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いつだってこころは  まんまる。

アリッサムです。子どもたちと遊んだり、花を育てたり、本を読んだり・・・
雪の降らない東北の街に住んでいます。

再婚生活

2009-12-29 | 読書
11月の読書は1Q84につきるのですが。

あまりに刺激的で、あまりに嬉しかったので脳が「村上春樹ワールド」になってしまいました。


11月の読書。

1Q84 BOOK1     村上春樹

レンアイ相談        小手鞠るい

マンタの天ぷら     松任谷正隆

サンカクカンケイ    小手鞠るい

エンキョリレンアイ    小手鞠るい

再婚生活        山本文緒

恋愛の神様       北川悦吏子

回り灯籠        吉村昭




「再婚生活」というからにゃ、さては山本さん、ラブラブ日記?と思いきやウツ病との闘いの日々でした。

どこにも出かける気力が起きずに、頓服でもらっていたリタリンがドンドン増えていく様子や

抗精神薬を飲んだ後に、絶好調になりバリバリ仕事も家事も外出もこなす様子。

その反動で、布団から出られなくなったり、体が動かなくなったり。

私もウツ病を患っている妹がいるので、山本さんの苦しさも

再婚したてのダンナさんや、とても親身になってくれるマネージャーさんなど

周りの人々の困惑や、遠慮、心遣いが手に取るようにわかる。

精神の病気は、頭も体の一部だから、他の部位と基本は一緒で、

心というよりは脳の細胞とか神経の伝達とかの不備と私は思っているのだけれど

たとえば、切り傷が劇的に2秒で悪化したりすることは無いに等しいけれど

人の心は1秒でどん底に落ちたり、ほんわかと温かな気持ちになったりする。

そこが周りも対処が難しいところだね。

山本さんの日記も入院中は、本当に落ち着いて日々をすごしているのがわかる。

現代社会。日常生活が大いにストレスの素なのかな~~~

でも、自分のウツの生活も楽しげに書いてしまうのがスバラシイ!あっぱれ!

さすが。

2009-12-17 | 読書
今年の大ベストセラー、「1Q84」がもうすぐ読了です。

一冊目から二冊目まで 間が開いてしまったので

正直「どうかなぁ」と思っていたのですがさすが、村上春樹氏!

文句無しに 楽しめました

どうしてノーベル賞取れないかなぁ。

やはり日本語がネックになってるのかなぁ。

世の中に天才と言われる人がいるけれど、まさに彼は天才だと思います。




1Q84でなく、1984年。

私は二十歳でした。

月は「ひとつしか」見えなかったけど、私にとっても思い出深い年でした

夏が僕を抱く。

2009-11-29 | 読書
もう月末。ですが先月に読んだ本です。

10月の読書。

ポンポンしてる?     大石静
ニッポンの横顔      大石静
其の一日          諸田玲子
夏が僕を抱く       豊島ミホ
イブの抜け穴       わかぎゑふ
マムシのanan      リリー・フランキー
泣かない子供       江國香織


「夏が僕を抱く」は高校野球の県大会のポスターのような表紙を見てもわかるように青春恋愛小説です。

すべて短編で、幼馴染の恋愛。

恋愛・・・までは発展していない、でも、大好きで相手のことが心から離れない、

レモン風味のような、誰でも経験する翳が見える蒼い気持ちが綴られています。

なんかいいね、ドロドロしてなくて!

サンカクカンケイ

2009-11-14 | 読書
これぞ恋愛小説!ってかんじでアッと言う間に読んじゃいました。




私ごときが「あらすじ」を語れないのですが・・・

中学の時に転校して来た龍也を好きでたまらないあかね。

高校を中退してなぜか故郷の岡山から京都に行ってしまった龍也を追いかけて、京都の大学に進学します。

でも、二股をかけられていたことを知り大学四年に別れてしまいます。

しかも相手は龍也とあかねの中学の英語の先生。

龍也はこの先生と中学時代から付き合っていて、先生を追いかけて京都に来ていたのでした。

最初から二股!

そんな成り行きを二人の同級生、俊輔はずっと見つめています。

あかねと俊輔は親同士も友達で幼馴染。



龍也は悪い男ですが、この毒を持った男って麻薬と一緒で知ってしまうとよほどの覚悟が無いと抜けられない。

理不尽な言い訳も好きな男の口から出ると、女って信じたくなってしまうんですよね。

でも、別れなければ、大好きだけど忘れなければとあかねは離れていきます。

俊輔はあかねを子どもの頃から好きでも、なかなか言えず龍也と別れて何年もしてから告白します。

もう、俊輔がいい人・・・・(笑)

なんかこの3人韓流ドラマみたいなんですが。



ラスト、俊輔の告白の後、東京で再会した龍也に「明日は京都にいるから○○ホテルに来い」と言われます。

行かない、行けない、、、と思っても「おまえもそうしたいだろ?」と言う龍也。

答えはノーなのだけど、大好きな龍也のしぐさ、言葉に翻弄されて

行くまい行ってはダメと思いながらも新幹線に乗ってしまいます。

新幹線の中で思わぬ出来事があり逡巡するあかね。

そして、京都駅・・・

荷物持って席を立つあかねの目に、龍也とすごした京都の街の灯りが。



やっぱね、私も一緒に過ごすなら草食系男子かな(笑)

若いときは龍也みたいな自分勝手で「おまえ俺のこと好きだろ?」的な男の子も好きだったけど。

結局、あかねは京都駅では下りずに岡山に向かいます。

俊輔に「今日帰る」とメールをして。

作中の「愛は煙の無い炎」が心に残りました。

ぼーぼーと派手に燃えるようじゃ、きっと愛じゃないのね。それは執着?

ホント、韓流ドラマみたいだけど。




ねこの恋

2009-10-14 | 読書
シルバーウィークの関係か、最近あまり読書が進みません。

9月の読書。

なんとうふ空         最相葉月
ダブルファンタジー      村山由佳
へこたれない         鎌田實
とろけるとりける       唯川恵
いつかパラソルの下で    森絵都
High and Dry(はつ恋) よしもとばなな
エバーグリーン        豊島ミホ
ねこの恋            大石静
無銭優雅           山田詠美



「ふたりっ子」などの人気脚本家の大石静さんの大胆エッセイ「ねこの恋」

気がつくと、夫以外に好きな人が出来てて、夫にも恋人がいた・・・

「婚外の恋によってわたしが得た充実感は、夫との暮らしの穏やかなやさしさに匹敵する重さをもって、今もわたしの中に生きている」

好き嫌いが大いに分かれるところですが、私は大石さんのとても素直で正直な文章に感嘆しました。

その時だけでなく、終わってからも自分を形成する何かになっている。

引きずるとか引きずらない、とかではなく、自分の中にいつまでもしずかに息づいている。

恋愛ってそういうものだよねぇ・・・



恋愛だけでなく、日常のことも「姐さん、そうなのよね~~」と言いたくなるような大石さん。

気風のよさも私好み。