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ムーミンパパの気まぐれ日記

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祭りの後

2007-07-01 | column
 子供の頃からお祭りは余り好きでなかった。近所に友達がいなかったどころか、いじめられてもいたので、どうやって楽しめばいいのか分からなかったというのが、原因だろうと思う。だから、祭りの後と言っても、本来の意味でお祭りの後で寂しかったことはない。

 だからと言って言葉の持つ意味が皮膚感覚で分からないというわけでもない。いつも感じるのは、旅に出かけた後の感覚である。旅は、民俗学で言うところのハレとケでいえば、間違いなくハレである。非日常空間への移動と新しい体験、さまざまな触れ合い。しかも、それは旅に出ている時間にだけあるものではない。旅先の選定から、日程の決定、チケットや宿の予約といった細々とした手続きから既にハレの日は始まっている。旅先で何をしようかというプランニング、情報収集などのわくわくした時間。荷物の入れ忘れはないだろうか、天気はどうだろうか、明日の朝はちゃんと時間に起きられるのだろうか、といったちょっとドキドキする期待感と不安。そして、もちろん旅先での楽しいあれこれ。例え予定どおりに行かなかったり、ちょっとしたアクシデントがあったりしても、それすらも楽しみに変えてしまう感情の面白さ。どこにでもある街並みかもしれないけれど、それは夢の中でしかなかったような空間、そして時間。
 それが帰りの電車の時間を気にするようになると、途端に寂しさへと変化していく。あれも楽しかった。これも楽しかった。お土産買って何日かは旅の余韻を楽しもうなんて考えようとするのだが、ケの時間に戻っていく寂寥感は拭い去れない。こんなことなら旅になど出なければよかったとまで思いつめてしまう。それが私にとっての「祭りの後」の感覚である。
 それでもまあ、寂しさが極まった後で立ち直る。そう、次はどこに行こうか。いつ行こうか。そんなことを考えて未来への期待感に身を委ねる。そうやって初めて終わったばかりの旅が楽しく素晴らしい思い出へと転化していくのである。

 人生は長い旅だという言葉がある。どちらも新しい目標に向かっていつまでも動き続けて行くことに意味があるのだろう。まだまだ全てを歩きつくしたわけではないのだから。

 旅に行きたいなあ・・・。

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