M's diary

よかったを探そう

学校は病んでいますね

2006年10月31日 22時02分02秒 | Weblog
 高校の必修科目の履修漏れ発覚。
 これは、すごく大きな問題だ。

 文部科学省の偉い方は、各校の問題の責任者を処分すると言われているそうだが、そんなことで解決する問題なのか、本当の責任はどこにあるのか、ごまかさずに腰をすえて考えてほしい。
 これは単に高校だけの問題ではない。
 日本社会のあり方そのものが問われているのだ。

 現行の大学入試制度を決めたのは誰か。
 学習指導要領の内容を決めたのは誰か。
 そこに矛盾はないのか。
 それを決めた人たちは、学校教育の現場を知っているのか。
 卒業生の大学合格者数を基準に校長を評価することを決めたのは誰か。

 入試だけが難しくて、入ってしまえば、講義に出ていなくても、まじめに勉強しなくても、なんとか卒業できてしまう日本の大学(もちろん、すべての大学がそうというわけではないが)。実力なんて伴わなくても、出身校の名前だけで優遇される社会。
 そういう大学のあり方、社会のあり方が、受験競争を過熱させてきたのではないのか。

 日本という国(の為政者)は、真に人を育てていくビジョンを持っているのだろうか。
 ほんとうに、子供たちのことを考えて、教育を考えているのだろうか。
 学校では、教師も生徒も、ほんとうの意味で大切にされているのだろうか。

 いじめられた生徒が自殺しても、「いじめはなかった」と言い張る校長。
 履修漏れの責任を感じた校長が自殺しても、「情緒的に流されず……」などと言う役人。

 自分の立場、自分の生活だけを大事にする大人に、教育を任せていいのだろうか。
 命が、人が軽んじられる社会を作ってきたことを、みんなが反省しなければ、責任者を処分したって何も変わらない。
        

相変わらずやってます

2006年10月21日 20時54分04秒 | Weblog
 以前に書いた、犬のユキちゃんですが、今でも毎日のように脱走を企てております。
 ご主人はユキちゃんをたいそうかわいがっておられ、ユキちゃんが脱走しないように、庭中の木の枝を切り、高い塀を作り、上にネットを張り、さらに木の板を渡して防御しておられるのですが、それでも、彼女は脱走してくるのです。
 無理をして出てくるので、ケガをしていることもしばしば。
 ものすごいエネルギー、ものすごい運動神経、なぜ、そんなにまでして外に出たいのか……。
 ああ、誰もユキちゃんを止められない。
 そして、ユキちゃんは、うちの犬君のところに遊びに来たり、もう少し先の、お友だち3人組(いや、犬だから3犬組)のところに遊びに行ったりするのです。
 そこで一日、楽しく過ごして、夕方になってご主人がお帰りになると、その音を聞きつけて、キュンキュン鳴きます。
 ほんとに困ったおてんばユキちゃんですが、彼女のおかげで、ご近所同士、話をするきっかけもでき、地域の絆が深められているのかなと、ふと思うことがあります。
 ユキちゃんが、大きなケガをせず、いつまでも元気でいてくれることを願っています。
        

自分らしさって……

2006年10月20日 23時45分02秒 | Weblog
 ジャズ・ピアニストの木住野佳子さんが、雑誌のインタビューでこんなことを言っていた。
 自分は、学生時代から、クラシック以外の音楽もやっていたので、重宝がられて、他の大学のバンドに呼ばれたりした。
 当時は、演奏される曲のほとんどが、有名なアーティストのコピー。
 しかし、不器用だったために、黒人奏者のファンキーな感じを真似しようと思っても、うまくいかない。そんな自分に失望したりもしたが、試行錯誤を重ねているうちに、自分なりの演奏スタイルがつかめてきた……。

 人が自分の個性を確立するためには、いろんな葛藤を乗り越えなくてはならないのかも知れない。
 確立するというよりも、本来自分に備えられているものに気付いていく道のりなのかも。
 彼女が器用な人であったなら、かえって、自分らしい演奏にはたどり着けなかったのかも知れない。
 彼女の演奏を聴くと、「あ、木住野佳子だ」とすぐわかる。
 「誰かのような」、ではなく、まさに「自分らしい」、そういう道を発見したい。
         

危ないよ!

