ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート

2012-01-14 00:25:38 | 音楽(音楽動画・コンサート・オペラ) 

  

                             
  こんにちは。

  松の内も終わって新年気分も消え、いよいよ新しい一年が本格的に動き始めました。

  皆さんはどんなお正月を過ごされたでしょうか。

  わたしは来客があったりして、今年はちょっと忙しいお正月でした。

  でもそのあとはNHKの「ウィーン・フィルハーモニー・ニューイヤーコンサート」の録画三昧で、

  ほんわかとワルツな新年になりました。

  今年のニューイヤーコンサートは指揮者のマリス・ヤンソンスの演奏が楽しくて、相性がいいのか、

  例年になく観終わったらまた最初から観たくなるのです。ハマってしまいました。

  スタジオのゲストのかたがたの解説も参考になっています。  

  先月の12月に運良く、同じウィーン楽友協会の大ホールでウィーン・フィルハーモニーの演奏を

    聴くことができましたので、会場にもいっそうの親しみを感じます。

 

  さて、今年の選曲はワルツ、ポルカ、バレエ音楽など小曲ばかりの品揃え。

  アンコール3曲を入れてなんと計24曲も!そんなに多くてどういうことになるのかと懸念しましたが、

  緊張感のある、引き締まったいいコンサートでした。  

  と言っても、ニューイヤーコンサートにあまり馴染みのないかたもいらっしゃるかもしれませんね。

  ニューイヤーコンサートといいますのは、世界で最も有名なコンサートで、毎年1月1日にウィー

  ンの楽友協会の大ホールでウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が演奏し、現在世界46か国に

  衛星生中継されているそうです。日本ではNHKで生中継されます。

  チケットが超入手困難なコンサートとしても有名で、1枚数十万円のプレミアムチケットになるそう

  です。世界中から集まる音楽の祭典なのですね。 

  コンサートの曲目はヨハン・シュトラウス一家が作曲したウィンナワルツなどが中心です。

  演奏はウィーン・フィルと決まっていますけど指揮者は変わり、日本人では2002年に小澤征爾

  さんが指揮しました。

  アンコール曲は3曲という慣例になっているようで、うち2曲目と3曲目はヨハン・シュトラウス2世

  のワルツ「美しく青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」と毎年相場が決まっているようです。

  ヨハン・シュトラウス一家の曲はウィーン・フィル及びウィーンの財産なのです。

                    
                ウィーン市立公園のヨハン・シュトラウス2世像
 

  ヤンソンス氏は指揮だけではなく演奏にも参加するというエンターテイナーぶりも。

  「鍛冶屋のポルカ」では自らトンカチのような鉄梃(かなてこ)を握りしめて鍛冶屋の鋼鉄を叩く擬

  音を出したり、「チック・タック・ポルカ」では時計をリンリン鳴らして観客からやんやの拍手喝采

  擬音効果の極め付けは、「コペンハーゲン蒸気機関車のギャロップ」。

  タイルの滑り止めに貼るような材料をこすり合わせたりその他いろいろな道具、こんなものまで音楽

  に使えるのと感心させられました。

  その上どれもが曲を引き立てて、擬音が山間の郷愁を誘い、ウィーン・フィルの素晴らしく澄み切

  った演奏が聴衆を列車に乗せて何処かへと運んでゆくようでした。

  ロシアの指揮者なのですが、ロシア人というよりも、陽気で気さくなアメリカ人といった風貌の人で

  二度目の指揮ということもあってか、リラックスしていてノリノリに見えました。

  でも、一曲終わるごとに笑みを浮かべて観客の反応をじいっと観察しているのは、さすが。

  24曲もあると、毎回盛大な拍手をするほうも大変でしょうけど、惜しみなく。

  ウィーン少年合唱団が参加したときには手が痛くなるほどの大拍手。

  最後の曲が終わったあとのスタンディングオーベイションもいつもより早くブラヴォーも多くて、観

  客が喜んでいる熱気が伝わり、大盛況のうちにニューイヤーコンサートが終了しました。

  

  下の画像は先月中旬、楽友協会大ホールで開演を待っているときに撮った写真です。↓

  このホールに毎年イタリアから送られるお花を飾り付けて、ニューイヤコンサートが行われます。

  黄金のホールと呼ばれていますが、テレビで観るほど金キラではなく落ち着いたゴールドでした。

  何よりも、音響が素晴らしく良かったのには驚きました。
          

          

         

                          
                 楽友協会の外観。ウィーン・フィルの本拠地。

  このときの指揮者はイタリア出身のファビオ・ルイージ。

   曲目はリヒャルト・シュトラウスの「ドン・ファン」と、休憩を挟んでリストのピアノ協奏曲2番、そし

  てブラームスの2番。リストのピアニストはジャン=イヴ・ティボーデ。

  ステージが手狭なので、リストの曲を演奏する直前にグランドピアノが縦になって運ばれてきて、

  観客の前で玩具のピアノみたいに脚を取り付け、ようやくピアノが立ちあがったのは愉快でした。

  音を調べることもなく、すぐに演奏が始まりました。

  プログラムはドイツ語で、演奏者などの写真入りの本になっていて3ユーロ、約300円です。

  カフェのコーヒー1杯が3~4ユーロですので、とても安い。   

  日替わりで指揮者も演目も変わります。演奏もウィーン・フィルではない日もあります。

  休憩時間のサロンは身動きもできないほど満員の人で、飲み物どころではなく引き返しました。   

  満席でしたけど、演奏後の観客の反応ははっきりしています。

   早々と2012年ニューイヤーコンサートがYouTubeに投稿されていました。

  アンコール曲最後の「ラデツキー行進曲」をご紹介します。運動会などでよく聴く曲です。

  よろしければ、ヤンソンス氏の愉快な指揮ぶりや会場の熱気をお楽しみください。

                 http://youtu.be/TUCS6Udddjo

 

  DVDも発売されるようです。

  ヤンソンス氏がロシア人ということもあるのでしょうか、珍しくチャイコフスキーのバレエ音楽「眠り

  の森の美女」から2曲入っていて、一つ一つの音色が湧きいずるような美しい演奏でした。

  この人の「くるみ割り人形」など是非聴いてみたいと思いました。


                               

  

       

  

    

       

        
       

 

 

 


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