瀋陽桜 珍紅花 沈赤花 shenyang yinghua 진잇꽃

日本の桜が大好きです! 〓(*^。^*)〓J

不怕雨,不怕風,給力,今天加油!(>.<) P

・・・ M

未来志向の日中対話

2012-10-12 02:53:18 | 日記



 2012年9月28日に「領土問題」の悪循環を止めよう!――日本の市民のアピール――
としてノーべル賞作家の大江健三郎氏や元長崎市長の本島等氏らの著名な知識人・文化人約1300人が緊急アピールを出したことが話題になっています。

 同日に、中国でも人気作家でノーベル賞候補の村上春樹氏が朝日新聞に寄稿し、反日暴動を機に日本人作家の作品など日本関係の書籍が規制されたことに「ショックを感じている」とし、「国境を越えて行き来するようになった多くの文化的成果」の往来を領土問題の「感情」でふさいではならないとし「領土問題は実務的課題」として解決すべきで国民感情の領域に踏み込むのは危険だとも主張しました。

 -日本の市民のアピール-では、台湾の馬英九総統の「東シナ海平和イニシアティブ」・・「自らを抑制して対立をエスカレートしない、争いを棚上げして、対話のチャンネルを放棄しない、コンセンサスを求め、東シナ海における行動基準を定める――など」の提案を評価しています。

 争いのある「領土」周辺の資源については、共同開発、共同利用以外にはありえない。主権は分割出来ないが、漁業を含む資源については共同で開発し管理し分配することが出来る。主権をめぐって衝突するのではなく、資源を分かち合い、利益を共有するための対話、協議をすべきである。として、政府間だけでなく、日・中・韓・沖・台の民間レベルで、互いに誠意と信義を重んじる未来志向の対話の仕組みを作ることを提案しています。

 かれらの主張は、全く正しい認識に立っていますが、ナショナリズム煽られた、日本のマスコミは、これを曲解報道さえし始めており、煽られた日本の国民感情は、市民の理性の声さえ受け入れることができないようです。

 9月末には、尖閣沖領海に中国だけでなく台湾の漁船や巡視船約50隻が侵入したことをうけ「緊張を高める事態が再発しないことを強く期待する」と日本の玄葉外相は、外交関係のない台湾に呼びかけを行いました。中国のように暴動が起きないのは「台湾社会の成熟ぶりを示すもの」と玄葉外相は持ち上げ、10月5日に、台湾の日本側窓口である交流協会のホームページにメッセージを載せました。親日的な台湾世論に謝意を示す一方で、中台の連携を牽制する狙いもあるのではないかと報道されました。

 しかし、10月10日、辛亥革命の始まりで、台湾の建国記念日にあたる「国慶日」、台湾外務省は、アメリカのニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ロサンゼルス・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナルに尖閣諸島の領有権を主張する意見広告を出しました。

 尖閣をめぐる騒動は「日本側が起こしたもの」で「主権についての日本の主張は同意できない」と日本政府を批判し、明や清の時代からの領土だったという主張は中国と変わらないものでした。しかし、中国と違った点もありました。それは、戦争ではなく「日中台の共同利用で話あっていこう」と平和的解決を主張している点でした。また、台湾国内では10日に、馬英九総統が演説し、今後の政策の4大方針の一つとして「主権と漁業権を守り、地域の平和を推進すること」を挙げました。馬総統は「釣魚台海域は100年以上にわたり我が国漁民の伝統的な漁場だ」とも主張しましたが、領有権についての露骨な主張はありませんでした。

 9月に、日本と中国政府が領土問題でアメリカに煽られ緊張が高まった一方で、アメリカ社会に根をはった華僑・台湾勢力とアメリカ社会との連携は深いものがあります。(アメリカ政府は10月初め、36カ国・地域を対象に実施している親密国への「ビザ免除プログラム」に台湾を加えると発表しました。これにより11月1日から、台湾から90日以内の商用、観光目的の旅行者のビザ取得が不要となります。)日本の尖閣の領土問題解決は、台湾の主張参加で、一見すると複雑化し、不利な状況にも見えますが、一方で「覇権化する中国」と「中国と日本との冷戦化を狙うアメリカ」に対する一定の牽制にはなると思います。
 
