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Practice Makes Progress

~ナースえいや三十にして立つ~
アメリカでCNA→ICU RN→NP

当ブログをご覧になられている方へ

更新日:2022年01月19日

Practice Makes Progress ~ナースえいや 三十にして立つ~」へようこそ(^^)
現在のコンテンツはナースプラクティショナー(NP)としての勤務やアメリカ日常生活・子育てに関する事などが中心となっています。
・ えいやの自己紹介はこちらへどうぞ。
・ アメリカ看護留学、アメリカでRNになりたい方(アメリカ市民・永住者を除く)は初めにこちらをご参照ください。
・ FNPプログラム、ナーシング・プログラム、看護師(RN)、看護助手(CNA)として働いていた時の様子に関しては右サイドバーにある各カテゴリーよりご覧ください。
・ アメリカの移民ビザ&グリーンカード情報をご覧になりたい方は初めにこちらをご覧ください。
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オーダーが欲しいのだ

2013-07-24 01:43:25 | 【アメリカ】RN(看護師)
今回の担当患者は脳梗塞の疑いで入院しており
翌日にも退院する予定の安定した患者さんだったのですが
えいやの勤務中に心拍が低下しました。それも2回

睡眠中は誰しも心拍が下がるものなのですが
この患者さんは1度目は心拍数33、2回目は28
起きている状態でも常に低めの50台。
ちなみに、通常の心拍数は1分当たり60-100

最初に下がった時は即座に起こしてVS測定。
心拍数が下がるのは一瞬なので
VSを計る頃には50台まで回復しているし
特に徐脈の症状があるわけでもないので
ドクターに連絡を入れるだけで終わり
ドクターも「取り合えずモニターし続けて」という指示だけ。

2回目に心拍が下がった時も患者さん自体は安定してるけど
「こりゃIMCに送らなきゃダメだな」と感じて再びドクターに連絡。
どう考えてもペースメーカーが必要だし
Neuro系の問題で入院してきているので
心臓専門医はこの患者さんには付いていないんですね
心拍が著しく下がるのを知りながら
翌日にでも退院予定なんて、危険過ぎてとても出来ません
さらに、うちのフロア(と言うかMed/Surg)では
緊急時以外はアトロピンの投与、昇圧剤などのドリップが出来ないので
何か起こった時に素早く対応出来ないからこそ
大事を取ってIMCにアップグレードしたかったんです

開口一番「この患者IMCに送りたいんでオーダーください」から始まり
理由はこれこれで~と細かく説明するものの
「ダメこのままモニターして何かあったら連絡しろ」だそうです

だ~か~ら~何かあってからじゃ遅いんだってばっっっ

と食い下がり、もう1回説明したけどダメでした
まだオリエンテーション中だった頃
指示が欲しくてドクターに電話かけたエピソードを覚えますか?
(詳しくは「指示が欲しいのだ」参照)
このドクター「何が欲しいんだ」と言う事で有名で

いっつもそう言うくせに
今回みたいな危険なケースでオーダーくれないってどういう事ーーー

と憤慨。患者さんの安全を考えて欲しいです
後から考えれば、2回目の時点でRapidを呼んでいれば良かったのですが
患者さんに徐脈の症状が無かったし
医師に電話してIMCへトランスファーすると確信していたので
Rapidは呼ばなかったんですよね~。
まさか心拍数28なんて危険な状態でオーダーをくれないとは・・・

なので、日勤ナースには「日勤のドクターに連絡してオーダー取るか
また心拍が落ちたらSymptomaticじゃなくても
Rapid呼んで問答無用IMCへアップグレードして」と頼んできました。

ナースは権限が限られているので、このような場合もどかしいです。


人気ブログランキングへ←この日はもう1人徐脈で42まで低下

3連勤専門

2013-07-22 02:25:51 | 【アメリカ】RN(看護師)
うちの病院は2交代制なので1勤務は12時間。
1週間に3日働けば良いので
最近は3日連続で仕事をするようにしています。

2日働いて→休みを挟み→1日働く
という形で最初の頃はシフトに入っていたのですが
えいやの場合、1日働こうが2日働こうが3連勤であろうが
朝に帰ってきてから夕方まで寝てしまい(寝るの大好き
結局1日が無駄になってしまうので
それだったら3連勤にした方が
休日の時間をより有効に使えると判断した為です。

