歌詞を味わうブログ

1980年代から1990年代の日本のポップスの歌詞を味わうブログ

『ダンシング・ヒーロー』 作詞:A.Kyte/T.Baker 日本語詞:篠原 仁志

2021-07-03 09:43:00 | 歌詞を味わう
リリース:1985年

今週も当ブログをお読みいただきありがとうございます。
今週は再ブレイクしている『ダンシング・ヒーロー』(EAT YOU UP)を取り上げます。
原曲はイギリスのシンガーソングライターであるアンジー・ゴールドによるもので、
曲名は『EAT YOU UP』となっています。
ちなみに作詞作曲者名を記述する場合には『A.Kyte』(Angelina Fiorina Kyte)という出生名を用いているようです。

この曲、日本語の歌詞を考えた篠原仁志さんのものでは、

『「愛してるよ…」なんて 誘っても くれない』

で始まるのですが、全体的にはロマンティックな雰囲気に包まれています。
アンジー・ゴールドの原曲を直訳的に訳したものは、マスカレードさんのブログで紹介されていますので、参照して見てください。

キャンドル・ライト、ガラスの 靴、星屑、真夜中の メリー・ゴー・ランド、 シンデレラ・ボーイ、スパンコール、など装飾する言葉が並んでいますが、原曲の訳にはどこをみてもシンデレラ・ボーイは登場しません。
それにしても「真夜中のメリー・ゴーランド ついていきたいの」、
という歌詞には考えさせられます。
「愛しているよ」と言いつつ何もアクションを起こしてこなかった男性に対し、媚びるように、それでも誘ってほしいというのはどうなのだろう?
日本とイギリスの文化の違いを考慮しても、見限って静かにフェードアウトするという選択肢もあっていいのではないだろうか。
別に「食べ尽くしてやるんだから」という報復心満々の対応でなくても、幾通りだって不誠実な男性に対応する方法はある。
それとも、そこまでして男性に引き上げてもらいたいのかな?

まあほとんどの人たちが歌詞の意味など気にせずに、ダンスに夢中になっているだろうから、目くじらを立てることではないかもしれないけど、言行不一致の今の日本の現状が少し不安に思えて仕方がないのね。

今週も最後までお読みくださり感謝申し上げます。