 日本の藤崎駐米大使は10月10日、アメリカニュースサイト「ハフィントン・ポスト」に寄稿し「日本で右傾化が強まっている」(ワシントン・ポスト報道)といった最近のアメリカメディアの報道について「かなり誇張されたものだ」と反論をしました。しかし日本はかつて程、左翼化していないことは事実のようです。実際、今日の日本では、かつて人口の過半を制覇した革新自治体とも呼ばれた左翼の地方政治はほとんどつぶされました。そういえば海外から言われるまでもなく、君が代を強制する東京も大阪も、もう右翼政治そのものではないでしょうか。

 尖閣諸島問題の元々のきっかけは台湾が1969年7月にアメリカ石油メジャーのガルフ社に働き掛けて、ガルフ日本法人=パシフィック・ガルフ社に北緯27度以南の台湾の北東海域(尖閣諸島を含む)の採掘権を売り渡したことでした。日本が血税で国有化した尖閣諸島の元々の売主もコスモ石油、アラビア石油の出資会社である日本法人「うるま資源開発(株)」に採掘権を売っており、政府は国有化しても、石油掘削もできないおかしなことになっていますが、尖閣諸島の領有権問題の始まりは、結局アメリカの石油資本が中心となって作り上げたものであるという主張する人も多いのは事実です。

 当時、世界で7社存在した石油メジャー(このうち、5社は米国資本です)は世界中の石油利権を独占していました。その後、エクソンモービル、ロイヤル・ダッチ・シェル、BP、シェブロンの4社の「スーパーメジャー」に再編され、ガルフ社は旧ブッシュ米政権に近いシェブロンに1984年吸収合併されています。

 アメリカのケビン・メア元米国務省日本部長は今年『文藝春秋』10月号に寄稿して、中国の脅威に触れ「尖閣で日本は大変だから(アメリカの)F35戦闘機をもっと買え、イージス艦を増やして配備しろ」とアメリカ政府の本音の要求を正直に表明しています。また、アメリカは日本だけでなく、台湾への武器輸出強化も狙っていると言われます。中国と台湾との「両岸問題」の悪化です。また、南シナ海においてもフィリピンを扇動し、長年棚上げしていた領土問題を再燃させ、中国との衝突をけしかけているとも言われています。


 
 中国は、尖閣諸島だけでなく、南シナ海の約100の小さな島や岩礁などから構成される南沙諸島(スプラトリー諸島)の周辺海域の領有についても争って来ました(1960年代後半に国連アジア極東委員会(ECAFE)の調査で、海底油田の埋蔵可能性が報告されると、中国、ベトナム、マレーシア、フィリピン、ブルネイ、台湾の6カ国が領有権を互いに主張し始めたのです。中国の南シナ海政策はベトナム戦争末期の1973年にアメリカ軍が撤退宣言すると一変化し。1974年には南ベトナムが実行支配していた西沙諸島(パラセル諸島)に軍事侵攻さえしますが、アメリカは黙認します。そして、中国は同諸島の主島・永興島に軍事基地を建設し、南シナ海への中国の覇権拡大の端緒を拓きました。そして現在は、中国とアメリカ石油メジャー資本は協調しており、南シナ海の資源の共同開発の計画が検討されています。日本では、中国は南シナ海と同じ構図を尖閣諸島でも描いているのではないかと危惧する人も多いのです。

 週刊誌に、香港出身の歌手で日本の文化人タレントのアグネス・チャンがテレビで中国は「反日教育はしてないんです。歴史を教えてるだけです。」「中国が教えてる歴史も、韓国が教えてる歴史も、アメリカで私が学んだ中国とアジアの歴史も一緒なんです。日本の歴史だけが違うんです。」「真実を教えてもらってないんです。」と主張したことが、バッシング的に書かれていました。しかし、彼女は英国的自由のある香港で学びアメリカの大学院で学んだ歴史事実を言っただけでした。中国の愛国教育とは全く無縁のはずです。

