こんにちは。
今月は、スペインのラ・マンチャ地方へ行った時のお話をしています。
ラ・マンチャ地方はスペインのほぼ中央あたりに広がる、風の強い広大な平原です。
1600年代に、ラ・マンチャを舞台にしたセルバンテスの小説「ドン・キホーテ」がロング・ロング・ベスト
セラーになって以来、ラ・マンチャは世界的に有名な土地になりました。
「ドン・キホーテ」は世界の本の歴史の中でベストセラー上位に入っているそうです。
(なみに1位は「聖書」というのが定説になっているようですけど。)
さて、ドン・キホーテが風車めがけて突撃したカンポ・デ・クリプターナの丘を後にして、またバスに乗り、
ラ・マンチャの平原を車窓に見ながら走ってゆきます。
途中で、昼食をとるために小さな村にある農家レストランに立ち寄りました。
農家の広い敷地内がまるでドン・キホーテの可愛い観光地みたいになっています。
思いもかけずここでスペインの古い農家の様子を見ることができました。
↓バスを駐車した草むらに寄ってきたのは、ロバと豚。
こんなものまで撮らなくても・・と思いながら、やっぱり撮ってしまいました。 (笑)
いや、でも、従者のサンチョ・パンサはロバに乗っていたのですから。
↓農家の塀に、馬に乗ったドン・キホーテとロバに乗った従者のサンチョ・パンサの影絵がありました。
↓門の青い扉の横には、ドン・キホーテと宿屋の門を叩くサンチョ・パンサの絵。
ここに来たというお話は聞いていませんが、緑の札にはドン・キホーテの通ったルートと書かれています。
ルート・・?なんかちょっとまぎらわしいかな。
↓レンガと石で敷き詰められているレストランの中庭。ここが昔は農家でした。
中庭を囲んでこの農家の左右にもコの字型に長い農家が繋がっていて、改造してレストランや
カフェや土産物店になっていました。
右端にドン・キホーテの像が立っています。
↓レストランの外壁にもドン・キホーテのスケッチが描かれていました。
物語の世界に迷い込んだような気分になってきます。
↓近寄って見ますと、まだ蝋燭を使っていた中世、作者のセルバンテスが田舎騎士ドン・キホーテと
従者のサンチョ・パンサの姿を思い浮かべながら小説を書いているところです。
↓こちらの棟はカフェ・テリアです。ここにもドン・キホーテの絵が掛かっていました。
↓上の建物の左側の続きです。可愛い植木ポットはスペインの最もポピュラーな装飾。
↓かっての農機具も飾り付けに一役買っていて。右の木は肉厚で、サボテンの一種のようでした。
↓ドン・キホーテがいます。お分かりでしょうか、水瓶の中に。ここは外への通用口です。
↓フェンスがあっても全部同じ敷地の中なのですけど、集合住宅みたいになっていて複雑なのです。
親子の他にも叔父さん、叔母さん一家なども住んでいて、一族で農業をやっているような感じ。
↑上の、壺を重ねたような飾り物はまったく理解不可能でした。何なのでしょうか。
↓飾り物なのかどうかも分かりません。雨乞いのおまじないかしら。
ラ・マンチャというのは乾燥した土地という意味。雨が降らないので農業は、やりにくいのです。
スペインでは、グロテスクと感じる創造的な物体を時折見かけます。
他の国々では見かけないような。ガウディの建造物などもその一例ですけど。
さて、農家の外に出ますと、ああ、またドン・キホーテが・・・(笑)
どこまでも追いかけてくるドン・キホーテ。
次回になりますけど、これからもう一軒ドン・キホーテが、いえ今度は作者のセバスチャンが常宿にして
いたという旅籠(はたご)に向かいます。それは言い伝えなどではなく、史実だそうです。
元旅籠、今レストランと土産物店へ、バスはまだまだラ・マンチャ地方を走ります。
そこでちょっとばかり怖い体験をしてしまいました。
次回をお楽しみに~