3日連続で仕事をすると体に堪えるのは確かですが
大体同じ患者さんを担当出来るという利点があるのでそうしています。
1日目は色々と大変でも2-3日目は勝手がわかっているので
1日目と比べればケアもチャートもスムーズなんですよね

えいやは3連勤派ですが
うちのフロアでは2日と1日に分けて勤務する派が大多数
理由は「激務で3日連続は無理」だそうです。
これにはえいやも納得ですね。
3連勤後は午前10時~午後4-6時くらいまで寝て
さらに午後11時~午前8時くらいまでガッツリ寝れますからね~
時には午前10時~翌朝5-6時までぶっ続けで寝てる時あるし
何時間寝るんだよっっっという感じですが
それくらい激務だし、昼夜逆転生活の影響もあって
体がすごく疲れているんだと思います。

いつか、日勤に移りたいな~と思うけれども
うちのフロアの日勤はえいや的に有り得ないので
他のフロアの日勤になれる事を夢見る日々です


人気ブログランキングへ←異動は様子見中

予期せぬコード・ブルー

2013-07-16 01:30:30 | 【アメリカ】RN(看護師)
看護師である以上、患者の心肺停止は避けられないものですが
それでも病院内でアナウンスされるコード・ブルーの多くは
ICUに入院している重篤患者です。

Med/Surg(一般病棟)でもコード・ブルーが無い事は無いけれども
Med/Surgは安定している患者なので
容態が悪化してRapid responseを呼んだりする事はあっても
いきなり心肺停止に陥る状況というのはあまりありません。
えいやの勤務中にうちのフロアであったコード・ブルーは
トレーニング期間中の初期に1回、そして先週1回あったのみ。
そして、この先週のコード・ブルーが
まさにえいやの患者さんでございました

この患者さんはNSTEMIなど主に心臓・循環器系が問題で入院してきており
最初は心臓・循環器系のMed/Surgにいたのですが
午前1時ごろにえいやのフロアに移ってきました。
Stress TestもパスしEFも45%など「心臓系には差ほど問題無し」と
Cardiologistが判断を下したので
今度はNeuro系を調べるという事でうちのフロアへ移動。

午前6時、午前6時30分に患者さん&奥さんと会話をし
その際には全く異常無かったのですが、10分後に
Tele(病院内の全心電図モニターを監視している部署)から電話が入り
「○○○号室の患者がV-tachを示してる」と言うので
えいや、患者のもとへ猛ダッシュ

ナース・ステーションにも心電図を示しているコンピューターがあり
猛ダッシュする中チラッと目をやると
確かにV-tachを示す∩∩∩∩∩∩∩∩∩∩が目に入り
これはヤバイとひたすら走る


V-tach(心室頻拍)

部屋へ到着すると日勤・夜勤のチャージ・ナース2人が
ベッドサイドレポートをしている最中に
患者の様子がおかしい事(意識を失い中)に気付いており
えいやも一目で本当にV-tachに陥っていると直感したので
「V-tachに陥ってるからCPR開始して」と言い残し
再びナース・ステーションへ猛ダッシュ

幸い、日勤ナースも続々と現れてきている時間帯で
「○○○号室コード・ブルークラッシュ・カート持って来て
と居合わせているスタッフに叫んで
再び患者のもとへ猛ダッシュ

すでにチャージ・ナースが胸骨圧迫を始めていたので
えいやはAEDパッドを貼ったりAmbu bagで呼吸アシストする準備を開始。
そうこうしている内にコード・チームが現れたので
コード・チーム及び他のRNに全てを任せ
患者の担当RNであるえいやは
コード・チームやERドクターへ状況説明に専念。

電気ショックやらEpi注入やら気管挿管やら
予期せぬコード・ブルーに心臓がバクバクしまくりでした
(実は少し気が遠退き、気分が悪くなりました
 ナースなのにしっかりしないとダメですね

20-30分したところで何とかICUへ移動出来る状況になったので
Cardiovascular専門のICUへ移動。
移動出来る状態と言ってもまだまだ不安定なので
コード・チーム全員、ドクター、えいや、チャージ・ナース同伴です。