2006年10月19日 12時07分12秒 | Weblog
 先日、交通事故の現場に遭遇した。
 ウォークマンを聴きながらバイクに乗っていたら、前走車に追突したというのだ。
 音楽に気を取られていて、車のウインカーが見えていたのに、とっさの判断ができなかったそうだ。

 最近、イヤホンをしながら歩く人、自転車に乗る人、マラソンをする人をよく見かける。後ろから車が来ていても気付かないし、危ないなあと思っていた。
 でも、それだけじゃなく、そういう姿が、なんだか今の日本を象徴しているような気がしてしまう。

 「人が分断されている」とよく言われる。
 ケータイ、パソコン、ゲーム機……ひとりで楽しめるものが増え、人と人とのつながりが急速に希薄になってきた。
 (知人の中にも、メールは得意なのに、実際に人と会うと会話ができないという人がいる)。

 日本は世界で1,2位を争うファッション消費国だとも言う。
 人は見た目が大事。人からどう見られるかに価値を置いて生きる時、私たちは自分の本音を言い合うことができなくなってしまうのではないか。
 先日、本屋で見かけた女性誌の目次には、「幸せそうに見えるファッション」「忙しい私に見える小物」などと書かれていて、びっくりした。

 子供たちもそうだ。
 友達がケンカをしていても、止めに入ることができない。いじめられても、「やめて」とすら言えない。本音が言えないって、なんて悲しいことなのだろう。
 目立ちたくない、仲間はずれにされたくない。だから、思っていることが言えない。
 自殺する子が増えているのも、そこにひとつの原因があるのかも。

 みんなが、トラブルを避け、自分だけの楽しみに浸り、何も考えずにテレビを見て笑っている間に、裏では着々と戦争の準備が進められ、気がついた時には、自由もなくなり、戦場に送り込まれていく……そんな未来が見えるような気がしてしまう。
 耳からイヤホンを取って、しっかり目を開いていないといけないんじゃないでしょうかね。
        

お助け料理本

2006年10月13日 21時50分02秒 | Weblog
 更年期に片足(いや、両足?)を突っ込んでいるせいか、ここのところ、周期的にやる気がなくなり、特に夕食の準備が非常に苦痛になることがある。何を作ろうかと考えても、なかなか思いつかないのだ。
 きっかけを掴もうと、料理の本を見ても、どうも作る気のするレシピに出会えない。

 だいたいが、めんどくさがりだから、手の込んだ料理は作れるはずもないし、時間もない。
 私が作ってみようと思う料理は、ごく簡単で、気負わずにできるものに限られている。
 そんな私が、最近、ある本に出会い、ちょっとやる気が出てきた。

 古本屋で見つけたのだが、『大好きな炒めもの』(高橋書店)。
 ウー・ウェンという近頃人気の中国料理の先生が書いている(本体1,380円のところを105円で手に入れた!)。
 手近な材料で、簡単にできる料理ばかり。説明がわかりやすい。この料理のコツはどこにあるかが、ユーモアを交えて書き添えられているのもありがたい。写真が大きくて、レイアウトがとても見やすい……長所はいろいろあるのだけれど、何よりも、実際作ってみたら、おいしかったのだ。
 
 中華料理は好きなので、今までにもいろんな先生のレシピを見てきたが、陳建一だとか、周富徳だとか、いわゆる有名料理店のシェフのような人が作る料理は、材料や調味料の種類が多かったり、下ごしらえが面倒だったりして、読むだけでやる気を失うことが多かった。
 その点、ウー・ウェンさんのレシピは、日本の普通の主婦が手に入れられる単純な材料と調味料で、日本の普通の台所にあるガスレンジの火力で、油っぽくなく、ヘルシーで、失敗なくできるように工夫されている(たまに、クコの実、ドウチなどの中華材料が出てくるが、そのへんの店で買えるものばかりだ)。

 先日は、もやしとベーコンの炒めものに挑戦(挑戦するほどのものではないのだが)。
 材料は、もやし、ベーコン、油、塩、酒。
 ひとつだけ、花椒(ホワジャオ)という中国の香辛料を使っていて、これがミソだなと思ったので、これだけは買ってきた。
 中華鍋を熱して、油を入れ、花椒を入れ、香りが出たらベーコンを炒め、もやしを入れ、土臭さがなくなるまで炒めたら、塩と酒を入れてかき混ぜ、終わり。
 なんのことはない。
 ところが、家族には思いのほか好評で、お代わりまで出た(花椒だけではなく、何かが違うんでしょうね)。

