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とまぴーSTYLE

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「錦繍」

2010-09-27 14:39:36 | 
宮本 輝(著)


    離婚したふたりが、偶然再会したことをきっかけに、
    交わしはじめた往復書簡。


「私たちが好きだったこと」に上手く入り込めなくて、
それ以来、読まず嫌いで彼の作品からは遠ざかっていました。
しかし、友人知人には作者のファンが思いの外多くて(笑)
だったら読んでみようか、と手に取ったのがこの作品です。

だってタイトル「錦繍(きんしゅう)」が素敵だったから(笑)

二人が交わす、往復書簡のみによって成り立つ小説です。
つまりは手紙の書き手が紡ぎ出す言葉にだけによって出来上がった小説です。
携帯電話やメールが主流となった日常の生活感覚からも「手紙」は影の薄いものになりつつあります。
そこが逆に新鮮で、懐かしくもあり羨ましくもあるところでした。

実際これだけの長文の手紙は書けません(笑)
今の私の年齢だからこそわかる部分も多かったと思います。


「錦繍」の意味は文字の如く「錦(にしき)と刺繍(ししゆう)をした織物」であり、
「美しい紅葉や花のたとえ」であったり。

そしてまた「うるわしい字句の詩文のたとえ」であることも、今回知りました。

こうした文字との出会いは鳥肌ものです!


そして本日(9月27日)の朝刊の広告に、
湊かなえ氏の「往復書簡」というのが掲載されていました。
やはり書簡のみで綴られた小説です。

不思議な縁を感じます。
この記事を書きながら見つけた広告ですから。
比べる、のとは違いますが、
作者の個性を感じながら湊氏の作品も読んでみたいと思っています。

コメント (4)
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