ICUに移ってからは患者をモニター等に繋ぎ
ひと段落してからICUのナースへ引継ぎ。
一通りの状況をレポートしてからフロアへ戻りました。

この時点で午前8時近く。
1時間えいやの帰りを待っていた日勤ナースに引継ぎを済ませ
コード・ブルーに関するチャートをし
何とか午前8時40分には退勤出来ました

ちなみに、午前1時に移って来た時からV-tachに陥る直前まで
患者さんの奥さんはずっと病室にいたのですが
幸いな事にコード発生時に奥さんは不在でした。
予期せぬコード・ブルーの場合は特に
心理的ショック等計り知れないものがあるので
直接目の当たりにしなくて良かったと思います

患者さんが「カフェテリアで食事を取ってきたら?」と提案したようで
食事を済ませて戻ってきたら部屋にはドクター、ナースが大集結
「何が起こったのか全然わからない」とかなり混乱、動揺していましたが
戻ってきたのはICUへ移動する直前で
実際のコードの様子を見ずに済んだのは幸いだったと個人的に思っています。

独り立ちして6ヶ月(にあとちょっと)。
こんなに早く自分の患者のコード・ブルーを経験する事になるとは
想像していませんでしたが
この経験を生かして次に繋げたいと思います


人気ブログランキングへ←シフト・チェンジ直前になぜか患者は不安定になる

RNとLPNの関係

2013-07-11 02:53:36 | 【アメリカ】RN(看護師)
RNとLPNの業務範囲は各州によって異なります。
それぞれの州においてNurse Practice Actという法律があり
この中でRNやLPNの業務範囲が定められています。
しかし、州によってNurse Practice Actの内容は違うので
A州で可能な業務がB州では禁じられている事もあります。
下記の記事はその点をご理解いただいた上でご覧ください。

また「LPNとLVNの違いは何ですか?」とのご質問を時折いただきますが
基本的に両者は同一のもので準看護師を指します。
LVNはLicensed Vocational Nurseの略で
カリフォルニア及びテキサスにて使われている呼称。
LPNはLicensed Practical Nurseの略でその他48州で使われています。

何だか前置きが長くなりましたが…
えいやの働く病院におけるRNとLPNの関係の話です。

えいやの働く州において
RNが出来てもLPNが絶対的に出来ない業務は何かと言うと
 ・ 入院時のアセスメント
 ・ IV push
 ・ 抗がん剤の投薬
 ・ NG tubeの挿入
などになります。

RNもLPNも同じ人数の患者を担当し同じ業務をこなしますが
LPNが出来ない業務はRNがカバーしなければなりません。
それらの業務はチャージ・ナースやスタッフRNに振り分けられるので
IVPが1-2回だけとかであればそんなに負担にならないんですが
自分自身の患者だけで多忙かつ残業しなければいけないような状態だったり
LPN担当の入院やIVPが多かったりすると結構大変な時があります

勤務開始時はRN、LPNに関係なく大体同じ人数で担当開始。
入院患者は均等に振り分けられるので
LPN担当の入院患者が多い時は必然的にRN担当の入院患者も多くなります
そうなると本当に忙しい

そして、そういう時に限って受け持ち患者の中に
2時間おきに投薬が必要な患者が複数いたり
四六時中部屋に行かなければいけない患者がいたり
苦情とか何かのトラブルが発生したりするものです
自分の患者をマネージするのにもいっぱいいっぱいなのに
LPNの業務の一部までも負担するというのは正直しんどい時もあります

ちなみに、以前こちらでも言及しましたが
総合病院で働くLPNというのは珍しい存在だと思います。
うちの病院では昔から働き続けているLPNが全体で20名ほどいるそうで
そのうちの2人はうちのフロア(日勤、夜勤1人ずつ)勤務です。

ただ、このLPN達も近々うちの病院から姿を消す予定で
今後は完全にRNのみの体制へシフトするらしいです
今現在働いているLPNは期限までにRNの資格を取って
ナースとして働き続けるか職を失う事になるそう。

LPNと言ってもうちのフロアで働いている人達は
30-40年もナースとして働いているので
とても知識が豊富だしRNと何ら変わりない働きぶりです
しかも、昔は業務に関する規制も厳しくなかったので
今ではRNしか出来ない事も昔はLPNもしていたんですよね
なので、長年培った知識、技術、経験から
実質的に出来ない業務は基本的に無いのですが
後から出来た法律が「これからはLPNはダメ」と制限してしまったので
彼女達はRNに助けを求めざるを得ないのです。

