桜木紫乃(著)
北の国を舞台に、どうしょうもない男と、
そんな男を許し、枯れた心をもて余す女のお話を、
性愛を絡めて六つ。
暗い、とか、物悲しいなど、ネガティブな書評を背負う作者、桜木さん。
私はこの小説、とても気に入ってる。
「ホテルローヤル」で脚光を浴びた。
その時もネガティブな書評がたくさん。
いやいや、こっちの方がもっとネガティブ(笑)
「恋肌」は異国の女性の佇まいが切ない。
「海へ」は二人の男の対比に泣かされた。
一番好きなのは「フィナーレ」
ストリッパーの話だ。
桜木氏の小説は苦手、という人は多いかも、と思うのだ。
人生も生活も愛も千差万別。
ひとくくりにはできにくい。
どろどろしていて、どうしようもないもの。
そこから抜け出そうとしてもがく、あがく。
手探りで、覚束ない足取りで前に進む。
転んで汚れて、疲れて諦め果てようが、それでも這ってでも前に進む。
しかし、抜け出したとしても、その先に光があるとは限らない。
惰性と癖がどこまでもまとわりつく。
元気が無いときには元気の出る小説を、と言われるが、
元気が無いときほど、元気のない小説を読む方が元気が出る、と初めて知った。
私のどうしようもなさなんて、どうでもよくなる。
彼女ら彼らの心の内に寄り添うことで救われる。
秀作だと思います。
北の国を舞台に、どうしょうもない男と、
そんな男を許し、枯れた心をもて余す女のお話を、
性愛を絡めて六つ。
暗い、とか、物悲しいなど、ネガティブな書評を背負う作者、桜木さん。
私はこの小説、とても気に入ってる。
「ホテルローヤル」で脚光を浴びた。
その時もネガティブな書評がたくさん。
いやいや、こっちの方がもっとネガティブ(笑)
「恋肌」は異国の女性の佇まいが切ない。
「海へ」は二人の男の対比に泣かされた。
一番好きなのは「フィナーレ」
ストリッパーの話だ。
桜木氏の小説は苦手、という人は多いかも、と思うのだ。
人生も生活も愛も千差万別。
ひとくくりにはできにくい。
どろどろしていて、どうしようもないもの。
そこから抜け出そうとしてもがく、あがく。
手探りで、覚束ない足取りで前に進む。
転んで汚れて、疲れて諦め果てようが、それでも這ってでも前に進む。
しかし、抜け出したとしても、その先に光があるとは限らない。
惰性と癖がどこまでもまとわりつく。
元気が無いときには元気の出る小説を、と言われるが、
元気が無いときほど、元気のない小説を読む方が元気が出る、と初めて知った。
私のどうしようもなさなんて、どうでもよくなる。
彼女ら彼らの心の内に寄り添うことで救われる。
秀作だと思います。