ART SILVER CRAY…銀粘土とは?
(アートクレイシルバーのパンフレットより抜粋)
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アートクレイシルバーは、純銀の細かな粉末と、結合材であるバインダー、そして水からなる「銀粘土」です。水性粘土なので、既存の粘土と同じ感覚で形を作ることができます。さらに、焼成することで、純度99.9%の純銀になる画期的な素材です。アートクレイシルバーが開発されたことにより、これまでは特別な技術が必要だったシルバーアクセサリー作りが、とても身近になりました。
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粘土の状態の時に、ハンコを押すことで凸凹を作り、模様をつけることができるなら、100%オリジナルアクセサリーが出来るのではないか…というアイディアを実現するため、アートクレイシルバーを開発された相田化学工業株式会社様の全面協力を頂き、工房をお借りして制作をする機会を得ることができました。
また、はんこを制作するために、大量のはんけしくんをヒノデワシ株式会社様よりご提供いただきました。
7月某日、ついに、はんけしくん×アートクレイシルバーの実践です。
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★原料について
銀はレントゲンフィルムなどに微量に含まれていて、それを大量に回収、銀を摘出して、完全リサイクルによって、この銀粘土はつくられています。
このリサイクルに対する相田化学工業様の姿勢はとても驚かされました。
制作中も、リサイクルを徹底します。
指についた粘土をふきとったウエットティッシュ、粘土の入れ物、削ったカス…そのすべてを回収ボックスに入れなくてはいけません!
こうして、また新たな銀粘土ができるのです。素晴らしい~★
まずは、粘土を薄くのばし、はんこを押します。
(この写真、実は、乾燥後なのですが、色見、押した感じはほぼ同じなので参考までに載せました)
インクをつけずに押すと、なにやらわからない…ので、焼成する時にインクが飛ぶだろうと予測してインクをつけて押しました。
このアイディアは大成功。
押すと、実際のはんこの凸凹とは逆になる…ネガポジの反転の現象が起きます。
つまり、はんこで見るくぼみは、押すと、盛り上がる、わけです。
ここで重要になってくるのは「印面」です。
くぼみがきれいに取り除かれていないと、くっきり写らないのです。
私のはんこは、けっこう深く彫るタイプだったので、銀粘土にうまく模様を載せることができました。
乾燥させると、陶器のような質感になります。
ここでは最終的な形にするための準備作業をします。
削って形を整えたり、彫刻刀でサインを入れたり、というようなことをします。
落とすと割れてしまうくらいとてもデリケート。緊張します。
800度の高熱で焼きあげます。
焼成後は真白。でもこれはミクロで見るとすでに銀色をしています。目が粗いので乱反射を起こし、白く見えるのです。
焼成したら完全な金属になります。ガンガン磨きます。
ここが一番の感動ポイント!
わしゃわしゃしたステンレスのブラシで磨いたとたん、銀色に輝きだす…
すごーい!どーして??と、感嘆の声をあげつつ、磨いていきます。
磨き棒で、潰すようにこすれば、ピッカピカの銀色の肌になります。
銀の面白いところは、いぶすと黒くなること。
銀のアクセサリーをしばらく使っていないと黒くなるのは、空気中のイオウに反応してしまうからです。
温泉で使うイオウの水溶水(熱湯のほうが短時間で黒くなる)に銀を漬けます。
しばらくして取り出すと、真っ黒に。
これで、溝も黒くなったので、あとは丁寧にそれ以外を磨いていきます。
そうしてできたのが、こちら
リングにする場合、細長い粘土を巻きつけて輪にします。そのために横に長いはんこを作りました。
銀製品には爬虫類がよく似合う~。
大人っぽい、すこしマニアックな動物がよく似合うみたいです。
アクセサリーにするために、はんこの図案を考えるのもまた楽しいです。
最後になりましたが、この試みにご協力くださった、相田化学工業株式会社、ヒノデワシ株式会社の皆様に、深く感謝いたします。
●相田化学工業株式会社・ART CLAY SILVERのページ…
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●今回の制作でお世話になった、新宿にある素晴らしい工房
「陽だまり工房」のページ…
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体験コースもいろいろあります。一つ作れはハマります。
●はんけしくんのヒノデワシ株式会社のページ…
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消しゴムはんこ好きの方!要チェキ!