いつも一緒に働いているLPNはみんなが忙しいと
申し訳なさそうに業務を依頼してくるので
LPNとしてもやりにくい部分はあるだろうし
RN達に対して思うところもたくさんあると思います

RNとLPNは受ける教育が違うので業務の差があるのは仕方がないと思います。
ただ、病院側がRNとLPNを上手く使いこなせていないので
このような状況に陥っているのでは無いかと思う日々です。


人気ブログランキングへ←組織としての問題は山積み

A型肝炎の集団感染

2013-06-25 03:28:30 | 【アメリカ】RN(看護師)
アメリカ各地においてA型肝炎が発生しています。
CDCによるとCostcoで売られていた
Townsend Farms Organic Antioxidant Blendという名前の
冷凍ベリー&ザクロが感染源との事。
2013年6月21日現在、7州において119人が感染したと確認されています。
詳しい情報についてはCDCのホームページをご覧ください。

この情報を知らなかった先週末
肝炎の疑いで入院してきた患者さんを担当したんです。
31歳の既婚女性、既往症も無く、至って健康。
ただ、全身の黄疸、皮膚の痒み、濃い色の尿、粘土色の便、
腹部の痛み、悪心、嘔吐、
時おり自分でも何をしているのか分からなくなるなど
肝炎及びそれによる脳症ドンピシャリ(死語?)な症状。
もちろん肝酵素は上に突き出てました

Hepatitis panelの結果が出ていなかったので
肝炎に感染しているか、感染していれば何型なのかは
えいやのシフト中には分からなかったのですが
 ・ 今までドラッグとかやった事ある?
 ・ 注射針を使い回しした事ある?
 ・ 輸血した事ある?
 ・ 不特定多数の同性・異性と性行為をした事ある?
 ・ 何か新しいストレスはある?
 ・ 普段と違う物食べた?
 ・ お酒は飲む?
 ・ 最近池や湖で泳いだ?
 ・ 便を手で触ったりした?
などなど、思いつく限りの原因を聞いたけど全てNO
数年前に妊娠した時の血液検査は全て正常だったとの事なので
B型及びC型では無いだろうと推測
本人はとても不安がっていたので
各型の感染経路、原因、症状、治癒可能かどうか、一般的な治療方法、
肝炎ではなく他の原因でも肝臓に炎症が現れる事もあるなど、
詳しく話してあげたところ、少しは不安感が取れたようでした

多分何かの拍子にA型に感染したか
他の原因で肝臓が弱ってるのだろうと推測していたところ
上述のA型肝炎集団発生の記事を目にしたので
「あ~、もしかしたら彼女も」と思っちゃいました。

A型であれば治癒可能ですし
えいやの身内でも感染した事ある人いますが
20年以上経った今でも健康上問題なく生活しているので
患者さんはそういった経験談を聞くと安心するようです。

感染源の商品はすでにリコールされていますが
購入した可能性のある方は
(Costcoから通知が届いているはずです)
かかりつけ医などに診てもらう事をオススメします


人気ブログランキングへ←うちもコスコの会員

アメリカでRNになりたい方へ⑦

2013-06-22 00:00:00 | 【アメリカ】RN(看護師)
前回(アメリカでRNになりたい方へ⑥)の続きです。


最後に...
アメリカでRNとして働く機会は大変厳しい事には違いありません
ただ、全く不可能ではありません
相当な努力をし、道を切り開いていけば、
アメリカで働ける方法を見つけられる可能性はあると思います
実際に、日本人でもNAFTA/AUSFTA協定国出身の人でもありませんが、
知り合いの外国人RN複数人は、雇用主にスポンサーとなってもらい
就労ビザを取得、後々にはグリーンカードを得て永住者となりました
ビザ取得もグリーンカード取得もここ1-2年の事です。
その知り合いRN達がどのような就労ビザを得たのか、
どのような方法を取ったのか、
どうやってグリーンカードのスポンサーになってもらったのか等
えいやには全くわかりません。
ただ、このようにアメリカでRNとして働く事は全く不可能ではないようです。

未来は誰にもわかりません。
ある日突然「RN対象のビザ・グリーンカード受け付けますよ~
と移民局が窓口を開放するかもしれないし、
大統領の方針転換や、法律の改正等によって
外国人看護師がアメリカRNになれるチャンスが訪れるかもしれません。

