い森のカーニバルに登場するナロ(愚者)や動物や魔女などの仮面や衣装、お祭りの様子などが展示されているそうです。

                          

  ここで、装飾の付いた吊り看板を見つけました。 

  吊り看板の写真を集めるの趣味なのです。                    

  ホテルの吊り看板。キラキラしたドイツ風の綺麗な看板でした。                       

 

  ↓クリスマス・マーケットに欠かせないものは、アルコール。

  ホットワインで身体を温める人が多いのです。                    

                                 

  

  ↓下の通りは名前は分からないのですけど、市庁舎の左手方向に伸びている地味な通り。

  正面の赤い屋根の塔はキンツィヒ門塔。昔は町全体を防壁で囲んでいて、市民の町からの出入り口は三つの門塔だけでした。敵の侵攻から町を守るためです。

           

 

  ↓キンツィヒ門塔の横にちょと面白い吊り看板を見つけました。

  レストランの吊り看板です。「ZUM ENGEL」は「天使亭」。

           

  ↓ラッパを吹く天使。

  どんな天使なのか今一つはっきりしないのですけど、聖書のヨハネの黙示録に登場するそうです。

           

 

  ↓下の写真はまた別の通りです。市庁舎に向かって左手方向に伸びており、赤いとんがり屋根のオーバー門塔に突き当たります。
  この二人のお母さんは、市庁舎のアドヴェントカレンダーを見ているところ。
                                                                

 

  ↓上の通りにある銀行です。貯蓄している絵なのでしょうか、コインも描かれていて。

           

  可愛いコインコインした吊り看板が掛かっていました。

             

  

  ↓オーバー門塔に登れましたので、階段を上がって通りを見下ろしました。黒い森が見えます。

  この高さから敵の侵入を見張っていたんですね。

  道路左側のいちばん奥にあるピンクの大きな建物が先ほどの市庁舎。                            

          

           

  ↓下の吊り看板は、ここから見下ろして撮りました。

  カフェではなくて、プレゼントや土産物を売っているお店の吊り看板でした。

                       

 

  次回もう一回ゲンゲンバッハを続けたいと思います。

 

 

                            

  

  

               


最新の画像もっと見る