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テニスのメモ帖

テニス好きが嵩じて、いままでのコーチ経験から書き綴ったものです。少しでも役立てばと願っております。

第424号

2016-06-15 10:37:38 | 日記
◇◆テニスのメモ帖◇◆ 第424号 平成28年6月15日
 <ドーピングあれこれ・・・>

  ドーピングで得たいものは「個人」の名誉と報酬です。しかしこれらは自己努
 力で得たものではなく、他力で安易に得ることが出来るものです。それだけにこ
 の魔力は一度踏み込むと逃れられないのです。いち早く別れを告げるべきです。

  ドープは薬物の意味です。この使用で競技能力を増幅させる可能性がある手段
 (薬物・方法)を不正に使用することで、スポーツの基本的理念であるフェアプ
 レーに反する行為であり、アンチドーピング活動に真摯に対応すべきなのです。

  ドーピング検査は、「尿・血液」があります。この場合アスリートして充分な
 チェックが必要なのは、その薬物の内容です。これには「市販薬・漢方薬・サプ
 リメント」にもあることを認識しなければいけないのです。

  ここまで自分の競技内容に関係してくるとなれば、単純に「風邪薬」と安易な
 考え方で服用してはならないのです。毎年変更される対象薬の変更を十分にチェ
 ックするのも必ず行わなければならない行為なのです。

  いままでアスリートの個人競技としてその成績を尊重していましたが、国同士
 の競争に焦点が当てられるようになると、競技の成績が「国威発揚・愛国心」へ
 と変更され、「勝てば良し」と言う方向に変更されたのです。

  ドーピング問題については、どの様な理由があれ忌避しなければならないので
 す。他の手助けを得て自分の勝利に寄与させようとするのは大きな規律違反であ
 り、受け入れてはならないのです。あくまでも自分の力で勝利を得るべきです。

  自分の限界を知り、ランキング降下を目の前にすると他からの救いを求めよう
 とします。厳しいチェックに対応するべく精神的なサポートを求めようとします。
 これが基本的な考えを打破します。時間経過による「甘え」は最悪となります。

  WADAの裁定は絶対のものです。アスリート全体に自分自身の過酷なまでの
 鍛錬に屈して、その一助となる薬物使用は何らのバックアップにはならないこと
 を自覚し、これを更に後輩へと伝えることが大切なのです。

  世界No.1に君臨していたシャラポア(ロシア)のドーピング疑惑について
 裁定がなされ、結果は今年1月に遡って「今後2年間の資格停止処分」と発表さ
 れました。しかし、彼女には思いも掛けない結果ではなかったでしょうか?

  彼女の言に寄れば薬物と言う意識は少なかったようですし、初犯でもあるので
 厳重注意程度と考えていたようですが、ドーピング関連の薬物は競技力向上の効
 果があるとされているなら、裁定に異存を唱える余地はないと思われます。

  まして、今年の1月26日・2月2日の2回、練習と試合後の検査で陽性反応
 を示していたようですから、自らの潔白を表明するだけの材料はないと思われま
 す。体調維持のために服用としても薬物指定にリストアップでは致し方ないです。

  野球のスター清原氏も執行猶予がついて実刑は免れましたが、社会復帰は相当
 な負担になると思われます。ドーピングはその使途については若干異なりますが、
 薬で自己のレベルアップを図るのは絶対に行うべきではないです。

  今回のシャラポアについては、当初「自分の無責任さが招いたこと」と伝わっ
 ておりますが、禁止薬物と指定される前から心臓関係の体調維持で服用していた
 ようですが、禁止薬物として指定されて使用しただけに罪は重いです。

  ドーピング検査はWADA(WorldAntiDopingAgency)
 の検査によってその判断が表示されるのです。これは選手生命を左右するもので
 すから非常に厳しい処置が為されます。決められたことは先ず守ることです。

  トップ選手と言われる人たちは国籍・年齢を問わずチェックされます。調査員
 の強引な処置には腹立たしさを感じるようですが、調査員も上司から選手との対
 応方法は教えられていると思われます。相手を尊重する必要もあります。

  アスリートは、大会期間中やオフの場合もWADAの監視下にあるのです。調
 査員には、提出されたスケジュールの中での抜き打ちテストも含まれるのです。
 トップ選手になればなるほど「模範」としての対応が求められるのです。

  この調査について伊達公子のブログから・・・。

  そのブログの内容は、調査員の態度について極めて詳細に書き連ねています。
 その検査は突然行われたそうです。結果として寝不足で練習が出来なかったらど
 うしてくれるのか?に対しては馬耳東風で碌な返事は無かったとのことです。

  その日、午後10時10分頃調査員2名が来宅し抜き打ち調査でした。その時
 点で「尿」は60mlしか取れず、90mlは必要とするため、午前1時ごろま
 で待ったが駄目で、特に調査員の態度が許せなく警察に連絡したようです。

  これで調査員の態度も変わり上司に連絡し、結局午前1時45分ごろ調査も終
 了したが、ここからは寝付けなく通常の起床時刻を遅らせてしまった。次の日の
 練習は体調も思わしくなく大切な時期にリズムを狂わせてしまった。

  伊達の気持ちは分かるが、ドーピング検査のあり方を知っていればそれに対応
 するのがアスリートの務めです。この程度で翌日の練習が思い通りに出来なかっ
 たのは調査員の責任とは思えないものがあります。

  一方シャラポアは、当時「とんでもない過ちを犯した。このような状態でキャ
 リヤを終わらせたくない。もう一度試合に戻りたい」との感想を述べたが、結果
 は2年間の資格停止処分が発表されました。

  彼女のコメントでは、今回の決定について仲裁裁判所へ提訴する予定だそうで
 す。しかし、今年の1月26日と2月2日の2回に亘って試合後に陽性反応が出
 ている現状では、裁定が覆ることはないと思われます。




  ◎ 発行者 : 遠藤 侖允 (えんどう みちまさ)     
  ◎ メール : yaendou@po4.oninet.ne.jp


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