ただ、今まで述べたように現状は厳しく
外国人看護師が誰しもアメリカRNになって働ける状況ではありません。
ですので、看護留学やアメリカでRNとして働く事を考えている方は
最新の情報をしっかりと調べ、熟知した上で決断を下してください


また再度になりますが、
えいやはRNライセンスやビザ取得の専門家ではありません。
当シリーズの記事は
一般的な現状(2013年6月現在)をお伝えする為に執筆されたものであり
全てが正しいとは限りませんので
あくまでも参考程度に留めていただきたく存じます。
また、間違い等がありましたらご指摘いただけると幸いです。

こちらをご覧になって更なる質問事項等がありましたら、
メッセージのみでお受けしますので、
左サイドバーにある「メッセージを送る」から送信してくだされば
可能な限り迅速に返信させていただきます。


人気ブログランキングへ←これにてシリーズ終了です

アメリカでRNになりたい方へ⑥

2013-06-21 00:00:00 | 【アメリカ】RN(看護師)
前回(アメリカでRNになりたい方へ⑤)の続きです。


 ⑤ 就労ビザ取得が困難

仮にビザのスポンサーとなってくれる医療機関を見つけたとしても
就労ビザの取得が非常に困難です
移民局の政策により、以前は門戸が開かれていた
外国人RN向けの就労ビザ(H1Cビザ)もグリーンカードも
移民局は現在受け付けを停止しています

現時点においてRNが就労ビザを取得する場合
H1Bビザという枠になりますが
H1Bの取得にはBachelor's degree(学士、4年制大学卒)が必要です

ここでRNとは何か?を説明いたしますが、
RNはライセンス・免許であって学歴を示す物ではありません。
RNとして働いている人の中には、Vocational school(専門卒)、
ADN(準学士、短大・2年制大学卒)、BSN(学士、4年制大学卒)と様々です。
ここで問題となるのは、専門卒及びADNのRNはH1Bビザを取得出来ないんですね
日本の看護教育は最低でも3年なので
ADNの日本人看護師というのは実質いないと思いますが
専門学校卒の日本人看護師や
アメリカ留学でADNを取得した日本人RNにはH1bビザに応募する資格さえありません

では「自分はBSN、学士で卒業しているから大丈夫」と思われるかもしれませんが、
学士を持っている=H1Bに応募出来るという訳ではありません。
H1Bで学士が必要というのは
当該外国人が就く職に学士が必要という意味もありで、
残念ながらBSNを必要とするRN職というのはあまりないのが実情です。
医療機関がスタッフRNの募集広告を出す際に
「BSN preferred(BSN尚可)」とあっても
「BSN required(BSN必須)」というのはあまり無いです。
BSNを必須としているスタッフRNポジションが無い事は無いと思いますが、
その医療機関がビザスポンサーになってくれるかという点を吟味すると、
現実的にH1Bビザを取得出来るポジションや医療機関を
見つけられる可能性というのはグンと下がるでしょう
チャージ・ナースだったりマネージャーのポジションであれば
BSN必須となっている場合もありますが、
アメリカでの経験が無い外国人RNを
いきなりマネージャー職に採用する医療機関というのは
あまり現実的では無いような気がします。


次回(アメリカでRNになりたい方へ⑦)へ続く。


人気ブログランキングへ←RNのビザ・GCの受付再開は予測不可能

アメリカでRNになりたい方へ⑤

2013-06-20 00:00:00 | 【アメリカ】RN(看護師)
前回(アメリカでRNになりたい方へ④)の続きです。


 ④ 就職先医療機関の確保が困難

外国人の雇用にはビザのスポンサー費用が余分にかかるので
2013年6月時点において医療機関は積極的に外国人RNを採用していません
スポンサー費用には、移民局が課しているビザ取得にかかる費用と
医療機関が雇っている弁護士の費用が含まれます
医療機関が外国人を雇いビザのスポンサーとなる場合
人事担当職員が移民局とやり取りするわけではなく
お抱えの弁護士に手続きを依頼したり
新たに移民ビザを専門とする弁護士を雇ったりする事が多くあります。
これには多くの費用はもちろんの事時間もかかりますし
何せ不況真っ只中なので、お金のかかる外国人RNを雇うよりも、
アメリカ人や永住者のRNを雇いたいというのが医療機関の本音です
もちろん、日本人RNがどうしても必要な医療機関だったり、
お金がかかっても「これぞ!」と思う優秀な外国人RNであれば、
ビザをスポンサーしてまでも雇い入れてくれる医療機関はあると思います
ただ、そのような医療機関は稀であるのが現実です。

