プラマイゼロ±

 某美少女戦士の内部戦士を中心に、原作、アニメ、実写、ミュージカル等問わず好き勝手にやってる創作、日記ブログです。

休日

2010-09-23 23:44:04 | 頂き物





「この家具とかいいと思うんだけど、亜美ちゃんどう?」
「とっても素敵だわ。…あ、でも色はこっちとかどうかしら?」
「ほんとだ!さすが亜美ちゃん」

新婚のような会話を繰り広げる友人を横目に、ため息をつく
これで何回目だろうと数えようとして、無駄なことに気づきまたため息をつく

「なんでこうなったんだっけ?」
「あんたの所為でしょ」

ジュースをすすっている元凶の頭を丸めた雑誌で叩く。
そう、美奈子ちゃんがこの二人の買い物についていくと言わなければこんなことにはならなかったのだ。

「だってうさぎちゃんデートだっていうんだもん!」
「だからってなんで二人の邪魔しなきゃなんないのよ」
「なんとなくよ!」

胸を張って言うからなんだかいらっとする。
もう一度頭を叩くと、まこちゃんたちがこちらにやってくるのが見えた
両手に持っているのはマグカップ
なんだか嫌な予感がしたが逃げるわけにもいかず、ただこちらにくるのを待った。

「ね、ふたりともこれどっちがいいと思う?」
「私はこっちのほうがまこちゃんに合うから、これがいいと思うの」
「えー、あたしはこっちの方が亜美ちゃんに合うから、これがいいんだけど」
「「二人はどう思う?」」

振り向くふたりにため息を押し殺す。
美奈子ちゃんが怪訝な顔でマグカップを指さした。

「そんなのkもがっ!?」

その表情から何を言おうとしているかわかって、急いで美奈子ちゃんの口をふさいだ。
そのまま声の聞こえないところまで引きずっていく。

「一つずつ買えば なんていうんじゃないわよ」
「なんで?それですべてが丸く収まるじゃないのよ」
「だったら最初から聞いてないでしょうが」

ペアで買うつもりだから
そう言うと美奈子ちゃんは納得したのか、顔を歪めた。
あの二人にそんな話をさせたら生きて帰れる保証はない
今までの経験が警報を鳴らす。

「じゃあレイちゃんどうすんの?」
「…知らないわよ」

わかっていたらこんなことにはなっていない
言外にそう伝えると心底面倒だと返ってきた。
けれどこのままでもなんの解決もしないので、とりあえず二人の元へ戻ることに。
何故だか足取りも気分も重くなっていく気がした。


問題に向き合うため顔を上げると、まこちゃんは先ほどとは違うマグカップを持っていた

「あ、ふたりともごめん。解決したからもういいや」
「…え?」
「時間とらせてしまってごめんなさい」

二人して謝罪とお礼を言うと、また家具選びに戻って行った
もう私たちなんて見えていないかのように
というか完全に二人の世界といった感じだ

「…美奈子ちゃん、私帰ってもいい?」
「え?なら私も、」
「アンタはダメよ」
「な、なんで!?」

目を丸くして慌てる姿が少し可愛いなんて思った私はあの二人の気に当てられすぎたのかもしれない
けれどそれはそれ。
貴重な休日をつぶした罪は重いのだから

「少しは反省しなさい」

抗議の声を背に受け、休日の街へ歩きだす
何をしようか考えるために喫茶店へ

まずはメールを送ろう
まこちゃんたちとこっそりついてきているアイツに
そこから私の休日は始まるのだ








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