徒然映画日記。

食わず嫌いは卒業し何でも観よう。思い切りネタバレありの「観た帳」です。

王と鳥

2008年07月03日 | ★★★


王と鳥
おすすめ度
原題:Le Roi et l'Oiseau
製作:1979年 フランス
製作:ポール・グリモー 
監督:ポール・グリモー
原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン「羊飼い娘と煙突掃除人」
脚本:ジャック・プレヴェール、ポール・グリモー
キャッチコピー:気をつけたまえ。この国は今、罠だらけだからな

2006年にスタジオジブリによって劇場公開された「王と鳥」です。この作品の基盤となった「やぶにらみの暴君」は高畑勲や宮崎駿らに多大な影響を及ぼしたそうです。

タキカルディ王国の高層宮殿。この国の王は、民衆から嫌われ、また民衆を嫌う孤独な暴君。そんな彼の楽しみは、秘密の部屋に籠り、美しい羊飼い娘の絵を眺めることでした。実は、羊飼い娘は、隣に飾られた絵の煙突掃除の青年と愛し合っています。ある夜ふたりは、絵の中から逃げ出します。そこへもう一枚、王の肖像画から飛び出した暴君が、本物の王になり代わり、国を挙げて捜索を始めます。一羽の鳥に導かれ逃げ続けるふたりですが…。

なんてシュールなんでしょう。
ラストの頃にはもう口が空いてました(笑)。
なんていうんでしょう、この感じ。
いやね。
お話は難しくないんです。
絵も構図も美しく
言葉も詩的で美しい。

でも
でも
多分私
この作品を
消化できてません(汗)

そして突っ込み所は満載です。
こんな時はネタバレ気にせずに最後まで書いちゃいます。
てへ。


砂漠の中の近代的な建物。
その主人である王様。なかなかのオモロフェイス!


この王様。
ちょっとでも気に入らない事があると「ポチッ」とボタン押して、その人を地下に落としちゃう。
生死は不明。
実は暴君なんですね。
顔はオモロいのに…残念です。


そんな人でなしな王様にも楽しみがあります。
超高層ビル(城ですが)の最上階の秘密部屋で絵の中の羊飼いの少女にうっとり。どうもお気に入りの様子。
なんだか切ない表情をしてますね。


でも、少女はイケ面がお好き。いつしかお隣の煙突掃除の青年と相思相愛に。

そして肖像画の中の王様は2人を見てジェラシー!
目が覚めた本物の王様は、その場のただならぬ雰囲気を察し警察を呼びますが、彼らの到着前に本物の王様は「ポチッ」と地下へ落とされます。肖像画の王様は本物の王様と成り変わり、逃げ出した二人を捜索しはじめます。

……って!
その人本物じゃないから!絵だから!!
誰も気付かないのでしょうか。



一方、鳥さんに助けられながら逃げるふたり。
どんどん階段を降りていきます。



そして王様の最終兵器である「巨大ロボ」が登場。
あ。
これ、どこかで見た事ありますね。
そうそう「あのアニメ」です。

で。
一度はみんな囚われて、2人と1羽は大ピンチ!そこで少女は青年の命を救うために泣く泣くお妃様になる事を約束します。が。王様は約束を反古にし、青年と鳥さんは強制労働を強いられます。

彼らは大人しく言う事を聞くはずもなく、仕事中に王様の製品に悪戯をした1人と1羽はお仕置きでライオン部屋へGO!
このままだと食べられそうな空気です。
なので鳥さんはとんちを効かせるわけですね。
「羊飼いの少女はライオンさんの為に羊を丸まると太らせていたんです。(←ええええっ??そうだっけ?)なのに王様は羊飼いの少女と煙突掃除の青年を無理矢理引き離しちゃったわけ。その間にあなた達の羊は狼にやられて全滅したんですよっ!(←ええええっ??うそーん。)ひどいでしょっ?」的な事を言います。

食べ物の恨みは恐ろしい。

お腹がぺっこぺこな
ライオン達は鳥と青年と一緒に結婚式の会場に殴り込みです。


最後は鳥さんが「巨大ロボ」を操縦して城をめっちゃくちゃに破壊します。
そしていよいよ最後の最後に鳥かごに閉じ込められた鳥さんのお子を放した後、巨大ロボは考える人のポーズをとったまま動かなくなります。

ちゃんちゃん。

最後みんなはどうなったんでしょう?
王様は?
少女と青年は?
城の人たちは?
ライオン達は?
鳥たちは?

実は鳥がいちばん質が悪いと感じたのは私だけでしょうか??


王と鳥@映画生活
前田有一の超映画批評



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