例え、アメリカの看護学部に留学して卒業、RNになっても、
就職先が見つからなければ日本への帰国を余儀なくされます
留学生(F-1ビザ)のステータスであれば
Optional Practical Training(OPT)という制度を利用して、
卒業後1年程度はRNとして医療機関で働く事は可能です。
ただ、その後のビザをスポンサーしてくれる医療機関を見つけなければ、
RNとしてアメリカで働く機会は絶たれてしまうのです


次回(アメリカでRNになりたい方へ⑥)へ続く。


人気ブログランキングへ←ビザ問題で帰国した人を実際に知っています

アメリカでRNになりたい方へ④

2013-06-19 03:40:19 | 【アメリカ】RN(看護師)
前回(アメリカでRNになりたい方へ③)の続きです。


 ③ 州へのRNライセンス登録するのにもSSNが必要

通常、NCLEX受験の申し込みはRNライセンス登録の申し込みも兼ねているので
NCLEXを受験するのにSSNが必要な州であれば
必然的にRNライセンスの登録にもSSNが必要になります。
NCLEX受験でSSNを必要としていない州においては
 ①ライセンス登録にもSSNは必要でない州 と
 ②ライセンス登録ではSSNを必要としている州 に別れます。
SSN無しにNCLEXを受験・合格しても
RNライセンス登録出来なければ
唯のNCLEX合格者扱いになりRNではありませんので
ライセンス登録の必要事項をBONに問い合わせるなりして
しっかりと調べる必要はあると思います

繰り返しになりますが
NCLEX受験要項及びRNライセンス登録は各州によって異なりますので
ご希望の州へ直接問い合わせて確認する事が大切です

余談ですが、アメリカで働くには
いずれSSNを取得して雇用主に提出しなければなりません。
どっちみち取得しなければいけないSSNであれば
ここまでの過程においてSSNを保持している事が理想的ですが
外国人のSSN取得要件には制限があり、
原則的に就労ビザや永住権を取得しないと
SSNも取得するのは難しいしくみになっています

SSNの取得要件はSocial Security Administrationのウェブサイトに載っていますので
興味のある方はこちらからSSAのサイトをご覧ください。


次回(アメリカでRNになりたい方へ⑤)へ続く。


人気ブログランキングへ←SSN取得要件は昔よりも厳しくなってます

アメリカでRNになりたい方へ③

2013-06-18 04:26:15 | 【アメリカ】RN(看護師)
前回(アメリカでRNになりたい方へ②)の続きです。


② NCLEX-RNを受験するのにSSNが必要

SSNとはSocial Security Number(社会保障番号)の略で
原則的にアメリカ国民・永住者・合法労働者のみが取得出来るIDナンバーです
日本で言うマイナンバーですね。

NCLEX-RNはアメリカRNになる為の国家試験ですが、
各州のBoard of Nursing(BON、看護協会)を通して受験申し込みをするので
受験要項も各州によって異なります。
概ねの受験要項はどの州でも同じですが
SSNが無いとNCLEX受験不可としている州が多く存在するのです
逆に言うとSSNが無くても受験可能な州も多少あるので
SSNを持たない日本人がNCLEXを受験し合格すれば
「NCLEX合格者」の身分は保つ事は出来ます
ただ、NCLEX合格者というタイトルはRNと同意義ではないので
NCLEXに合格しただけではRNとして働く事は出来ません
NCLEX合格者は各州のBONで
RNライセンスを申請登録して初めてRNとして認識されるのです。

Registered Nurse(RN)のRegisteredは
州に登録して免許を保持している事を意味します。

SSNが無くてもNCLEX受験可能な州において受験申し込みをする際ですが
何かしらのWaiver formを記入・提出する必要があります
ただ、何が必要なのかは州によって異なるので
受験を希望している州のBONへ必ず確認するようにしてください

次回は、州へのRNライセンス登録とSSNの関係を説明します。


次回(アメリカでRNになりたい方へ④)へ続く。


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