マック マッハワン

  ネコと暮らすマック野郎のデジカメ、オーディオ、音楽などの趣味ブログ

Panasonic RP-HJE900 最終レビュー

2009年11月16日 | ヘッドホン


Panasonic RP-HJE900


10月30日の午後3時から
2週間336時間、4,542曲に及ぶ鳴らし込みが終わりましたので最終レビューをお届けします。
ヘッドホンは200~250時間、イヤホンは最低100時間きっちりとエージングをし聴き始めますが、
今回は特別に336時間徹底的に鳴らし込みました。他のレビューに、良いだの悪いだの賛否両論がありましたので
自身の耳で正確に判断したい、そして期待の表れでもあります。





到着後直ぐのスレンダーで細身な音、低音スッキリ高音刺激成分ありが、
随分力感のある低音に、そして耳障りで刺激的な高音が聞きやすくなりました。
特に印象的だった高音が大きく変化しました。痛さ鋭さ刺さり具合が影を潜めたどころではなく
一芸を失いフツーになりました。アラサー(粗さ&荒さ)のあるダイナミック型のあの高音です。とても残念な変化量。
一般的なドンシャリサウンドに落ち着いてしまいました。
シャリつきの酷いドンシャリシャリではありません。断じてありません。





光と角度により様々に表情を変えるジルコニアですが、基本ブルーグリーンです。
上の写真が実際の色味をよく捉えていると思います。
当たった時の“カチーン”という音は、石そのものの響きです。

標準ケーブル、チップはジャストフィットの「L」
GRACE m902 ボリューム位置62~64。あれこれと約20時間聴き込んだ感想になります。
以下は、エージングと試聴に使ったアルバムの一部です。メタルオンリー、ヤワなサウンドは一切排除。





低音寄りのドンシャリ。ボリュームゾーンは低~中低域で、重心が低くドッシリとした安定感がある。
低域は乾きのある硬質な音で、厚みと圧力が感じられる。
量的なバランスも素晴らしく、ブーミーな印象になりがちな他低音過多モデルと一線を画する良質なもの。
制動力のある締まった低音なので、その印象を強く感じる。
個人的に量はベリーグッドだが、もう少し緩くウォームな方が好みだ。イヤホンでは。IE8 みたいな。

中域は埋もれることなく必要量しっかり出ている。存在感のある中低域に少し押されぎみ。
厳しく見ると漢臭いボーカルを楽しむには、やや線が細く物足りなさを感じる。

高域は明瞭で明るめの音質。サ行の痛さはまったく感じない。
ゼロエージング時と比べ大きく変化したのがこの高音部です。
刺激的な成分がなくなり量が減ったようにさえ感じられます。
聞きやすくはなりましたが、「痛さイタさも刺激の内」それさえ言えなくなりました。
金属的で鋼のような鋭さは大きく後退した模様です。
主張性は失いましたが質は高まり、粗さの残らない良質なものへ変化を遂げました。
ハイエンド付近は相当線が細く感じられます。僅かに量が不満です。





音場はやや広め。上下、奥行き方向へ立体感のある広がりではなく、
横へ平面的な広がりを見せ、時に程よく後ろへ周り込むので閉塞感はあまり感じません。

リズムとノリの良さは感じますが、スピード感はあまり感じません。
低~中低域の “スパッと” したキレの良さが少し災いしているのかも。
余韻や響きがあっさりしているので、これから出ようとしている音への繋がりに欠く印象。
覆い被さるような連続感がなく、疾走系のゾクゾクする表現にやや乏しい。厳しすぎるかな。
ある程度の付帯音もそれはソレだと思います。メタルにも温もりが必要です。
モトリー、ガンズなどのロケンロールにはよく合います。パンク、エモにも相性バッチリだと思います。





超硬質ボディ対決 チタン VS ジルコニア

ATH-CK7 は、鋭利な高音が特徴。
金属質丸出しのチタンサウンドが、圧倒的な解像度を武器に押しまくる
E9 の高音に似ています。低音の量も意外に控えめな所がそっくりです。
決定的な違いは耐えられる質で有るか否か。

RP-HJE900 は、締まりのある良質な低音が特長。
共振抑えまくりのジルコニアサウンドが、意外にもビビったり響いたり、
味気なく収束したかと思えば広がったりで、ソースを素直に再生している印象。

低音の力感に勝る RP-HJE900 が好きです。




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