 確かにアメリカの教科書では、先の戦争は日本が完全悪であるとした歴史観に貫かれていることは事実です。日米間は友好であり安保条約で日本がアメリカに守られていると、多くの日本人は信じ込まされていますが、アメリカで教育を受けた普通のアメリカ人は、韓国慰安婦を性的奴隷にし中国人をホロコーストの対象にした完全悪の日本に対して原爆を落としたのは、アメリカの正義であり、戦争を平和理に終結させたという認識がたたき込まれています。そのため日本では、中国が暴走すれば尖閣諸島は竹島と同じくアメリカ世論は中立の(黙認する)立場だろうと危惧する人も多いのです。しかも、アメリカ石油資本は台湾とも中国とも協調を始めているのです。

 最近本当に、バッシング的な感情的議論が日本では多いことに驚きます。中国、韓国、台湾の歴史認識とアメリカの歴史認識は日本軍の戦争犯罪への認識という点では従前から完全一致しています。今日、侵略を進出と教科書を変えた、日本の歴史認識は、靖国や天皇の神話で国内で美化され自己陶酔しているだけで、海外で、まともに戦前の日本の歴史が論争されるとよく分かるように日本人は感情論や詭弁ばかりで、理論武装が全くできていません。

しかし、ニューヨーク・タイムズで世界中の中国系住民に反日デモが呼びかけた陳光標など、華僑の連帯意識も強いものがあるようです。チェコの首都プラハ中心部にある日本大使館前では10月3日、現地の中国系住民ら約100人が尖閣諸島の国有化に抗議するデモをし、英国やイタリア、ハンガリーでも中国系住民らによる反日デモが行われたといいます。陳光標といえば、中国メディアによると、陳光標は10月12日までに、反日デモで日本車を壊された被害者達43人に新車を寄付したそうです。「愛国行動は理性的でなければならないことを人々に気付かせる」と説明し、反日暴力には、反対の意向を示しました。(ただ贈呈式は陳光標の自社製品の「新鮮な空気」の缶詰の販促のイベント宣伝も兼ねて、新車も高級日本車ではなく中国製の吉利汽車のセダンでした。)

 
莫言のノーベル賞は、劉氏に続いて二回目の受賞ですが、中国では初めてのように祝福されて報道されています。日本にとっては、村上春樹が受賞できなくて残念でしたが、莫言は、中国以上に日本との関係が深い作家でもあります。2006年、福岡市が主催した第17回福岡アジア文化賞の大賞を受賞しており、もう何度も来日をして、日本と交流している親日家の顔も持っています。

 川端康成を敬愛し、川端の小説の魅力を語り、自分は共産党より、読者に奉仕したい、とも語っていた莫言は元軍人で党員で「中国作家協会」の副会長ですが中国で言われるほど体制派ではありません。貧しい農村の出身で、文革の影響で小学校も中退した非エリートで軍隊に入ったのは貧しさからだそうです。

 天安門事件直後に執筆を始めた『酒国』は、共産党幹部が乳児の丸焼きを食べるというショッキングな物語で天安門事件を批判したとも言われます。劇作家が恩師の日本人に送った手紙で告白した叔母の産婦人科医の話で堕胎した子供たちが無数のカエルの姿となり襲う『蛙鳴』も一人っ子政策を批判したとも言われます。(大江健三郎と親交があり、大江氏が伯母の話をしたことが「蛙鳴」を書くきっかけになったとも言われます。)

 福島原発の事故について「中国は大量に原発をつくっているが、日本の人々の苦悩は全人類への教訓だ。人類は自らの欲望を満足させるために自分で困難の種をまいている」とも述べて体制批判をしています。また劉暁波氏について早期釈放を望んでいるともいわれます。
 2010年の尖閣諸島の漁船衝突事件の際は「ぶつかり合いは短く、平和は長く続く。文学者の関心は人間。政治と違う、大きなものを見ている」と語り「戦争で中国が勝ち、日本が負ければ解決するのだろうか。逆も同じだ」と、日中対立ではなく平和を主張する莫言の中国での評価の高まりは、文学の世界を超えて、今後の日中友好の礎にもなる可能性さえあると思います。



 
 


 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。