村内まごころ商法 & 剛毅の経営

昭和53年に出版された本と、ホームリビングに掲載された記事でたどる、村内道昌一代記

日々新たなり(2)

2006年12月23日 | Weblog
道昌は平成十一年の新年を迎えるにあたり五つのキーワードを社内に提唱した。

第一にスケールアップ。組織の体質や組織を構成する一人一人のスケールアップを訴えるものだ。スケールアップは組織であれ、人であれ、古いものを引きずっていたのでは実現不可能だ。改革への勇気、旧習からの脱皮意欲がなければ、できるものではない。過去の実績、既成の枠組みに安住するものは置いていくしかない、という道昌のシグナルでもある。

第二にパワフル。順調な時には誰しも、どの企業も、前向きなエネルギーをもつことはできる。しかし、環境が悪化した時が問題である。道昌は市場低迷のまっただ中にある今こそ、社員一人一人が元気を出して事に当たることを提唱する。そこから自ずと環境打破のエネルギーが出てくるはずだ、と考える。

実はこのパワフルのキーワードは、横浜・みなとみらい21地区のFAZ施設「ワールドポーターズ」に今年出店するにあたって業務提携したベルギーのヴァーパークモウズという家具専門店に教えられたものだ。

このヴァーパークモウズ社は、日本でいえば典型的なファミリー経営企業だが、経営陣の一人一人が実に明るく、すべてをプラス志向でとらえ、着実な経営基盤を築く。単独店ながら、同業二社と共同してオリジナル商品の共同開発にも力を入れ、村内との業務提携にあたっても、次から次へとアイデアをぶつけてくる。実に陽性でエネルギッシュなのだ。