まいにちこんなかんじ

めずらしい人生のありふれた日常

家族が増えるということ

2011-10-17 22:07:55 | 日記


今日、ある方から、

「春に家族が増えます」という報告がありました。



とっても、うれしいお知らせでした。

おめでとうございます。



でもね、

わたしはちょっと泣きました。



わたしは・・・



おかあさんにはなれなくなっちゃったから・・・



がん検診で擬陽性がでたのが去年の10月の末、

その後、検査を重ねて病気が判明したのが11月、

12月のあたまには両親が病院に呼ばれて、

12月20日、手術をしました。



慌ただしかった・・・



その時は、実はけっこう冷静でした。

入院の準備も、旅行に行くみたいに楽しんでた。

病気になったから治すんだ。

悪いところを取るんだ。

また元気になれるんだ・・・って。



でも、

入院中にとなりの病室から、

この世で一番しあわせな「おめでとう」と「ありがとう」が聞こえた時、

その時はじめて、ひとりで泣きました。



わたしは、もうおかあさんにはなれないんだ。

父と母を、おじいちゃんとおばあちゃんにしてあげられないんだ。

子どもが生まれるって、

こんなにも人を幸せにするんだ。

私は両親にこの幸せをプレゼントできないんだ・・・って。



おなかに傷がつくことも、

「がん」という特別な響きも、

大好きな人がそばにいてくれないことも、

「大丈夫、乗り越えられる、大丈夫」って、

「へっちゃら」だって、

思ってたけど・・・



退院して間もなく、

自分でもびっくりするほど、心が乱れて、

毎日毎日、泣いて、泣いて、泣いて、泣いて、泣いて・・・

こんな思いまでして、なんで生きてるんだろう?

いっそ見つからなければよかったのに・・・

生きるために手術したのに、これじゃ死んでるのと一緒じゃない・・・



泣きながら、首にタオルを巻いてた・・・

ひっかけるのは、ドアノブ?



ハッとして、



タオルをほどきながら、



また泣きました・・・



アホだな・・・って。

だって、先生は「いのちにはかえられないからね」って言ったのに。

命を守るために手術したのに。

生きるために手術したのに、今死んでどうするぅ?

だったら、手術しなければよかったじゃん。

生きていくために手術したんだよ、わたし・・・





わたしには、大好きな人がいました。

もう、ずいぶん、そんな気持ちになったことはなくて、

むしろ恋愛も結婚も自分で避けてきたような数年を過ごしていながら、

偶然に、そして自然に、その人のことを大好きになりました。

仕事のことでかなり凹んでいたわたしに、

自分の過去の傷について、静かに話してくれたその人に対して、

とても素直に「この人に家族を持たせてあげたい」って思ったのです。

というか、「この人となら家族になりたい」「この人をおとうさんにしてあげたい」って。

「家族って、楽しいよ」

「わたしがそれを教えてあげるよ」って、

自然に思えたのです。



そんな矢先・・・



毎日思い続けて好きが膨らみすぎたわたしとは逆に、

たまに思い出しては電話をする程度の友達だった彼の気持ちを知り、

悲しい誕生日をひとり過ごしながら、

病気が判明し、全摘出が決定して、

慌ただしく検査、入院、手術・・・




結局、母にもなれず、となりには夫も彼氏もいない・・・

年老いた両親はいつまでもいてくれない・・・

わたしはひとりなんだ

ひとりぼっちなんだ

だれもいないんだ

ずっとこのままなんだ

次またがんがみつかったら、

もうひとりで乗り越えられない・・・

ひとりぼっちはいやだ・・・

って、絶望に毎日襲われながら、

泣いて、泣いて、泣いて・・・・・



「まだ早すぎる」と言われながら、

仕事に復帰できたことは、少し気を紛らわせることができたのかも・・・



わがままを聞いてもらえて、

戻ってきていいんだよと言ってもらえて、

今もまだ仕事がさせてもらえる。

それは、とても幸せなこと。



ただ、元通りにはなれない。



臓器が無くなるというのは、体に大きな影響があることを痛感する。



突然襲ってくる体の不調は避けられない。



でもね・・・

わたしの人生はおそらくまだ半分。

あと半分あると思うの。

命を守るために決断をしたんだから、

残りの人生を死んでるみたいに過ごしちゃいけない。

大好きな彼は「ただの友達」だけど、

子どもがいなくてもふたりでずっと仲良くいきていける人と、

結婚して、自分の家族を持ちたい。

たくさんの楽しみを見つけて、毎日を幸せに暮らすんだ。

残りの人生、いっぱい楽しもう。





家族が増えるって、すてきなことです。

子どもの誕生は、本当に素晴らしいことです。

どうか、みなさん、

お幸せに、健康に、家族仲良くお過ごしください。

わたしも・・・

元気で楽しく、毎日を幸せに暮らしていきます。

やさしいダンナさまとの穏やかな日々を夢見ながら、

毎日を一生懸命に生きていきます。




しかし、

わたしの王子様は、

どこに隠れてるのかしら?

そろそろ出てきてくれてもいいんでないかい?



































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