ロシア・エカテリーナ宮殿・その3

2011-06-07 00:09:33 | 旅行 ・ 装飾吊り看板

 こんにちは、お元気でしょうか。

エカテリーナ宮殿の最終回です。

 さて、まずロシア一口メモからですが。

ロシアで、いちばん緊張したのは空港での入国審査のときでした。厳しいことで有名です。

他の国ではパスしてきたのにロシアではハネられることが時々あるそうで。

例えば大手旅行会社の平凡なツアー客でも、審査の担当者が「ニエット」とひとこと言ったら

最後、誰に掛け合っても入国できないのだそうです。NOという意味ですが。

一人だけUターンして日本に帰って行った人も少なくないとか。 

ロシアは未だにパスポートのほかにビザが必要です。

前に進み出ますと、にこりともせずに憲兵みたいな冷徹な表情でパスポートを一ページづつ

隅から隅まで入念に。

ずいぶん時間がかかる・・。

あのう、わたし何か悪いことでもしたでしょうか・・?という気分になってきたころ、入っていい

というジェスチャー。ホッ。

人間のこういう冷徹さは映画の中でしか見たことがありません。

どうも、行った国なども調べているのではないかと・・ロシアと紛争をしている国に何度も出か

ていると警戒されたり。

過去現在ともに複雑な事情を抱えているお国柄を垣間見たような気がしました。

最近、モスクワの同じ空港でテロリストによる爆破事件が起こりました。

あんなに厳しく審査するのも無理はない、と初めて納得。

 同じく印象的なことがありました。

デパートの中で、ブティックの前に飾ってあるX'マスツリーがあまりに素敵過ぎるのでカメラ

を向けましたら、とっさにお店の支配人らしい男性が出てきて、ニエット。

これを撮るのよと、X'マスツリーを指さしても、駄目。丁寧に断られました。

今どきそんなのアリ?釈然としない気分。

ソ連時代の秘密主義の名残りがまだ残っているのですね。

完全に変わってしまうにはまだ時間が必要なのでしょうけど、それでも国民の変化への勢い

は凄まじく、ついこの間まで共産主義社会であったことが信じられないほどに何ら遜色なく

自由主義圏の一国になリ変わっていました。

以上、ちょっとくやしくもあった一口メモでした。

 

さて、いよいよ本題のエカテリーナ宮殿ですが、今日は宮殿内の飾り物を中心にUPしたい

と思います。最後ですので、画像をたくさん並べました。

この宮殿は帝政ロシア時代の首都、サンクトぺテルブルクの郊外にある夏の別荘です。

エリザヴェータという女帝(1741年即位)が、フランスのヴェルサイユ宮殿のロココ調に刺激

されて、うちも全館ロココ調に改装するようにと命令を下したそうです。いかにも女性らしい

命令。なので、こういうお部屋が多かったです。壁も額縁も椅子もドアもロココ調。

 

    

 

前回も書きましたけど、左に見える青い陶器のペチカは赤い火が入ると全体が紫色に。

 

      

ロココ調の椅子。 

          

      

 

その後ロシアもフランスも革命が起こってしまいました。王族はみな処刑に。

 

    

 

      

 

                 

 

      

 

           

      

      

 

          

       

      

 

             

       

      

 

           

             

下は宮殿のショップのショーケースです。

            

        

 

雪の中のエカテリーナ宮殿。ブルーが雪に映えて清新な世界に見とれてしまいました。 

   

        

 

最後にどうしてもこの人は入れたかった。↓

宮殿に近づくにつれ、フルートの音色がどこからともなく聞こえてきて・・

広い宮殿のお庭にぽつんと一人、フルートを吹く人がいました。

ふつう置いてあるお金を入れる箱がありません。

こんな寒い朝に、雪の中でただ気持ち良さそうに、彼は演奏しているだけなのでした。

 

       

 

          

             

雪の積もった美しいエカテリーナ宮殿に音楽を捧げているようにさえ思えてきます。

凍てつく冷気の中にしばし立ち止まって、演奏のプレゼントに耳を傾けました。

わたしの知らないクラシックの曲です。

ミューズの女神も聴いているような・・・そんな気がするひとときでした。

 

これで、エカテリーナ宮殿を終わります。

 

                          

 

                            

 

 

 

             

 

 

                             


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