「性暴力」の定義
http://counseling-an.com/sebouryokusyurui.html
http://shiawasenamida.org/m05_02
“本人が望まなかった性的な出来事は、すべて性暴力である”
https://synodos.jp/society/18183
「性暴力被害を受けました」というと、聞きなれない人はレイプや痴漢に直結しがちですが、
セクシャルハラスメントも含みます。
(というかレイプ、痴漢、わいせつ行為とかは「性犯罪」)
なので、たとえば仕事上の知り合いに「美人だね」「スタイルいいね」なども性暴力に当てはまります。
個人の身体的特徴、容貌などについて思ったことを言うのは、たいていの場合不快感か複雑な気持ちにさせるものです。
「美人に美人って言って何が悪いの!?褒めてるんじゃん!」と思う人もいるかも知れませんが、初対面でアフリカ系の人に「わー!肌、真っ黒いですね!」と言ったら失礼だろうなとはわかると思います。
「ステキな洋服ですね」ならば本人の意志で選んだ事柄に対する褒め言葉になるけれど、「背が高いですね」「肌白いですね」「鼻高いですね」と言った身体的特徴への「褒め言葉」は、褒めてる対象が相手が望んで選びとったものではないわけで、コンプレックスに思っていることがあり得ます。
十分な年齢に達していたらコンプレックスを乗り越えている場合もあるかもしれませんが、特に若い人はこういう気軽な一言にこそ酷く傷ついたりします。
こういったこともすべて、状況や関係性によっては、性暴力にあてはまる可能性があります。
パーソナルスペースを無闇に侵食したり、相手の身体をジロジロ見たり、相手に断りなく身体に触れることは同性であっても相手の尊厳を傷つける可能性があり、安全と公平性を重んじる福祉の現場では禁じられているとガールズロックキャンプのスタッフ心得として教わりました。
もちろん、猥褻な言動。相手や周囲の許可を得ないまま下ネタを話すのも性暴力。
女性に限らず私たちは多くの場面で、下手したら毎日のように性暴力に遭います。
植え込みに立ちションベンをするおじいさん、お釣りを渡す時に手を握る店員、飲み屋で聞かされる隣のワイ談、ブスやババアと言ったネット上で不特定多数に向けて発せられる侮蔑の言葉、電車の座席で思い切り頭をのせて居眠りするしてくる隣の人…毎日ビクビク、ムカムカしっぱなしです。
こういうことが、せめて趣味を楽しむ場所や親しい友人間で起きないようにすることもフェミニズムの役割のひとつだと思ってます。
(実際難しいけど。私も「背が高いね」とかけっこう友達の男の子に言いがちです…こういうのは言われた相手のみならず、そばにいる別の人に「俺は背が低いってことか」など思わせてしまう危険があるし、言っちゃダメ…。反省。)
性暴力という言葉の意味の広さと、些細に見えて実際に相手に与える不快感が計り知れないからこそ、とても慎重にせねばならないし、もっと「性暴力の加害者にならないため」のマニュアルが広く頒布されるべきだと思います。
↓とりあえずわかりやすい「セクハラ防止マニュアル」
http://www.city.kani.lg.jp/secure/4506/yobou_taiou_manual.pdf
もっと語りたいこともありますが、まずは「性暴力」は誰でもしたりされたりしてしまう身近な問題だということだけ知ってもらえれば。