 この先生、教え方がうまいなと感心して、著者略歴を見たら、北京師範大学卒とあった。
 う~む。
 おかげで、ここのところ、夕食のメニューを考えるのが楽しくなってきましたよ。
        

台所のクモ君

2006年10月10日 22時49分21秒 | Weblog
 工房主さんが女郎蜘蛛のことを書いておられたが、うちの台所にもクモ君がいる。
 この夏、関東電気保安協会の人が検査に来られるというので、あわてて台所の掃除をした。
 冷蔵庫の横の床を拭いていたら、隅っこに、クモ君が丈夫そうなトンネル型の巣を作っていて、その穴から顔を出していたので、巣を壊すのも気の毒だと思い、そのまま置いておいた。

 しばらくして、冷蔵庫の扉を開けようとして、ふと下を見たら、床を歩いていた小さなゴキブリを、クモ君が一瞬のうちに捕まえ、巣の中に引っぱり込んだではないか。
 素晴らしい早業だ。これは、ゴキブリホイホイよりも頼りになる!

 というわけで、クモ君は今も冷蔵庫の横で平和に暮らしている。

 そういえば、朝の散歩で出会った小3の子が教えてくれた。
 「クモはね、巣を作る種類は、毒がないんだよ。巣を作らないで、地面を歩いてるやつが、毒があるんだって」
 クモ君は、立派な巣を作っているから、毒グモではなさそうだ。
        

すっかり秋です

2006年10月08日 23時03分22秒 | Weblog
 雨が上がると、もうすっかり秋。 昨日は十五夜だった。
 今日は青空高く、白い雲がまばらに浮かんでいた。
 
 数日前に、この夏、お世話になったゴーヤを、惜しみながら引き抜いた。
 蔓の太さが直径2cmくらいにもなっていた。立派なものだ。
 合計すると、30個以上の実がなったような気がする。あんまり料理のレパートリーが増えなかったけど、ゴーヤのおかげでたくさん元気をもらいました。

 この夏、心配したことが一つあった。
 犬君の舌に、黒い斑点ができ、それがだんだん大きくなっているように見えたことだ。

 犬君は黒い犬である。
 インターネットで調べたら、黒い犬は、皮膚に黒い斑点ができやすく、それが口腔内にできた場合、悪性腫瘍である確率が高いという記事が多く見られた。
 そして、口腔内に発見された時には、すでに全身に転移しているケースが多いとも書かれていた。
 獣医さんが書いた記事や、飼い犬が癌になった体験を持つ人が書いているものがほとんどで、それを読んでかなり不安になった。

 犬君はもうじき5歳になる。まだ老犬ではないが、病気になる時はなるだろう。
 もし、癌だったとして、どれほどのことをしてやれるだろう。
 臆病で、病院が大嫌いな犬君に、無理矢理検査を受けさせたり、治療を受けさせたりすることを想像しただけで気の毒になる。それに、高額の治療費は払えない。
 そうかといって、放置しておくわけにもいかない。

 心配していても仕方がないので、関西で獣医をしている親戚に相談した。
 彼の話によると、悪性腫瘍かどうかを見分けるひとつの手段は、斑点が平らか、盛り上がっているかということだという。
 平らであれば、単なる斑点である場合が多く、盛り上がっていれば、腫瘍の可能性があるとのこと。
 「うちにもたくさん黒い犬が来るけど、舌に癌のできた犬は一匹も見たことあらへんで。インターネットの記事いうのは、体験談をおおげさに書く人もいてはるから、あんまり気にせんほうがええと思うわ。第一、全身に転移してるくらいやったら、見たらわかるやろ。様子はどうなん?」
 犬君はいたって元気。 下痢もしていないし、食欲旺盛。毎日元気にどこまでも歩く。
 それを言ったら、獣医さんは笑っていた。
 犬君の舌を何度ものぞき込んでみたが、斑点は平らであった。
 
 だから、今では心配しないで暮らしております。